【論文】電着金属によるアルマイトの着色
こんにちは。
『表面技術』2023年1月号を読んでいるので、備忘録的にメモしておきたいと思います。
今回読んだ記事のタイトルは『アルマイトの細孔に電解析出した金属による分散剤の還元反応に基づく有機顔料着色』で、著者は東京工業大学の佐治さんです。
ポイント
AZPEGの電解還元を利用したアルマイト着色では高い耐光性を有するが、電解効率が低いという課題があった
AZPEGは顔料の分散剤であり、顔料粒子の取り囲んでいる。AZPEGの還元で、顔料から脱離する。それと同時に顔料はアルマイト表面に析出する。
前処理として、アルマイトのポア(凹の中)にFeやNiを電析することで電流効率を改善することができる。
アルマイト表面にバリア層があっても、FeやNiによる着色が可能。Feに比べてNiの方が密着力が低いため色が薄くなる傾向がある。
アルマイトの着色に関する論文を読んだのは初めてだったが利用している現象は興味深いものだった。
今回の方法はポアに化合物を挿入する方法だが、それ以外の方法もあるそうなので、用途によって使い分けるなどノウハウになりそうだと感じた。
今日は以上です。
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