頑張らないコミュニティ運営 ~苦なく楽しく継続させるための、適切な手抜き術~ @PRLT#22
どーも、兼業社長のafroscriptです。
今日はコミュニティ運営についてのノウハウを書きます。
僕自身これまで数十(??)のコミュニティ運営に携わったり、現在でもSwift愛好会やEngineer Onboarding Meetupといったコミュニティを運営しているのですが、
コミュニティ運営って、会社や新しい人や知識と出会えたり、output / inputを通じて自身の知識が深まる、などの楽しさがある反面、
ぶっちゃけやること多くてめんどくさいものでもあるんですよね。
しかし、それでも僕はコミュニティ運営が好きなので、
そのメンドくささを乗り越えて、多くの人にコミュニティ活動を楽しんでもらえたらなと思い、【コミュニティ運営の適切な手の抜き方】をまとめてみました。
なお、今回の内容は、PRLTという、広報担当が集まるコミュニティの勉強会に呼んで頂いた際に、登壇してきた内容です。
また、ここでのコミュニティ運営とは、主に勉強会等のイベントの運営を通じてコミュニティ活動をする、を想定しています。
①運営は5,6人以上でやる
そう、コミュニティ運営はご察しの通りどうしてもマンパワーがかかるものです。
なので、当たり前の施策なのですが、運営メンバーを増やして1人あたりの負荷を下げるようにしましょう。
最低限の人数(2,3人)から始めてもいいですが、僕の肌感ではMAX10人前後まで増やしても問題ないです。
少しでも興味がある人がいればどんどん巻き込みましょう。
②運営メンバーに毎回来ることを強要しない
コミュニティマンパワーがかかるとはいえ、2人もいれば1回のイベントはなんとか回るものです。(司会と受付で十分)
なので、コミュニティ活動日は、運営メンバー5,6人が全員が来れる日に設定するのでなく、3人以上来れる日で設定するといいです。
日程調整も楽になり、活動を続けやすくなります。
僕の場合は、運営メンバーにいくつか日程候補を出し、一番みんなが来れる日に設定するようにしています。
また、メンバー間で「毎回来なくていいからね!」と共通認識を持っておくことも大事です。来れない日があることへの罪悪感をなくすことができます。
また、これはイベント継続が属人化することも防いでくれます。理想としては、代表がいなくてもイベントが回る状態です。
(実際、Swift愛好会では、会長もけっこう欠席しますが、なんの問題もなく回ってます)
③運営陣は、ゆる〜い役割分担をしておく
下記あたりの役割をゆる〜く決めておきましょう。1つの役割に2人以上アサインするのが望ましいです。(これも負担分散のため)
会場探し
懇親会発注or買い出し
登壇者との連絡係
イベントページ作成
(当日の司会)←出席した誰かがやる
(当日の受付)←出席した誰かがやる
役割があると、運営に貢献しやすく、やる気が出ます。
しかし、この役割は強制ではないという共通認識も持っておきましょう。誰かが動けないときは助け合う、という雰囲気が楽に長く続くコツです。
また、自分の役割をやってなくても責めてはダメです。
やってなくても「○○の対応、△△さん対応できますか〜?他の人でも大丈夫ですよ〜」とふんわり呼びかける程度で十分。きっと誰かがやってくれます。笑
(それでもみんな忙しくて動けなさそうなら、最終的に代表が動くと安定感が出てきます)
また、定期的に役割はローテーションで回すようにしましょう。そのうち、全員が全部の役割をできるようになり、理想的な運営陣ができあがります。
④準備を減らす
意外と準備に無駄に頑張っているものはないでしょうか?
例えば、参加費500円のおつりを用意する問題。
500円のおつりの準備って忘れがちですし、地味にめんどくさいですよね?
でも本当に準備する必要はあるのでしょうか?
僕の経験則では、「500円がある人から先に集めます!1000円しかない人はあとで払いに来てください!」って参加者にお願いするとだいたいうまく回ります。まぁ、とはいえ500円が3枚ほどでもあれば、スーパー安心感ありますが。笑
また、懇親会の注文。前までは懇親会の注文を毎回Webで注文してたのですが、運営が慣れてきて気が抜けてくると、ちょいちょい懇親会の事前注文を忘れるようになりました。笑
昔は、慌てて朝に注文してたりしてたんですが、50人程度のイベントであれば、運営陣2人くらいでイベント会場に来る途中で合流し、コンビニで買ってしまえばことすみます。
なので、今では懇親会の事前注文も必須リストからは外しました。
多分、こういう細かい簡略化はもっとできるはずなので、どんどん見つけて楽にしていきましょう。
⑤片付けは参加者にも手伝ってもらう
イベント後のイスやテーブルの片付け、ゴミをまとめたりは、参加者にも手伝ってもらいましょう
ここが一番マンパワーがいるタスクですが、参加者全員でやればすぐ終わります。
また、片付けに参加してもらうことで、コミュニティへの貢献感が出て、結束力が上がります。
「これ、どこに片付ければいいですか?」といった、参加者と運営メンバーとの間で会話も生まれるし、もはや手伝ってもらわない理由がありません!ってくらい大事です。
ちなみに会場準備もマンパワーが必要な会場を使う場合(イベント前に100脚のイスを並べる必要があるなど)は、イベントページの募集枠に「会場準備手伝ってくれる枠」などを作って、募集をかけることもおすすめです。
この参加者をうまく巻き込んで手伝ってもらうスタイルができれば、運営1,2人でも余裕で回せます。
⑥運営メンバーは入れ替わるもの
運営メンバーそれぞれの都合があるので、それでも続けられなくなることがあります。なので、運営メンバーは入れ替わる前提を持っておきましょう。
実際4年間続いているSwift愛好会も、一番初期からずっと運営をしているのは2.5人くらいです。
でもそれでいいんです。運営メンバーが続くことよりも、コミュニティが続くことの方が大事だと思うので。
運営メンバーを辞めても、気軽に遊び行けるコミュニティが素敵だと思います。
また、その前提を持った上で重要なのは、スカウトです。運営に興味ありそうな人がいたらどんどん声をかけていきましょう。
意外とみんな運営やっていたいと思ってるものです。
また、ここに書いてあることをちゃんと実践して、運営負荷を減らしていたら、新しく入る人にとっても障壁がグッと下がります。
新しい運営メンバーが入りやすいということは、コミュニティが続きやすいということです。
ちなみに、新しい運営メンバーが入ったら飲みに行くなどのオンボーディングはやりましょう。(まぁここも気張らずに、一緒にわいわいやるだけでいいです)
また、新しい運営メンバーにもちゃんと役割を与えましょう。暫定でもいいので。(もちろん強制はしない)
そして、辞める人もちゃんと快く送り出し、その後の活動を応援しましょう。そういった雰囲気は、けっこう大事だと思います。
[おまけ]実際に使っているコミュニティ運営シートを公開します!
僕が実際にコミュニティ運営に使っている、コミュニティ運営シートを公開しました。会計管理シート、役割分担シート、懇親会注文量の目安、懇親会の値段チェック表を載せてます。ぜひ使ってください。
[おまけ]その他、過去に書いたコミュニティ関連の記事
勉強会やイベントを開催したら、やたらと参加人数が少なくて焦ったときの対処法
非エンジニアが 「明日からDevRelやってよ」って 突然言われて1年半やってきたこと
まとめ
この記事を通じて、気張らず頑張りすぎず、適切に手を抜いて、ハッピーなコミュニティライフを送ってくれるとうれしいです:)
発表資料
#PRLT で実際に発表した資料も掲載しておきます。
最後まで読んでいただきありがとうございます。頂いたお布施は、嫁と子どもにおいしいものを食べさせてあげるか、僕がアフロにするための資金にさせていただきます。