見出し画像

【日記】『三体』が面白い!

こんにちは、深見です。
何周遅れなんだよ、と言われそうですが、『三体』が面白いです。小説の方です。

いや全世界で面白い面白い言われてるからそりゃ面白いんだろうなとは思っていたんですが、ホントにめちゃくちゃ面白くてびっくりしました。

本格SFでありながら、ライトSFばりに読みやすい文体。(これは本格SFとライトSFに対する偏見も入っているかもしれない)
人物像がリアルに寄せられているにもかかわらず、キャラクター性が高く魅力的な登場人物。

そしてなにより、どことなくホラーじみたSF的恐怖!

深見はSFとホラーの融合形態がとても好きです。元をたどれば、小松左京の『影が重なる時』や『生きている穴』に行きつきます。
中学生のころ、あれを読んでしばらく悪夢を見ました。ああいう「科学的事象ではあるものの現代科学ではとても太刀打ちできない滅び」が、たまらなく好きです。

『三体』には、これがある!

つまり、それは決して超常現象ではないのです。あくまで科学の延長線上にあり、長い長い時間(そして幸運)さえあれば、人類もその域に到達できるであろう事象です。

かのSF大御所アーサー・C・クラークの言葉の通り「充分に発達した科学は魔法と見分けがつかない」というわけですが、それを最高のエンターテインメントをもって最大限に引き延ばし表現したものが、小説『三体』であるといえるでしょう。

ここまで書いておいて信じられないかもしれませんが、まだ第1章までしか読んでません! がはは
つまり第1章だけでこんなに興奮してるってわけなんですなあ。今からⅡを読みます。Ⅲの文庫版は6月に出るそうなんですが、場合によっては待ちきれずに電子版なり買っちゃうかもしれん。


『三体Ⅰ』で深見が最も感情を揺さぶられたのは、最後のアレです。読んだ人には分かると思うんですが、


そうだぞ! 虫を馬鹿にすんな!


深見は虫が好きですから、「虫」という言葉に「価値がないもの」「低俗なもの」「卑しいもの」という意味をこめられると、つい「なんやお前馬鹿にしくさってからにやるんかオーン?」と反抗姿勢を取ってしまいます。

そんな深見にとって、『三体Ⅰ』のラストは、思わず起立して拍手喝采したくなる素晴らしい表現でした。ちょっと感動して涙出そうになったもん。

深見は生きているものが好きです。生命賛歌が大好きです。
SFって、ジャンルの性質上どうしても生命に対するニヒリスティックな哲学が満ちていたりするのですが(それはそれで好きだけれども)、『三体』には空想科学と同時に生命賛美が満ちていました。これは楽しく読み進められそうです。読みます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?