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どんなふうに生きてきたの
私はよっぴのおそらくすべてを知った気になっている。
しぐさや目線、呼吸の仕方ひとつで気分がわかるし、好きなもの、嫌いなものはおろか、好きと思わせておいてそうでもないもの、嫌いだったけど好きになったものまでわかる。
付き合って3年半、いっしょに暮らし始めて約1年、初めて知ること、重なること、相容れないことのさまざまを受け容れていまがある。
ただ40年近く生きて培ってきた人間性はそんなに容易くわかるものではないのかもしれない。
最近のおしゃべりは入浴タイム。ほとんどが仕事の愚痴や相談で、お互い好きなことを思いつくまま話す。
前回の記事にも書いたけど、今さら発見したよっぴの性格。
私は仕事において、嫌な人や言動があれば躊躇うことなく上司に言う。それは一応役職者としての責任感ゆえでもあるが、理由のほとんどは憂さ晴らしやストレス発散。
よっぴはそれをしない。利害関係のある人に第三者のネガティブなことを言うのは、悪口みたいで嫌だ。そうだ。
だからそういう話は私にじゃんじゃんしてくる。なぜなら私は一生関わることがないから。
そうやってよっぴは心のバランスを保っているようだ。
サッポロ黒ラベルの有名なCM「大人エレベーター」で、ビートたけしが「人間の品とは?」という質問に、「自分との契約かな。自分にとってまずいだろっていったらそれは品が悪いんだと思わないとしょうがないのかもわからない」と答えている。
私がずっと大切にしていることの答えを得た気がした。
そして、よっぴは品のある人なのだと再認識した。
そう、よっぴは自分との契約を守り、品格を保っているのだ。
したくないこと、すべきではないこと、守るべき境界線を守っている、精神年齢の高いりっぱな大人だ。
家事をしてくれないとか、子どもっぽい面がたくさんあるとか、そんなことは彼の本質ではない。
よっぴがよっぴであるからこそ、私は恋人でいたいのだ。
どんなふうに生きてきて、何を見つめて、大切にしてきたんだろうな。
知った気にならずにもっと深いところまで理解して、寄り添いたいな。
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