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2024年映画感想

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2024年に劇場で観た映画作品の感想書きです。
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#note映画部

アニメ映画『ルックバック』感想 その背に負う創作の業

 完成度の高い原作を、見事に補強した映像化作品。アニメ映画『ルックバック』感想です。  …

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映画『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』感想 タイムレスに響くメッセー…

 いやー、良さしかありませんでした。映画『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』感…

Kuwayama Daisuke
2週間前
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映画『蛇の道』感想 理不尽なオカルト風味が小気味良い

 リメイクだからなのか、昔の理不尽ホラーな空気が懐かしい。映画『蛇の道』感想です。  『…

Kuwayama Daisuke
3週間前
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映画『あんのこと』感想 確かに生きていたという叫び

 現実に起きた悲劇を知らしめるために作られたフィクション。映画『あんのこと』感想です。 …

Kuwayama Daisuke
1か月前
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映画『違国日記』感想 その映像では「たりない」実写化

 原作漫画が良すぎるにしても、雑な部分が多い残念作。映画『違国日記』感想です。  ヤマシ…

Kuwayama Daisuke
1か月前
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映画『マッドマックス:フュリオサ』感想 前作の行間から広がった前日譚

 『怒りのデス・ロード』への解像度を上げることに徹した見事な前日譚。映画『マッドマックス…

Kuwayama Daisuke
1か月前
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映画『関心領域』感想 過去と現在の罪悪から目を逸らすな

 物凄く冷静でありながら、激しい怒りを持って、この世の不快さを表現しています。映画『関心領域』感想です。  マーティン・エイミスの同名小説を原作として、ジャミロクワイのMVや、『アンダー・ザ・スキン 種の捕食』の監督として知られるジョナサン・グレイザーが脚本と監督を務めた作品。先のアカデミー賞でも国際長編映画賞と音響賞を受賞し、カンヌでもグランプリを獲るなど、各所で絶賛されています。  ナチスが行った強制収容所でのユダヤ人大量虐殺は人類史に残る汚点であり、多くの映画作品

映画『ミッシング』感想 世界の醜悪さと、わずかな美しさ

 観ている間、頭痛がするほどのストレス。それでも、ちゃんと美しさを描いてはいます。映画『…

Kuwayama Daisuke
1か月前
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映画『碁盤斬り』感想 落語×時代劇の職人映画

 落語と時代劇の掛け合わせは良いとしても、人情と武士道の両立はあまり上手くいってない気が…

Kuwayama Daisuke
2か月前
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映画『辰巳』感想 泥臭く描いた「情」の物語

 世界観の没入感、湿った邦画的感情の描き方が本当に巧みな作品。映画『辰巳』感想です。  …

Kuwayama Daisuke
2か月前
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映画『悪は存在しない』感想 不可解さが永遠に刻まれる怪物的作品【ネタバレあり】

 後半でネタバレ解釈しているので、注意ください。観終えてから、しばらく経っても何を目撃し…

Kuwayama Daisuke
2か月前
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映画『異人たち』感想 生者だけでなく、死者を慰めるための奇跡

 展開知っているのに、大号泣してしまいました。映画『異人たち』感想です。  山田太一の小…

Kuwayama Daisuke
2か月前
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映画『貴公子』感想 シリアスな恐怖を引っくり返す爽快さ

 ノワール的な期待も満たしつつ、予想外の角度の快感もありました。映画『貴公子』感想です。…

Kuwayama Daisuke
3か月前
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映画『オッペンハイマー』感想 浮き彫りになる核兵器への認識のズレ

 祝オスカー受賞! とはとても言う気になれないけれど、作品としては評価されてしかるべきものでした。映画『オッペンハイマー』感想です。  カイ・バードとマーティン・J・シャーウィンによるノンフィクション書籍『オッペンハイマー』を原作として、『インセプション』『インターステラー』『TENET テネット』で知られるクリストファー・ノーランが監督を務めた作品。昨年の夏にアメリカでは公開されていましたが、日本ではなかなか公開が決まらず、今年のアカデミー賞を総ナメにしたところで、ようや