翻訳スクールに通っていた記憶は消えかけていた
両親の家のクローゼットにある自分の資料や荷物を整理していると、見覚えのないファイルがあった。
半透明のグリーンのファイルの表紙から、「修了証書」の文字が見える。
まるで記憶になかったが、それは2004年に受けた某翻訳スクールの「文芸翻訳基礎コース」のものだった。そんなことすっかり忘れてしまっていることに驚いた。
自分は、大学生の頃に出会った作家ベッシー・ヘッドのある長編小説をどうしても自分で翻訳して出版したいと思い、スクールに通っていたのだ。
内容を見てみると、実務翻訳(