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⑩現行の国の制度【 発達障害克服の12枚の壁 】

《要点》

・精神の障害基礎年金には重大な欠陥
・本当の「自立」を意識した制度が必要

発達障害を克服するまでの、苦難を振り返ります。
苦難と克服のエピソードを12本伝える講演より。

⑩現行の国の制度 【置かれた環境の壁】

★苦難のハナシ「年金打ち切りで生活困窮」

2011年の秋、精神障害者の等級が2級から3級に変更になりました。
「体調が良くなった」という理由で、
月65000円の障害基礎年金が打ち切りです。

障害者雇用の職場では、年金を考慮した給与になっていることが多いです。
年金がもらえなくなり、私の生活は一気に窮地に。

社長に相談しても「減った分の収入は補填できない」と言われ、
「収入が減った状態で働き続ける」か「転職活動」か迫られました。

これが私の大きな転機だったのは間違いありません。

「体調が良くなると年金打ち切り」これは変ではないですか?

体調が良くなった障害者は生活に困窮します。
すると年金のために「体調が悪い状態を続ける」でしょう。

特に精神の障害基礎年金は、体調が良くなることを考慮していません。
結果として、日本社会の活力を低下させていると、私は言いたいです。

補足》「障害者として体調の悪い状態で軽作業をするのが当たり前」
という風潮が当時の職場にありました。

引用ではなくて強調

◎人生が動いた「それでも健常者を目指す」

「収入が減った状態で仕事を続ける」とどうなるでしょう?
最低賃金ギリギリ、実家暮らしでもなければ生活困難です。

私は「転職活動」という選択肢を選びました。

午前中は仕事をして、午後からハローワークに行く。
仕事の後に、面接に行ったこともあります。

また、当時は実家の両親にこのことを相談しませんでした。

なぜかというと、20代前半から両親とは電話でケンカが多くて会話が困難。
ここで相談しても、良いアドバイスが得られる気がしなかったからです。

現役の発達障害者にも降りかかる可能性があるこの問題。
セーフティネットが不十分な状況でも、健常者を目指せる方法を私は考えています。


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