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わたしの三角形  山根さんの企画

端的な三角関係。ではない。私と彼女と彼、ベクトルは右回りに回っている。均衡はこの一年、一度も失われていないけれど、このままいくかどうかなんてわからないよ。
私は今言うところのジェンダーレスな感情を備えている。もちろん男の子も好きだけれど、今はユミ、彼女が一番。
じゃあ考えてみて。もし自分がかわいいと認める女の子がいて、あまり好みじゃない男の子がいる。どっちかと付き合っていいって言われたら、どっちを選ぶ?そういう問題じゃない?いいえ、そういう問題よ。私は種類に拘らないだけ。みんな同じ人間よ。
 
もしかしたら三角形を描いているのは私だけかもしれない。彼が私に興味を持っているのはわかり過ぎるくらいわかるの。それからユミが彼のことを好きなのも。でも、ユミは私の気持ちはわかってないし、彼はどうだろう。ユミの気持ちは理解しているかもね。でも彼はユミに興味はない。それもよくわかるのよ。
逃げ場のないこの均衡はいつまで経っても解消しないのかも。自然消滅するまでね。
 
そう思っていた。
あの時までは・・・
ユミが彼に告った。そして撃沈した。そんなのよくある話よ。
私はユミと付き合い始めた。私がユミに告ったから。ユミがどれだけ理解してくれているのかは正直わからない。でも恋人は恋人よ。いつでも一緒。
 
ダメね、あんな男は。ピクリとも動かないんだから。彼は私にアプローチしようって考えなかったのかな。私の心、動かしてやるって。
行動して初めて事態は動き出すの。頭の中であれこれ妄想したって、世界は1ミリも動かない。強固だと思ってた三角形だって、少しの力で動かせる。それが今回、よくわかったの。


山根さん
よろしくお願いいたします。


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