【論文】リチウム空気電池の正極材料の評価

こんにちは。
もう4月ですが、まだ『表面技術』2023年2月号を読んでいます。
読んだ記事について内容をメモしておきたいと思います。

今回読んだ記事のタイトルは「Fe-N-C結合を有する二元機能マクロポーラスカーボン触媒材料の作製っとリチウム空気電池への応用」で著者は芝浦工業大学の田中さんと他数名の方々です。

内容

リチウム空気電池の正極材料に関する論文です。

正極材料の作製にはマイクロポーラス構造のMOF(Metal Organic Framework)が用いられます。MOFは金属原子に有機配位子が配位した結晶性化合物です。

MOFを前駆体として熱処理などを行うことで、マイクロポーラス(多小孔)構造のカーボン材料を作製しますが、この熱処理によって金属凝集が起こると問題になります。

Fe系のMOFではZnを添加することでFeの凝集を抑制できるそうで、この論文ではZn添加による酸素還元反応(ORR)と酸素発生反応(OER)への影響を評価しています。

ただ、結果はORRとOERで異なる傾向となっていて、そのあたりの考察は不十分な印象でした。

ポイント

  • Zn添加量が増えると結晶性が低下するものの、微細孔サイズの分布に影響は見られない

  • 放電容量はZn添加量が増えると増加する傾向があった

電池の中で起こっているORRやOERがどのように特性に影響するのか理解できていない部分があったので、この論文の重要性が分からないままでしたが、分析方法に関しては詳しく書かれているので、この分野の人にとっては参考になりそうな文献でした。

今日は以上です。

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