「心理学を学ぶと鬱になる」理由

お疲れ様です。餡椪柑です。
今回は少し学問的な話を書きたいと思います。

最近聞くことは少なくなった気がしますが「心理学を学ぶと病む/鬱になる」という話をちょくちょく聞きます。
この事象について自分なりにそうなる理由を考えてみたのでここに残しておきます。参考程度に。

一般的な「心理学」への認識の差

大学に入って心理学を学ぼうと意気込んだものの「なにか違う」と思うこと、結構ある気がします。
大前提として、これは僕が学んだ教授が口酸っぱく言っていたことですが心理学という学問は理系科目です。研究対象が心という目に見えない、あるかもわからないものであるだけで、研究の過程や考え方自体は理系の動きをしています。
そして心理学を学んだところで人の心を読めるようになるわけではありません。細かく書くなら心理学は上述した通り理系科目のため、目の前の個人より大衆の動きの方に焦点を合わせていることがほとんどだと感じます。メンタリストなどの「人の心が読めます。」と売りにしている人は心理学というより表情の細かい動きなどから情報を得る観察力と、どちらかというと医学的な知識を掛け合わせて訓練されているのだと思います。

心理学の歴史

個人的にはこれが一番の原因な気がしています。
心についての考え方は古代から哲学ごとにありましたが、本格的に「心理学」が始まったのは18世紀の話で、学問としてはかなり若いのが心理学の特徴です。その数百年のうちに発展した心理学ですが、研究対象が心のため実験動物を用いた実験はもちろん人体実験も数多く行われてきています。昔は倫理審査なんてなかったので中には子供時代に実験をうけ残りの人生に影響を及ぼしてしまった例などもあります。
そうしたかなり黒い部分も今の心理学の基礎として学ばなければならないので、この時点で参ってしまう人も出てしまうのではというのが僕の考えです。

分野の多様さ

これは少し学んだところでたどり着く問題なのですが、人の心を研究する以上様々なシチュエーションを考えなければならないため、心理学は分野が非常に多いです。以下は心理学検定の出題範囲なのですが、これは心理学を学ぶ上で重要な基礎であり、ここに載っていない分野はもちろん載っている分野のさらに細かいところまで踏み込んだものもあります。

以上の3つが「心理学を学ぶと鬱になる」主な要因だと思います。
逆にここを楽に考えることができるなら心理学を学ぶ適性があると思います。

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