パストラル

気がついたら草原の中にいて、淡いブルーの空に、白とグレーが混じったような綿雲に囲まれている。
少し肌寒い、でも暖かいそんな朝。白くて優しくて、でもどこかでシャキッとしろと言われるような光が差し込んでくる。

この先に何があるんだろう!? 楽しくなって、踊るように山を登っていくの。
いつも通る同じ道、でも今日は何か違う気がする。
気づけば、太陽は徐々に西を目指して進んでいた。

嬉しくなって、スキップしながら、くるくる回りながら、坂をのぼっていく。
なんか変なところきちゃったかなぁ。でもきっと大丈夫。
そわそわ感がわくわく感に変わっていくの。

草原の奥に黄色の小さな花をたくさん見つけた。
白い蝶々も飛んでいる。お花の中で、みんなと友達になって楽しむの。
ねぇ一緒にデートしよ。お花の中でくるくる回るの。

楽しい時間もあっという間、そろそろ帰る時間かな。
余韻を感じながら、くるくる回って寄り道しながら、お家に帰るの。


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小学校低学年のときに習っていたピアノ
ブルグミュラー25の練習曲の第3番パストラル(牧歌)
この曲が好きで、いつも架空の草原の中で遊んでいる自分を想像していた。
蜜蜂と遠雷を読んで、ふと昔の記憶が蘇ってきて、今このnoteを書いている。
私は練習曲をちょっとしか弾けないけれど、聴くのも含めて、物語を感じながら、音楽を楽しむ瞬間が好き。

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