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初めての100マイルチャレンジに失敗した話


来る11月の球磨川リバイバルトレイルに向けて

3ヶ月後の11月、初の100マイルレースとして球磨川リバイバルトレイルに出走することが決まっています。それに向けて長距離ランの事前テストとして、福岡市から北九州市へ向けて100マイルのコースを作り挑戦する事にしました。初の100マイルという事もあり、楽しみと緊張を感じながら夏の連休を心待ちに。

ARATSU100

何の気なしに始めようとしたこのコースに、僕の名前にちなんで「ARATSU100」という名前をつけてもらいました。ロゴも作ってもらえてめちゃくちゃ嬉しかったです。

ARATSU100のロゴ。若干ルースターズっぽさもありお気に入り。inspired by クマン100

スタート、そしてDNF

早々に言うと今回のチャレンジは失敗に終わりました。原因は色々ありますが、大きくは2つ。

  • 直前でかかったコロナの影響

  • 想定以上の猛暑による頭痛と目眩。熱中症

他にも装備や休憩と補給の計画など色々と課題は見つかったものの、やっぱり上に上げた2つが大きかったと思います。

コロナの影響

スタート1週間程前にコロナにかかってしまい、高熱を出すなど体調不良が続いていた。幸い熱はすぐに下がり、体調も順調に回復していたもののスタートを予定していた日の前日、まだ体の様子がおかしいと思っていたら平常時の心拍がいつもより15〜20くらい高いところを行ったり来たりしていて全然下がらない。大体50ちょいくらいなので最大70くらいまで上がってしまい、なかなか不快感が消えてくれない。仕方ないので1日ずらして様子を見たところかなり落ち着いたので、予定を変更してスタートするものの、心拍はそうでもないがやはり不快感を感じる。表面上は体調が落ち着いたように感じても実際はまだまだこの距離を走るに相応しくないコンディションだったんだと後から気づく。楽しみにしていた故に計画が後ろ倒しになっていくことに焦りを感じたのがダメだった。

襲いかかる夏の陽射し

猛暑という表現が相応しすぎるほどに暑く、ジリジリと削られていくコンディションと、それに合わせて近づいてくる熱中症の気配。スタートは朝の4:30にしたものの、一旦山を抜けてロードに出る頃にはガンガン陽射しを浴びながら走るようになっていて、次の宝満山エリアへの10キロほどのロードがとにかくキツかった。水をかけたり、冷たいものを食べるものの、気休め程度にしかならず、宝満山に入る前に竈門神社で大の字で寝転んでしまう程に消耗していて、コロナの影響もあってかコンディションは悪化の一方。

DNFの決め手は熱中症

ムクリと起き上がり、竈門神社を抜けて宝満山を登り始めた頃、目眩と頭痛がみるみるヒドくなってきて、ゆっくり進むものの全くおさまる気配がない。ある程度登ったところで林道の終点と合流するポイントがあるが、そこを通過するころに体に力が入らなくなっているのに気づき、座って休憩するものの全然目眩がおさまらない。(座っているのに目が回ってしまう)多分というかほぼ確実に熱中症の初期症状だったと思う。
万が一ここで目眩がおさまったとして、この先まだ気温が高い中行動するのはかなりリスクがあること、この先はしばらくトレイル区間が続くため、万が一自力で下山できない状況になると自分のリスクヘッジも出来ないランナーということになってしまう。そして、登山とは違いラン装備なので野営道具を全く持っていない。ストックは持っていたのでツェルトでもあれば話は別だが、それもないのでこのコンディションが続くと見込んだ時に夜の山に留まり続けられる自信がなかった。
何しろ水が切れてしまったら、と考えるとそれも恐ろしかった。(万が一を考慮して浄水器は持っていた)回らない頭で色々と考えた結果、これ以上続行するのは危険だと判断、今ならまだ引き返すのも簡単だと思い、約50kmの地点でDNFを決断しました。大体三分の一くらいは進みました。

課題その1 装備

今回の計画が失敗した事の要因に装備が大きく関わっていると思う。色々考えて不備なく揃えたつもりだが正直軽量化の意識が低すぎた気がしています。
今回の装備はこちら。ちなみにザックはノースフェイスのTR10を使っています。

  • ヘッデン(ペツル アクティック)

  • ヘッデン予備電池2セット

  • モバイルバッテリー10000A

  • ファーストエイドキット

  • ソフトフラスク500ml x3

  • ストック

  • アクションカメラ

  • アクションカメラ予備バッテリー

  • カロリーメイト12袋

  • エネモチ4袋

  • アミノバイタル赤4パック

  • ラン中の着替え(Tシャツ、ランパン、ソックスキャップ)

  • ラン後の着替え(Tシャツ、短パン、ソックス)

  • お風呂セット

想像通りザックがパンパンになったものの、まぁこんなもんだろうと思ってスタート。帰ってきてから頭を冷やして考えるとやはりいらないものが多かったかなと思う。ラン中の着替えはなくてもなんとかなるし、カロリーメイトもまだ減らしてよかったはず、アミノバイタルはパウチタイプなのでホントに重くて完全に失敗だったと思う。

単独100マイル故の補給難

そう言いながら何故こんなにも大量に行動食を持ち運んだのかというと、70キロ地点を境に120キロ地点くらいまではコンビニもないエリアを走ることが分かっていたからです。時間帯も深夜もしくは早朝になりそうだったため、地域のお店も空いてないだろうと予想。それを見越しての行動食だったけど、これが良くなかった。お金をかけてでも途中のコンビニで買うようにして、軽量化しておけばよかったと反省しました。レースと違ってエイドがないのはやっぱりつらい。

課題その2 単独走

初の100マイルチャレンジ、おおよそ知っている山域を選んだとはいえ、やはり一人で走るのは孤独でした。なんと言っても初めてなので経験がない。その中で暑さや疲労で消耗していっても、自分で自分を鼓舞することがモチベーションを保つ大きな原動力になるはずなのに、それがうまくいかずモチベーションもコンディションもどんどん右肩下がりになる一方。しまいには熱中症にかかってしまい、気力でなんとかしてやろうと思っても、弱気な自分がどんどん大きくなってしまい、気づけば足が止まってしまう始末。
やっぱり仲間が一緒に走ってくれるのはありがたいことだと身を持って体感しました。脊振を縦走した時以来心細くなった気がします。
弱気な自分に打ち勝てるコンディションで走らないといけなかったな、といい気づきになりました。

課題その3 体調をごまかさない

今回の100マイル挑戦、冒頭にも書いたようにコロナにかかってしまい正直思ったように走れない日が続きました。もちろんそれだけが原因とは言わないですがやっぱり体のキレが悪かったように思います。思ったとおりに体が動いてくれない。そんなもどかしさを感じながら淡々と距離を伸ばしていきましたが、途中でごまかしが効かなくなり今回はDNFするに至りました。
意図的に休んでいるならまだしも、病気にかかったりした場合は普段通りの動きを取り戻すのに時間がかかると改めて思い知りました。表面上はなんともなくてもやっぱり体にはダメージが残っているので、しっかり走って自分の動きに納得したうえで挑むのが良かったです。

次のチャレンジ

夏の挑戦は失敗に終わったので、次は冬に挑戦しようかなと思っています。寒波とか重ならないといいんだけどな。少なくとも夏よりは走りやすいはず…笑
次回も一人で走るなら今回の教訓を胸に、装備を見直してちゃんと完走できるようにしたいですね。やると決めたからにはちゃんとコンディションを整えてまた挑戦する!

次はトラブルが起きませんように。いつもどこかに何かが潜んでいる…。

全く気力が湧かず、写真も殆ど撮らなかったので僅かながらに頑張って撮ったものを供養しておきます。南無。

夜明け。涼しくて最高だった。
最初の補給。美味しかったです。
五ヶ山クロスで水を補給。
九千部山山頂。アブとかブヨがヤバいくらいいた。ブヨに初めて噛まれた。
太宰府に着弾。
疲れながらも写真を撮ってもらう努力。エルドレッソのキャップのお兄さんありがとうございました。
昼飯。いつもどおり食欲は旺盛。

後日談

100マイル挑戦が失敗に終わり悔しかったので、川まで涼みに走りに行ってきました。いやぁ〜この日も暑かった。これだから夏は嫌いなんだ。高い山に逃げ込むべし。

迷わずスプライト。
いやー、気持ちいいー。
ソフトクリーム買う。




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