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視野を広げてくれた上司

この記事は
note✖️Sansan株式会社が開催するコンテスト
#ビジネスの出会い 」の応募作品として書いたものです。

まだ若かった私の、狭い視野を広げてくれた上司に出会えたことは、運が良かった。社会人時代の数年間、一緒に働いた上司は物事を冷静に見れる人であった。

私の直属のとある部下は他の店舗から異動でやってきた。その部下は私よりも年上で、前の店舗では役職にもついていたそうだ。しかし、そんな肩書きを疑うほどに仕事ぶりは雑だった。仕事の基礎中の基礎の部分であり、最初に教わるであろう部分の仕事を疎かにしていた。

そこで私は上司に相談した。
「なんで初歩的な仕事をきちんとやらないんですかね?いくらなんでもあの仕事のやり方はひど過ぎませんか?」

私の考えでは、その部下は初歩的な仕事をあえて手を抜いていると思っていたのだが、上司から返ってきた答えは予想外のものだった。
「きちんとした仕事のやり方を教わらなかったんじゃない?」

え?そんなことあるの??
私は拍子抜けしてしまった。

私がいた店舗では、入社から数ヶ月にわたってしっかりサポートをしてもらえたので、てっきり他の店舗も同じようなサポート体制がとられていると思い込んでいた。実際のところは不明だが、もし人手不足や指導者の実力不足などがあれば初歩的な部分を教わらずに、業務の効率化などをメインで教わってしまう可能性もあるかもしれない。

私は当時その店舗でしか働いたことがなかったので、自分が体験してきたことが全てであり、普通でもあり当たり前だと思い込んでいたが、もっと広い視野で物事を考えなければいけないと学ばせてもらった貴重な機会になった。

同じ上司から学んだことはもう1つある。
相談や愚痴には「話を聞いてほしい相談なのか」「解決してほしい相談なのか」という2種類が存在するという話を教えてもらった。

この話を聞いてからは、私がさまざまな部下を持つようになるなかでずっと意識している内容になった。この人は今愚痴を言ってスッキリしたいのかな?それとも今すぐにでも解決してほしいのかな?などと考えながら話を聞けるようになり、話を聞き終えたうえで相談者に「今すぐ解決する方向で動いた方がいいかな?」と確認するようにしていた。
その時によるが、私は解決方向で動こうかな?と考えていても、確認すると「まだそこまでしてもらわなくても大丈夫です、話を聞いてくれてありがとうございました」なんてこともあり、本人の意向も聞くことができて相談者と私のなかでズレが生じにくいので、当時の上司に出会えて本当に良かったと思っている。

#ビジネスの出会い

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