今年の漢字一文字は？　2024.1②

すぐ出会いとか言っちゃうやーつ

　もっと早くももいろクローバーZという、アイドルグループに出会ってからのことを綴りたかったのに、中年女性あるあるのK年期体調不良でさっそく滞ってしまった。

　そうそう、YouTubeにオススメとしてあがっていて、初めて見たのは
「いくぜっ怪盗少女」という、とても昔の曲だった。

　ももいろ姐さんたちは、去年どうやら15周年をお迎えになったとの
ことだが、「いくぜっ怪盗少女」を15周年ライブで歌って踊りあそばす
姿は、もう、もう、言葉にならない輝きを纏っていた。

　歌がとんでもなくうまかった、踊りがとんでもなくかっこよかった。
あんなに笑顔で歌って踊ってﾆｯﾎﾟﾝﾎﾟﾎﾟﾝﾎﾟﾝﾎﾟﾝﾎﾟ言いながら、一瞬も疲れた顔を見せなかった。驚愕。

ずっと長い間苦労しただろうことをなかったようにしながら、自分が楽しむことを忘れなかった女の子たちが、そのまままっすぐ大人になって、何一つ手を緩めることなく見る人に幸せを伝染させ続けている。

言葉にならないあのときの感情を言葉にするとすれば、こういうこと
なんだろうか。

俺たち、もっと早く出会っていれば

　男子がつぶやくしょうもない言葉ランキング3位（当社調べ）が、初めて自分ごととしてわかった。

ももクロ姐さんたちの長い歴史については、もう恐れ多くて割愛させて
いただくことにします。まだまだ知らないことが多すぎて。

私が勉強不足であると、自覚がありすぎて、モノノフの方々（ももクロ姐さんのファンネームなるもの）に敬礼。入口に立ったばかりの人間なので、モノノフの方々がもしこの文章をお読みになったら、どうぞ数々のご無礼をお見逃しください。お願いタコ殴りにしないで。

赤紫黄桃

　本当にいろんなももクロ姐さんをYouTubeで見漁った。

　元気を、もらった。
というか、日常のモヤモヤを忘れさせてもらった、というか。
以下、モノノフの方々からすれば「そんなもんとっくにわかっとるわい」なことではあるが、失礼を承知で心のままに綴らせていただきたい。

　かなこ姐さんは、パンチある歌声とまぶしすぎる笑顔。強い眼差しと
おとぼけトークの緩急にはいノックアウト。

　れに姐さんは、アイドルど真ん中のキュートヴォイスと機転がきく
立ち回り。地頭よく懐の深さにはいノックアウト。

　しおりん姐さんは、おとなしそうに見える第一印象を大きく裏切る
身体能力とトーク力。受けも攻めも一級品はいノックアウト。

　あーりん姐さんは、ラブリーの頂点にいるのに肝が据わっている。
甘辛どっちも極上はいノックアウト。

　誰を見ても、幸せ。
これを、箱推しというらしい。

アイドルという職業は世界を救う

　こうして1月はももクロ姐さんたちを包まれながら、過ぎていった。
お正月に起こった悲しい出来事を忘れることはないけれど、悲しみの沼から
身体を引き上げることができた。いつまでもふさぎ込んで、ボーっとして
いないで、自分ができることをしながら、生きていくのだ。でないと、こう
している間も死に向かっているから。

　沈んだ人の顔が、晴れやかになっていくとか。
生きることが嫌になった人が、また前を向いてみるとか。
アイドルからもらえる力ってすごい。だって、ほんとにしんどいとき「がんばって！」とか「ひき肉です！」とか「それってあなたの感想ですよね」とか真顔で直接言われても、余計しんどいわ。（言われたい人もいるかもしれないが）

　キラキラ降る銀テープを浴びながら、全力の笑顔を全方向に見せながら、
夢みたいなかわいさと元気さで、私たちの背中を優しく押してくれる。ほんとうにありがとう、アイドル。

　そんなこんなで、2月が過ぎようとしている。
早すぎて、こわい。こわすぎる。