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トミーとタペンス

ミス・マープル、ポワロ、パーカー・パイン、ハーリ・クィン…

クリスティー作品には、魅力的な探偵たちが登場します。

私としては断然ミス・マープル推しなのですが、トミーとタペンスも大好き。

特に、勇気があって機転も効くカッコいいタペンスに憧れます✨

この「おしどり探偵」は何回読み返したか分かりません。

「おしどり探偵」 アガサ・クリスティー 坂口玲子訳 早川書房


こちらは短編集ですが、私は「牧師の娘」がお気に入り♪

一つの言葉をきっかけに、謎解きが一気に加速するところがたまりません。

あーまた読みたくなりました。


今週は、読みたい本がたくさん集まってしまい…

嬉しい悩みです。

…でもそんな時に限って結構忙しかったり、します。


今回は、

いろいろ読みたいと思っていながら、なぜか手に取ってしまった

「NかMか」 アガサ・クリスティー 深町 眞理子訳 早川書房


について書いてみます。

なぜこれを手に取ったのか。これまたある人の言葉を借りますが、

「その本が呼んでいた」 から。

本が並んでいる中、その本が光ってるように感じることがあります。


やだ

   ⤵︎   ⤴︎      ⤵︎  
こー わー いー    

と思った方、どうかスルーしてください。


「おしどり探偵」の時から歳を重ねた二人ですが、

相変わらずというべきか…

46歳という年齢で、かなり年寄り扱いなことに驚きです。

そして自分が二人の年齢を追い越しちゃってることにも。

時は第2次世界大戦中、どこからも必要とされず時間を持て余す二人。

英国へ侵入したナチの大物スパイの正体を探る、という秘密任務が

トミーのもとに舞い込みます。

敵国から亡命してきた外国人に対する感情、

亡命者が抱える思い

双方の立場から、残酷なほど率直に語られる場面が各所にあります。

そしてこの作品中に2回登場する、キャヴェル看護師の言葉。


"愛国心だけではじゅうぶんではありません。敵にたいして憎悪の念を抱くことが

あってもならないのです”

イーディス・ルイーザ・キャベルはイギリスの看護師。
第一次世界大戦ちゅう、ベルギーで連合軍兵士を助けたかどでドイツ軍に銃殺された

「NかMか」 アガサ・クリスティー 深町眞理子 訳 早川書房 より


トミーとタペンスはこの言葉をそれぞれ、若者たちに伝えています。


以前はこの部分、読み過ごしていたのでしょう。

キャヴェル看護師が実際にいた人物との認識もありませんでした。


今回この本が私を呼んでいたのは、この部分に目を向けさせるためだったかと

思ったのでした。


クリスティーの作品には無数の秘密の引き出しがあり

まだ私の気が付かないメッセージが残されているのでしょう。

争いが起こらない世界に必要なことは何か

今、世界で起きていることはもちろんですが

自分自身日々どのような心持ちで過ごしているのか

今一度見つめ直したいと思います。


今日もいろんな気づきを、ありがとう。







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