なんでやねんっ! Mr.ランジェリーさんの企画
Mr.ランジェリーさんが心霊体験を求めてらっしゃるので、なんでやねんっ!に絡めてお送りします。
私の穏やかな心霊体験!
春の雪 本編 【500字くらい】
神社の石段のポツポツと灯る街灯が舞う雪を照らしている。
春の雪だ。そんなには降らないだろう。
石段を上り切り、境内を横切ってさらに裏山を目指す。懐中電灯で照らす地面には誰か先客の足跡が残されている。山の中で出会ったら嫌だな、という思いが過ぎる。
トートバッグには通販で購入した藁人形と五寸釘と金槌。
誰かを呪いに行くわけではない。麻雀で負けた罰ゲームだ。
顔にチラチラと雪が当たる。そのせいだろうか、体が震える。
早く木に打ちつけて帰りたい。いっそ麻雀をしたあの3人を呪いたくなった。
聳える大楠に辿り着いたのは夜中の2時、10分前だった。
周りに人影はない。さっきの足跡の人物はこことは別の木に行ったのか、出会わなくてよかった。
早速藁人形を打ちつけて、2時ちょうどに写真を撮った。
藁人形を回収して、踵を返す。
10メートルほど進んだところで足が止まった。
いつの間に。
行く手に小さな雪だるまが10体ほど並んでいる。だいたいこんな雪だるまを作れるほど雪は積もっていない。
それを避けて、小走りになる。
地面には逆向きの2組の足跡。
もう一つの足跡はまだ山にいるということなのか?
撮った写真には女性が金槌を振るう後ろ姿が写っていた。
なんつって心霊体験でした。
なんでやねんっ!
Mr.ランジェリーさん
こんなん・・・どーなん?
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