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ベトナム喫茶旅行記

こんにちは!珈琲labo所属の13期矢野和也です。
私たち珈琲laboは「世界の喫茶文化とカップリング」をテーマに自身が関心を寄せる各国の喫茶文化と伝統菓子について学びを深めています。
これから火・木の週に2回、全3週にわたって様々な国の喫茶文化を紹介していきますので、皆さん是非チェックしてくださいね!

第1回となる本記事では、私が夏休みに1週間滞在したベトナムの喫茶文化を自身の旅行体験を交えながら紹介していきます。拙い文章ではありますが、最後まで読んで頂けますと嬉しいです!それでは早速参りましょう!


ベトナムの基本情報


ベトナムの地図(手描き)

喫茶文化の紹介を始める前に、まずは基本情報を確認していきましょう!

ベトナム(正式名称:ベトナム社会主義共和国)はインドシナ半島の東部、南シナ海に面する縦に細長い形が特徴の社会主義国です。面積は329,000㎢、北部のハノイが首都として定められており、ベトナム語が公用語として使用されています。

気候は年間を通して雨季(5月~10月)と乾季(11月~4月)の二つに分類されており、雨季には短期間に纏まった雨が降るスコールが多く発生します。国土が南北に長く伸びていることから北部のハノイには冬があるものの、南部のホーチミンは年間を通して温暖といったように国内での気候の違いが見られるのが面白いポイントです!
私は9月の初週、雨季の真っ只中というオフシーズンに訪れたのですが、運良くスコールの降るタイミングにカフェや博物館内部に居たことから、大変な思いをあまりする事無く、旅を楽しむ事が出来ました!


喫茶文化

基本情報について一通り確認出来たところで本題であるベトナム喫茶文化の紹介に移りましょう!

ベトナムは歴史の中で中国とフランスの二国に長年にわたり植民地として支配されてきた過去があります。この歴史的背景からベトナムでは中国の茶文化、フランスによって持ち込まれたコーヒー文化が根付いており、街の至るところでゆっくりと喫茶時間を楽しんでいる人々を見かける事が出来ます。

・ベトナムのコーヒー豆生産量とその特徴

ベトナムのスーパーで販売されているコーヒーとドリッパー(下)

ベトナムと言えば、フォーなどのベトナム料理を思い浮かべる方が多いと思います。私自身、実際に訪れるまでベトナムにコーヒーのイメージはあまり持っていませんでした。
しかしながら、実はベトナムはコーヒー豆の一大生産地であり、生産量は世界第2位、ロブスタ種の生産に限ってはなんと世界第1位、世界全体の生産量の約40%を占めている地域なのです!
フランス占領時代に大規模なロブスタ種栽培が始まり、現在に至るまで広く生産されていることから、このロブスタ種のコーヒー豆を用いた伝統的な飲み方が発達していったようです。

ちなみに、コーヒー豆はアラビカ種、ロブスタ種、リベリカ種の3種に分かれており、世界で商品として流通している豆のほとんどはアラビカ種とロブスタ種になっています。
アラビカ種は生産できる地域が標高の高い地域に限られており、外部の環境に影響を受けやすい事から味にもその繊細さが出やすいという特徴があります。この事からカフェチェーンや喫茶店などで淹れられるコーヒーに使用される機会が多い品種になっています。

一方、ベトナムで多く生産されるロブスタ種は病気や害虫に強く、比較的どのような環境でも生育することが出来るという特徴を持っています。
ロブスタ種はアラビカ種と比較して野性味溢れる強い苦味が出てくるため、こちらは缶コーヒーやインスタントコーヒーに多く使用される傾向にあります。


・伝統的なベトナム式コーヒーの飲み方

ベトナムにおいてコーヒー豆の生産が盛んであること、生産される豆の特徴について紹介が済んだところで、これからはベトナムの伝統的なコーヒーの飲み方について説明をしていきたいと思います!

ベトナム式コーヒーには苦味の強いロブスタ種が用いられるという事について理解して頂くことが出来たと思いますが、ロブスタ種はドリップコーヒーとして飲もうとした場合、苦く飲みにくいという問題がありました。
そこでその問題を解決するために彼らがコーヒーに入れたもの、それがコンデンスミルクと呼ばれる甘い練乳のような液体です!

ベトナムコーヒー抽出の様子

ベトナム式コーヒーを淹れる際には上の写真のような専用ドリッパーを用います。このドリッパーの内部には細かい穴の開いた台とおさえが入っており、台の上にコーヒーの粉末を入れ、おさえを粉末の上にセットした後にお湯を注ぐといった手順でコーヒーを淹れていきます。コーヒーを受けるコップの側にはコンデンスミルクを注ぎ、コーヒーが溜まった後にスプーンでかき混ぜ、飲むといったスタイルになります。

Phin Coffee & Restaurantのベトナムコーヒー

こちらが私が実際にベトナム中部ホイアンにあるPhin Coffeeというお店で頂いたベトナムコーヒーになります。しっかりとした苦味の中にコンデンスミルクの甘味が合わさり、とても癖になるような味でした!


最後に

今回紹介した伝統的なベトナムコーヒー以外にも近年では高原地帯ダラットで栽培されたアラビカ種を使用したスペシャリティコーヒーや、エッグコーヒー、アボカドコーヒーなどの一風変わったコーヒーも人気を博しており、ベトナムのコーヒー文化は今後ますます盛り上がっていくだろうという予感を今回の旅行を通してひしひしと感じました!

コーヒー以外にも世界遺産の街ホイアンやビーチリゾートとして発展が進んでいるダナン、経済の中心地ホーチミンなど見どころに溢れたベトナムは是非、皆様に1度訪れてほしい国だと実感しました!
もし、今回の記事を読んで行ってみたい!と思って頂けた方は自身の旅の計画リストにベトナムを加えてみてくださいね。最後までお読み頂き、ありがとうございました!

溝辺ゼミ13期 矢野和也

参考文献
世界第2位の生産量を誇るコーヒー大国「ベトナム」その高い品質を支えるコーヒーづくり, UCC COFFEE MAGAZINE, 掲載日2022.11.28 最終閲覧日(2023.10.24)

・ベトナムの歴史とともに学ぶ ベトナムコーヒーの飲み方、楽しみ方
,JTBホーチミン支店, 記事掲載日2015.07.31, 最終閲覧日(2023.10.24)
https://www.jtb.co.jp/kaigai_guide/report/VN/2015/02/vietnam-coffee.html

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