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長野大冒険録2

長野二日目。


二日目の朝は前日と打って変わって
雨が降るのか降らないのか、
雲の様子を眺めているだけではわからないような、
不安定な天気だった。
(1日目はこちら↓)

僕は長野でも朝配信をしていたので、
ゲストにギター君を迎えながら
いつものようにおはようを伝え、
時々湖を画面に映したりしつつも
気持ちとしてはいつもと変わらない朝だったように思う。

配信が終わって時刻は8時。
一人また一人と目覚め降りてくる間、
僕とギター君は、ロビーにいるわんこ、
ソルティをわしゃわしゃしながら過ごすことに。

ソルティ、可愛い。
ソルティ、大きい。
ソルティ、犬種不明。

ことあるごとに、わしゃわしゃもふもふしていたら、仲良くなりすぎてお風呂にまでついてくるようになってしまった。
でも、長野で友達が出来た。嬉しい。 

ちなみにここにはもう一匹ミュウ(?)だかミャウ(?)だかいう可愛らしい
にゃんこもいたのだが、「玄関には近寄らないように見てあげて下さいね」という宿の人の言いつけを守り、玄関に近づいては遠ざけるというムーブをし続けた結果、
猫パンチと甘噛みを大量に喰らい、敵認定された。
でも、幸せだった。
敵でもいいんだ。僕が君を好きなのだから。

島に渡るのは午後からだったので、
お昼頃まで皆とのんびり過ごしていた。
僕は、いつも帽子を被っているのだけど、
出演者兼、スタイリスト兼、メイクさんの
お歌ちゃんがイカした髪型にしてくれたので、
それで1日過ごした。この日2度目の嬉しい。
可愛いを作ってもらった。
ありがとう!

どっからどうみても遊覧船。

1日目はボートに乗って湖を移動したのだが、
2日目の行きは遊覧船に乗りながらだった。
ボートだと10分もかからないのだが、
遊覧船では30分ほどかかっていたと思う。

船内の放送は野尻湖と目的地、宇賀神社愛に溢れる
言葉に溢れていた…気がする。
実際は一つも聞いてなかったからわかんないのだけれど、わざわざ放送するのだから溢れてるに決まってる。まぁ、どっちでもいいけど。

船内を探検していたら、
向かい会って座れる席を見つけたので、
途中から僕らはそこに移動した。
なんか焼肉屋さんみたいな席だった。
本当にそう表現するのが的確な座席だったので、
皆さん、宇賀神社に行く際は確かめてみてほしい。

しばらくすると遊覧船は目的地の宇賀神社へと
到達。
降りたとき、お歌ちゃんとフルートちゃんが
同じ日傘に入ってたんだけど、なんか「芸能人熱愛スクープ!」
みたいな雰囲気が出てて面白かった。

お忍ぶ推せる二人。

最初の鳥居を前に、
皆で探り探りの挨拶をし、登頂開始。
といっても頂上まではそんな距離があるわけではないので、
登頂というにはあっというまのトライ。
どんどん歩いて行く皆の背中は小さいけれど頼もしい。

楽ちん堂から来た勇者たち。

着いた時間はまだ何も始まってなかったので、
とりあえず楽屋に行き、皆でお弁当を食べることに。
僕は一個しかなかったとんかつ弁当的なものを選び、
これからぐんぐん成長していく未来たちにとんかつを提供させて頂いた。

その結果、なんともみすぼらしいお弁当になったんだけど、
「あげるよ…!そんなお弁当になってしまって…!!」と
皆がそれぞれのお弁当からおかずをくれた。
優しくて可愛い人たちだ。

他の人の出番を見たり、出歩いたりしている間、
子供達は本番仕様の衣装にフォルムチェンジ。
女の子たちは浴衣で、ギター君は甚兵衛。
皆、とっても似合ってて、
(あぁ、これが夏の正体か)と思った。

マイペースに見せかけて実は緊張している子どもたち。
いつもと違う格好になり
「ちゃんと声出るか心配…」
とのことだったので、最後の練習をして、
とうとう本番の時間へ!

本来は本堂の前で演奏する予定だったのだけれど、
雨がぱらつき、急遽本堂の中で演奏することに。
子どもたち的には、「発表会の雰囲気に似てるし、中のがいいなー」
とのことだったので、願ったり叶ったり。
このフェスの間、雨が降ったのは僕らの時間だけだった。
空気の読める神様だ。優しい。
もしくは僕らの挨拶に不備があった可能性がある。

*鳥居をくぐるときは「軽く一礼」して「手を二回叩き」
「右手を左手の第一関節までずらして手をあわせる」のだそう。
参拝ライフハック。皆もやってみよう!!

それぞれの想いを胸に(大袈裟?)いざステージへ!


本堂の中にはすでに何人かのお客さんが。
急遽中で歌うことになったのだが、照明やマイクも置かれていて、
祭りごとのプロって凄いんだなぁと思いながら、
僕は、ステージへの階段を登った。

ーーーーーー🌠セットリスト🌠ーーーーーー

・あまぐも
・まだ題名のない詩
・人間の努力のいたらなさの唄(三文オペラより)feat.ギター君
・魔法の絨毯(カバー)feat.お歌ちゃん
・レインコートさん、feat.ギター君、フルートちゃん、お歌ちゃん

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

あらかじめ「最初の二曲は僕が一人で演奏して、その後、皆のこと呼ぶね」
と伝えていたのだが、ステージを上がり、
隣を見たらお歌ちゃんがいて
一瞬で僕の緊張が解けた。彼女も緊張していて間違えて上がってきてしまったそう。最高すぎ!

ふわっとMCをして、
一度はけてもらいライブがスタート。
雨が降っていたので、「あまぐも」という曲。
そして、お歌ちゃんが前に「この曲、一番好き!」(嬉!!)と言ってくれたので、「まだ題名のない詩」という曲を選び、僕一人のステージは終了。
(こんな歌です↓聴いてねー!)

ここからが本番…!いよいよ子供達の出番に。
楽ちん堂のこと、子どもたちのことをMCで話し、
いよいよ一番手、ギター君を呼び込みました。

ギター君はいつも「オールジェネレーションズ発表会」という楽ちん堂のイベントで、歌いたい人たちのためにギターを弾いてあげてるのですが、
実はあまり自分では歌わない子。
…というイメージ。
(好きな人はとっても大好きな発表会の様子はこちら↓ボリューミーだぞ!)

それでも最近歌声を聴かせてくれたので、
「じゃあ、せっかくだし歌ってみようか?」と持ちかけたところ、
頑張れそうとのことだったので、チャレンジしてみることに。
舞台度胸◎!

そういえば、「ご挨拶はしなくていいんですか?」(にやにや)
とMCでふったら「よろしくお願いしまーす」と
いつもの彼らしさ全開で、信頼度マックスだった。
とってもいいマイペース。

歌ったのは「三文オペラ」というミュージカルの劇中歌
「人間の努力のいたらなさの唄」
楽ちん堂の女将こと清子さんについ最近「三文オペラからどれか歌ってみて!」
と言われ、僕が歌詞をつけたものを二人で歌うことに。

ギター君が歌うのは二番から。
歌の最初だけ寄り添うように僕も声を出したのですが、そこは舞台度胸◎。
しっかりとやり遂げてくれて頼もしかった。
三番を一緒に歌う時なんて、彼の方が声が大きかったくらいだ。
素敵!

続いての出番はお歌ちゃん。
ここもカバーの時間です。
歌えるかどうかぎりぎりまでわからない気持ちの中、本番に向けて心のピントを
あわせることが出来た、彼女の全てに心の中で鳴り止まない拍手をあげながら、
登壇を待ちます。

選んだ曲は川崎鷹也の「魔法の絨毯」好きな曲を好きなように歌う時、
力を最大限発揮する子なんだろうなと僕はこの子に感じているので、
以前一緒に演奏したことのある、この曲を提案した。

ちなみに、この子にもMCで「ご挨拶はいいんですか?」とふったのですが
「緊張してますけど、頑張ります!」と素直全開の挨拶でよかった。
その後、歌う前に「大丈夫、皆、味方だから」と声をかけ、
すぐに「まぁ、皆見てるけど」と軽くいじったら、
「やめてくれないかな…」とちゃんと返してくれて、オモロだった。
本当、オモロ。

目の前にいる人たちは発表会とはまた違う雰囲気を纏っている、
「僕たちを何も知らないお客さん」
一発勝負の緊張感の中、彼女もいつもの自分らしく一曲歌い上げてくれました。
かっこよかった!

始まりがあれば終わりがある。
ということで最後の曲に。
最後に演奏するのは僕のオリジナル曲
「レインコートさん」
ワンマンライブでもこの曲で子供達に混ざってもらい、
とても素敵な時間を一緒に作ってもらった。
今回は練習時間が少なかったのだけど、
皆、可能性の塊なので何にも心配してなかったです。

ここで力を貸してくれたフルートちゃんは、
実はワンマンライブの一ヶ月前からフルートを初め、その状態で「挑戦してみたい」と声をあげてくれた、実は「一番肝がすわってるんじゃないか?」
という説のある女の子。

短い練習期間の中で、ただ単音を吹くだけでなく
フェードアウトを頑張ってくれたり、メロディーを頑張ってくれたりなど、
とっても努力家。

初めて挑戦する楽器で音を出すのも難しいのに、
人前で演奏できるって凄いことだと思う。
僕は人前で演奏するのに八年かかったから、
その凄さが身に沁みる。
いや、八年はかかりすぎなのだろうか…。

彼女の演奏、音が聞くたびにはっきり出ててそれも凄い。
今は声を出すことが難しい子なのだけれど、
持ち前の笑顔で会話してくれます!
いじると結構笑ってくれるので、嬉しい。
力を貸してくれてありがとう!

最初はギター君と、フルートちゃんと僕だけだったんですけど、
どうしてもお歌ちゃんを巻き込みたかったので、MCで「皆が呼んでくれたら…!拍手してくれたら、あの子も舞台に上がってきてくれるかもっ!!」と
煽ってみた結果、呼び出すことに成功した。計画通り…!

「「この曲は手拍子できるところがありますので、彼女の真似をして皆さんも参加して下さい!」とお客さんに伝え、
役職を与えることにも成功。
再び、計画通り…!!
長野の皆さん優しい方ばかりでよかった!

まぁ、僕この曲で一回とちってやり直したんだけども。
やっちゃった。たはー。
動画があるんですけどアップはできないので、
楽ちん堂に行った際、スタッフのどなたかに見せてもらって下さい!(宣伝)

(アップされました!皆のかっこいいところ、
見てあげて下さいー!↓)

そんなこんなで最後の曲も無事に終わり、
ミッションコンプリート。
四人で起立、礼をして、舞台から降りました。
なんかここの場面好き。

それにしても皆、凄いよね。
僕が同い年だったらあの手この手で
逃げてたと思う。
全員1億兆万点でしたっ!

出番が終わり、少しのんびりしていると色々な方が「とても良かった」
と声をかけてくださり、(そうでしょ、そうでしょ、子どもたち
皆、凄いでしょ!!)と勝手に心の中でドヤってた。
心を揺らしたり動かすってとんでもないことだと思う。
誰にでもできることじゃない。
皆、本当に凄い!

ライブを終えた民。

宇賀神社はそこから夕暮れを纏い、夜を着こなし、
不思議で素敵な音楽フェスは無事閉幕。
鳥居を抜けて向き直し、今度は丁寧に挨拶をして、
僕らは宇賀神社を後にしたのでした。

ちなみにその後は、打ち上げがありました。
僕は全てのエネルギーを使い果たしたので、会話を諦め
「空き缶タワー作り」で遊んでたら、ちびっ子たちの間でムーブメントが起きたよ!
遊びをクリエイトってヤツ。

世界が滅んでも、缶があれば。

翌日は撤収作業をギター君と朝から手伝い、楽ちん堂に帰ってきたのでした。
そういえば車の中で「好きなものの一位を当てる」という遊びをしてたんだけど、
お歌ちゃんの「ぎで始まってびで終わるお寿司」
という問題に僕とギター君がめっちゃ苦戦してたら、フルートちゃんが一撃で「ぎゅうかるび」って当てて車内がぶち上がった。
これがスナイパーか…。

帰ってきてから少しやった「エモい写真を撮る対決」
も楽しかったな。
この旅を通して、「エモ力」が上がった気がする。
エモは日常にも落ちているのだ。
またやろうね!

どうも、エモです。(Photo by お歌ちゃん)

そんなこんなありながら、
無事に帰ってきた翌日、順調に僕は体調を崩し、
倒れていたのでした。
体はちゃんと疲れたけど、
ずっと楽しかったです。
皆もそうだったらいいなぁ。

主役なので、
子どもたちのことばかり書いてますが、
ギター君のお母さん、そして仕掛け人さんの胆力と行動力もとても凄いなと感じるばかりでした…!
こういう大人になりたいもんだ。
「ステージを作る」という部分を体験できたのも嬉しかった。こうやって人の温もりと一緒に
出来上がるんだな。忘れちゃいけないね!

お客さんの笑顔も僕自身の沢山の感情も、
皆で作って見つけたものなんだろうなと思っています。混ぜてもらえてとても幸せでした!

僕がこれから夏のことを思い出すとき、
この時のこの夏が出て来てくれるんだろうな。
皆と旅ができて嬉しかったです!

夏の所有者になった。

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