見出し画像

【R16 訪問販売編 第1話 団地妻のエロさ】

友達と面接に行き受かったのはホームセキュリティの訪問販売業者で立ち上げたばかりの会社でオープニングメンバー募集だった。


全くの聞いたこともない職業だったが初出勤の日に色々説明されて、その日は勉強会で終わった。メンバーはオレと友達入れて8人でもちろん全員初心者で同い年くらいで色んな奴がいた。


”全員高収入に惹かれてきたニート共だ”


仕事内容は簡単に言うとファミリー層向けで一軒家やマンションのインターホンを押して回って防犯対策として泥棒や変質者の被害報告とセキュリティの紹介して販売すると言った仕事だった。


ホームセキュリティは一件30万くらいで月の売り上げが150万以上で歩合がつくと言う給料システムで基本給は18万だ。


月5件売れば歩合で過去に20代前半で給料100万以上もらっていた人が沢山いると言っていたしやる前は超簡単だと思っていた。


胸を躍らせこれでオレも貧乏から脱出だと。


毎朝出勤してからロープレと言って現場に出てからどう話すかを想定した練習とホームセキュリティの勉強をまず一週間やる。お客さんの振りをする人と分かれてロープレが始まる。

初めはみんな照れていたけどだんだん慣れてきて普通に話せるようになった。


もちろんあがり症のオレも照れていたがみんなと仲良くなり普通に話せるようになっていた。


一週間が経ち、いざ現場に出る日がやってきた。リーダーは会社の役員の女性でHさんだ。


ワゴン車で2台に分かれて現場に行き、

現場につくと現場周辺の地図をコンビニで8枚コピーして地域を蛍光ペンで8等分して自分の訪問するテリトリー(以後・テリ)を渡されて地図に載っている自分のテリの家やマンションを全部訪問しインターホンする(以後・叩く)ということだ。


だいたいワンタイム1時間でテリ内の住宅全て叩いて、まずは泥棒や変質者の注意喚起をして後でホームセキュリティの説明をしてもいいかというアポを取る。ここまでが俺たちの仕事だ。


アポを取るとHさんがセキュリティの説明をしに行き売ってくる以後・クロージング)という流れだ。


簡単だと思っていた・・・・がそんなはずもなく全くアポなんか一切取れない。

1時間回っても話は聞いてもらえるがセキュリティーの説明はいいと断られる。

当時全員18歳や19歳だったのでインターホンを押しても警戒心がなく話は聞いてもらえる。


でもアポが全然取れないし今思うと毎朝やっていたロープレ通りのマニュアルトークでロボットのような感情なんか一切無い硬い表情だったはずだ。


そんな状況では一切誰もアポなんか取れなくて、取れたと思ってHさんに報告しHさんがクロージングに行くと居留守されたりではじめの1ヶ月は誰も売れなかった


アポが取れないと少し移動してテリを分けて叩くの繰り返し。


休憩は移動中と誰かがアポをとってHさんがクロージングに向かうときだけ。

それを関西圏全域に毎日だ。

正直毎日苦痛でこんなに歩いたのはミナミでメル友にブチられた時以来だし毎日歩いて叩いての繰り返しだった。


毎日何軒もの家のインターホンを押して、何人もの人と話していると次第に慣れてきて初対面でも前よりは普通に話せるようになっていた


アポの件数も次第にみんな増えていて1ヶ月に数件は売れるようになっていた


でも一人で5件(150万)という歩合に達するメンバーはいなくて全員基本給だけだった。

そんな日を送っていると日に日に辞めていく奴もいてオレと友達を入れて5人くらいになっていた。


それでも今までこんな仕事したことなかったからオレは辞めようとは思わなかった。

毎日叩いている中で発見があって人見知りも改善されていってて歩くのはしんどかったが主婦と話すのが楽しかった


毎日何百、毎月何千と家を訪問していたので自分の中で統計的にデータ化されていて、好きな家や嫌いな家があって高級住宅街の一軒家に住んでいる主婦は愛想が悪くてアパートや団地に住んでいる主婦は優しいという事が多く

アパートや団地妻は普通に玄関に入れてくれてお茶くれたりしたが一軒家は比較的門前払いだった。


セキュリティーを購入する人もアパートや団地が多くて、高級住宅街に住んでいる人は愛想悪いし客にはならないけど、お金は絶対こっちの方が持ってるしなんか人間の習性を学んだ気がした。


そしてもう一つ楽しみがあって夏の団地に住んんでる妻がショーパンにタンクトップですごくエロいことが多かった


玄関に入れてもらってお茶もらったりしたら、もしかしたらヤれんじゃないかと思うくらいエロい人もいて、でも当時のオレはそんな度胸も無かったしそんな経験はさすがにない


そんな訪問販売生活をしていると実はオレが働いている訪問販売会社がある同じビルに、他にも布団と浄水器の訪問販売業があった。


社長同士も知り合いだった。そこでオレは布団屋さんにスカウトされて友達と布団屋に移籍する事になる。


布団の訪問販売ってなんやねんって思っていたがここからが本当の訪問販売の始まりだと後々知る事になる。







この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?