~メモリアル~

第18章 娘を宜しく頼む… ~

~零「はろ~はろ~!やっと、俺のナレーションの出番が来た!いや~、自分の仕事が長引き、なかなかナレーションの出番が出来ずみんなに謝りたい!…えっ…なんで聖花じゃないのか…ってもともと、俺がナレーションなんだよ!彼女は、あくまで代役!代役だからな!…ってちょっと待てって!話を聞きなさい!
では、前回の話をしよう!前回までは、竜輝が遂に彼女にプロポーズし、OKをもらい、そして竜輝一家にみんなで挨拶して、今度は、彼女の聖花の実家に行くことになる!…さぁ何が起こりそうなのか楽しみですな!では、引き続き、またお会いしましょう!」~


七星一家のクリスマスパーティーが終わり、一段落ち着いたところで、聖花があるお願いしてきた。

聖「あのね、りゅう…次…私の家族にも会わしたいんだけど…いいかな?」

竜「そうだな、聖花の家族達にも挨拶しないといけないし…」

とは言え、挨拶して娘をお前なんかに取らせるか!とか言われそうだな。

聖「ハハハ、確かに私のお父さん言いそう…でも問題があってね…」

聖花に聞くとどうやら前の彼氏の問題で聖花の父親は、かなり厳しい状況らしい。
それはしょうがないさ。でもどんなこと言われても、俺は、お前を別れるつもりないからな。

聖「ありがとう。…とりあえず、今日みんないるみたいだけど…別の日にする?」

竜「いや、早めに会わした方が良いよ。俺も覚悟は、決めてるから。」

聖「ありがとう。ちょっとお母さんに連絡してみるね。」

すぐに連絡してみると、凄くテンションが高い声がして今すぐでもいいよって言われたらしい。
支度してひまわり荘に出て、駅前のあるお店にお土産を買い、聖花の実家に行くことになった。

一旦、俺の実家に車を取りに行き、聖花の実家に向かった。駅から40分ぐらいに到着したけど、歩いて行ったら、1時間以上掛かるぞ。
聖花に聞くと学生時代は、ほぼバスで通学してたらしい。雨とか雪は、送り迎えしてくれたみたいだ。

聖花の実家に着き、周辺では、うちより大きい家でかなり代々の建物みたいで広い畑もあった。

竜「あの…お前家…かなり金持ちだろ…」

聖「りゅう家みたいには、金持ちじゃないよ。」

いやいや、うちは、ともかく、お前家広いだろ?てか、聖花の父親何やっている人なんだよ…俺殺されないかな…。

聖「お父さんのお仕事は、建築家だよ。」

ああ…納得だわ。何故かと言うと着いた時、建築に使われる道具など置いてあったからな。
一瞬ヤク○かと思ったけど…

聖「ちなみにヤク○なんかやってないから。」

あっ読まれてた。
笑いながら家を上がるとうちより広い玄関で迎えてくれたのは…

「ようこそ、いらっしゃいました。私、聖花の妹の凛花です。」

竜「あっ…あの…、初めまして、七星竜輝です。宜しくお願いします。」

聖「りゅう、緊張し過ぎたよ。」

しょ、しょうがないだろ。いざ、ビシッとしようとしても、目の前になるとテンパるし、

聖「テンパって、どうするのよ!もう!しっかりして!」

言い合いしてると妹さんがクスクスと笑だしていた。

凛「ごめんなさい。お姉ちゃんがこんなに楽しそうなのは、久しぶりに見たから。」

えっ、そうなの?いつも変わらずだけど…

聖「それは、りゅうに出会った時からでしょ!」

凛「ハイハイ、イチャイチャするなら他のところでやってください。」

俺のやり取りをみて呆れて、リビングの方に行かれた。そして、遂に、聖花のご両親のご対面になる。

聖花の母親は、嬉しそうにニヤニヤしてたけど、父親のほうは、みんなが思ってる通り、不機嫌な顔で目を合わせようとしなかった。

竜「は、初めまして、七星竜輝です。宜しくお願いします。」

聖花の母「これはご丁寧に初めまして聖花の母でございます。」

聖花の母親は、丁寧に挨拶してくれたけど、父親のほうは、変わらず、話も聞いてもくれなかった。

聖「お父さん、彼が挨拶してるんだから、聞いてあげてよ。」

ブスッと顔して目も合わせてくれない。まあ、無理もないよな…娘の彼氏が来ると絶対に怒るよな…。

聖の母「ごめんなさいね。この人娘の彼氏が来る途端、拗ねちゃってね。」

竜「い、いいえ、無理もありませんよ。でも覚悟を決めてるので…」

言うと聖花の父親が眉をビクッと反応して怖い顔して俺を見た。

聖花の父親「…覚悟を決めただと…同然娘を嫌がらせするんだろ…」

はぁ?…い、嫌がらせ?な、なんで聖花を?
聖花の父親が言っていたことに混乱する。それを聞いた聖花が怒り出した。

聖「ちょっと!りゅうに対して失礼だよ!りゅうは、そんな人じゃないよ!誰よりも優しくて…」

聖の父親「その優しさがあっても、お前を見捨てるに決まっている。」

聖「りゅうは、絶対に見捨てる人じゃない!なんでお父さんにそんなこと言われなきゃいけないのよ!」

聖花は、怒り爆発で父親に抗議してるが全く動じていなかった。
これ以上、何言っても無駄だと思い、止めに行こうとしたら、妹さんに止められ、こっちに来て、と言われ、別の部屋に案内された。

凛「ごめんなさいね。うちの父があんなこと言われて…」

丁寧に妹さんが謝ってくれた。

竜「良いんだよ。まあ娘を取らせたくないから、仕方がないよ…」

凛「…いいえ…、あの…」

あっ、俺のことは、竜輝でも、竜でもどっちでもいいよ。それと固いことはしなくてもいいよ

凛「そうですか、ありがとうございます。じゃ私のことは、凛花でもいいからね…じゃ竜くん、あのね、父が怒る理由は、あるんです。…それは…竜くんもご存知の通り、お姉ちゃんの元彼氏なんだけど…」

凛花ちゃんの一言言われたことで気が付いた。
なるほどね…だからあんなに怒るんだな…それは納得。

凛「それ以来、父は、お姉ちゃんの彼氏が出来たとしても、一切話すつもりは、ないの…。せっかく来ていただいたのにごめんなさい。」

竜「いいって気にしないで。でも俺は、諦めるつもりは、ないよ。」

凛「そうか…さすがお姉ちゃんの彼氏さんですね。いい人でよかった…。」

ホッと胸を撫で下ろし、そのあと、凛花ちゃんとの会話を続けていた。

竜「凛花ちゃんは、まだ大学生なんだっけ?」

凛「はい、大学生1年生で教育部に在学中です。」

竜「いいね、子どもが好きなんだ。てことは、将来は、保育士になるのかな?」

凛「はい、でも小学生の先生になるのかは迷っているんです。」

竜「確かに迷うよね…まだ時間は、あるし、自分でやりたいことが決まったらそれでいいと思うよ。」

凛「もし、竜くんが私が小学生の先生に成りたいって言ったりどうします?」

そうだな、いいことだよ。応援するよ。ただ小学生の先生に決めた以上は、どんな辛い思いがあっても最後まで諦めず、やり遂げることだね。別に誰が正しいかは人それ違うかもしれないけど、自分で決めたことは、曲げずにやることだね。例え、教師になれなくても、他にやること見つければいいさ。

凛「…ありがとう。私…竜くんに話を聞いてよかったです…お姉ちゃんが竜くんに好きになる理由がわかった気がする。…なんか羨ましいな…」

竜「えっ…なんか言った?」

凛「ううん、なんでもないですよ。行きましょうか。あんまり長居するとお姉ちゃんが怒るかもしれないから」

そうだな、もう怒りが収まっているだろうと思い、リビングに行くと、まだ抗議してた。しかも俺と凛花が抜けていることすら気付いていなかった。

竜「聖花、もういいさ。また別の日に行こう。これ以上、聖花のお父さんが迷惑なるから」

聖の父「君にお父さんに呼ばれる辻合ない!」

聖「お父さん!」

竜「まあ、待てって、すみませんでした。馴れ馴れしくお義父さんと呼んでしまい、これで失礼します。」

頭を下げ、家から出ようとしたら、お母さんに呼び止められた。

聖の母「待って、せっかく来たんだし、みんなで食事でも行きましょう。」

聖の父「ふんっ!勝手に行ってろ!」

背けると、聖花のは母親が豹変して、急に大泣きし始めた。

聖の母「ひ、ひっく、ひ、ひどいう、うわぁぁぁ!」

聖の父「だぁ!わ、わかった!わかった!行きます!」

聖の母「えへ、ありがとうね。じゃ行きましょうか!」

…お前のお母さん…ある意味凄いな…。

聖「ごめんね…恥ずかしいところ見せて…」

真っ赤な顔になり、下を向いた。

いいんじゃないか、正直、驚いているけど、面白くていいよ。逆にお前だったら、引いてたわ。
笑い出したら、不意打ちに『ゲシッ!』蹴れてマジ痛かった。

聖花の一家との食事してお母さん、凛花ちゃんと楽しく会話ができたのは、よかったけど、未だに不機嫌なお父さんは、口すら開いてくれなかった。
まあ、無理もないか…例の彼氏の影響で悪いイメージになるのは、しょうがないことだ。

聖「ねぇ、いい加減に口開いてもいいんじゃないの。」

竜「いいって、大丈夫だよ。また別の日に行けばいいってことよ。」

聖「でも…」

なぁに、すぐに仲良くしましょうって言われても無理があるよ。少しずつ会いながら信用してくれるかもしれないから…

聖「りゅう…」

お店から出ると、1人の小さい女の子がウロウロしながら、泣きそうになり、声をかけてあげた。

女「う、うん、マ…ママと…うっ、ひっく」

竜「そうか、よぉし!ママが来るまで、おじさんと遊ぶか!」

どうやら、女の子は、お母さんとはぐれてしまい、探していたら、迷子になっていた。女の子に明るく笑顔で接してあげて、オモチャの道具からママさんごっこしたり、走り回ったりしていると女の子は、さっきまで泣きそうな顔をしてたのが楽しそうに笑顔になっていき、そして、女の子に肩車をさせ、大きく一周していると、女の子のお母さんがやってきて、無事見つかることが出来た。
その子のお母さんは、感謝のお礼をし、小さい女の子は、「お兄ちゃん!ありがとうね!また遊んでね!バイバ~イっ!」っと笑顔で大きく手を振り、見届けた。
…しまった…。急いで戻らないと、小さい女の子の相手をしてたら、聖花一家達が待ち続けてるに違いない。
怒っているよな…っと思って車に戻ると何故か、聖花は、笑っていた。

竜「すみません。遅くなりました。すぐに出しますね。」

聖「大丈夫だよ。やっぱり…小さい子どもでも優しく出来るのがりゅうらしいよ。」

急いで聖花の実家に戻り、ご両親と凛花ちゃんを車から下ろし、帰ろうとした時、聖花の父親が口を開いた。

聖の父「待ちなさい。竜輝くんと言ったかね…。」

竜「えっ…あ、はい。そうです。」

聖の父「話がある…こちらにいらっしゃい。」

言われるまま、再び家に上がり、聖花の父親の書斎部屋に案内された。

聖の父「まず…君に謝らなければならない。すまない。」

深く土下座までされ、俺としては、どうしたら、いいか困惑していた。

竜「いいですから、顔を上げてください。」

お義父さんからしてみれば、信用出来ないと思いますが…

聖の父「そうではない…あんまり思い出したくもないが君は、聖花の付き合っていた…彼のことは、知っているか?」

はい、彼女から聞きました。本人は、辛い思いをしてたみたいですが…

聖の父「聞いているか…私はあの時は、信じられなかったよ…わが娘をなんだと思っているのか、まるでゴミみたいに扱いさせ、挙げ句、名前まで覚えてこないとは腑抜けた野郎だったよ。」

怒りが溜まったかのようにデスクを叩き、冷静になると

聖の父「彼との別れた時は、1番の嬉しさだったよ…でも新しい彼氏が出来たと聞いた時は…また奴みたいか、絶対に口は開かんと思った。」

聖の父「でも君は、違った。今日1日見て、君なら、…娘を任せられると思ってね…ただ」

竜「もちろん、わかっております。まだこれが信用したわけではないって言いたいんですよね。」

うんと頷き。俺は、聖花の父親の前で深く頭を下げ、土下座をした。

竜「お義父さん…それでも、聖花…いや、相模聖花を私に下さい!彼女は、必ず幸せにします。どうか宜しくお願いします。」

聖花の父親は、背を向き、涙を流してかたのように小さい声で

聖の父「…む、娘を宜しく頼むぞ…ただし、娘を泣かしたら、私が君を…いや、竜輝くんをぶん殴るぞ。」

俺は、大きな声で『ありがとうございます!』と言い、深く頭を下げた。
そして、1度みんながいるリビングに戻り、聖花に認めてもらえたよと伝えると、大喜びで俺に抱きしめてた。

聖「本当に…本当にいいんだね。」

ああ、これからもずっと一緒だ。

喜び過ぎてお義父さんやお義母さん達に見られたままでお互いに真っ赤になり、恥ずかしいかった。

聖花の実家からひまわり荘に帰る時、よく聖花のお義父さん、口を開いてくれたよな。

聖「さっきの女の子を手助けしたからだよ。」

あれか…ただ困っている人がいたから助けただけだよ。

聖「ううん、人助けをしているりゅうの姿を見て、聞いてくれるようになったんだよ。」

まあ、結果的どうにかなっていてよかったけどな。
こうして実家に車を置き、お袋に一言伝え、後日うちと聖花一家で挨拶することを言い、ひまわり荘に着き、ソファーに寄りかかり、一休みをした。

聖「りゅう、1日お疲れ様。本当にありがとうね。」

竜「いや、聖花こそ、お疲れ様。大変だったな、こちらこそ、ありがとうな。」

お互いに疲れが溜まり、ソファーに寄りかかり、聖花は、甘えるように俺の肩に寄りかけて休んだ。

聖「…ねぇ…りゅう…」

竜「ん、なんだい。」

聖「…私…今凄く幸せだよ。」

竜「ああ、俺も幸せだよ。」

聖花の肩に抱き寄せた。
本当に幸せだよ…聖花…。

~聖花の視線~
今日は、りゅうを連れて久しぶりに実家に帰って来た。何年ぶりだろう。高校卒業後以来かな…。
りゅうがプロポーズして、りゅうの一家に会わせて…みんないい人だった…だから…りゅうに…私たちの家族に会わせないといけないよね…。
私は、ある人に電話を掛けた。

聖「もしもし、久しぶり元気?」

凛「お姉ちゃん?どうしたの?」

聖「あのね…凛花に言うけど、私…あの彼との別れたの…」

凛「ええ?!よかったじゃん!」

聖「うん、…でも別れてすぐに好きな人が出来たの?」

凛「えっ?!なんでまた急に…大丈夫なの?その人は?」

聖「大丈夫だよ。今…その人と同棲中だよ。」

凛「随分、思いきった行動したよね…その人、そんなにいい人なの?」

聖「うん!凄くいい人だよ!誰よりも優しくて前の彼氏との戦ってくれたし…」

私が夢中に話していると妹が笑い出した。

凛「ごめんごめん。お姉ちゃん、凄く楽しそうに話してたから…凄く幸せそうだね。」

聖「うん!凄く幸せだよ!ただ…凛花にお願いがあるの…私その彼と結婚することにしたの…」

凛「えっ、えええぇっ?!ほ、本当に言ってるの?」

聖「本当だよ。」

凛「そ、そうなんだ…えっ…それってお父さん知ってるの?」

聖「…知らない。それに別れることも知らない…。」

凛「まあ…そうだよね…。それで私に連絡したってことでしょう?」

聖「うん、それで凛花にお願いがあるの?」

私は、凛花に全てのことを話した。最初は、驚いていたけど、納得してくれてお父さんとお母さんを納得させるのを協力してくれた。
次の日、私は、1人で家に帰って来た。父は、仕事で居なかったけど、母が居て全て事情を言い、母も驚いた。

聖の母「それはよかったわ…それで新しい人は、大丈夫なの?」

聖「大丈夫だよ。信じてほしいとは言わないけど…」

聖の母「いいえ、信じてあげるわ…。ただ問題は、お父さんね…。」

聖「ありがとうね…お母さんには、迷惑かけないから…」

母は、すぐに納得してくれた。あとは、父親だけ…あとは、当日まで母が話しておくと伝え、ひまわり荘に帰った。

そして、当日…りゅうを連れて我が家の家に招待した。
妹からラインが入っており、内容見ると案の定、カンカンだったらしい…もし認められなくても私はりゅうとの別れるつもりは無い

実家に着いた時には、父は、口も開かずただただ黙っているだけだった。
さすがに私も頭に来て、父と口喧嘩をした。
父は、なかなか認めず、りゅうが話しかけようとしても聞く耳も持たなかった。

母の提案でみんなで食事に行き、りゅうは、母や妹に話しかけながら楽しくしてるのに父は、変わらず黙りしていた。
もう父のこと諦めて勝手にやろうとした時、お店に出たら、小さい女の子がお母さんとはぐれてしまい、迷子なり、泣きそうになっていた。
それをりゅうがすぐに対応してその子を相手にして遊んであげてた。
その姿をお父さんが見て、ようやく口を開いた。

聖の父「聖花…あの彼…本当にいい人なんだな…」

聖「そうだよ…りゅう…彼は、困った人がいたら、すぐに人を助けることもするよ。どんな人でもね…」

父は、しばらく黙り込み、りゅうが小さい女の子のお母さんがくるまで相手をしている姿を見守っていた。
りゅうが人助けを見て私は、父にりゅうに出会ったことも全て話した。
母、妹は、凄く驚いていたけど、父は、振り向きもせず、窓を眺めてりゅうが小さい女の子を相手してることしか見ていなかった。
そして、その子のお母さんが無事見つかり、手を振り、車の方に戻り、実家の方へ帰った。
家に着き、父、母、妹を下ろし、私とりゅうで帰ろうとした時、

聖の父「…待ちなさい…
。竜輝くんっと言ったかね…。少し話さないか…」

ようやく父は、口を開き、りゅうは、父の書斎の方へ連れて行き、私たちは、ただただ待つことだけしかできなかった。
しばらくして、話が終わり、リビングに来た時、りゅうの口から信じられないことに、あの父から私たち結婚が認められ、嬉しさのあまりでりゅうに抱きしめた。家族の前でね。さすがに恥ずかしかった。

実家からひまわり荘に帰ってる時、妹からラインのメッセージが入っていた。

凛「お姉ちゃん、おめでとう!よかったね!お父さんから認められて…今も大喜びだよ!あんな嬉しそうなお父さん久しぶりに見たよ。お母さんも喜んでたし、私も彼との会話したけど…凄く優しい人だったよ。羨ましいな。」

確かにあんなに喜ぶ父久しぶりに見たよ。でも、本当に認めてくれてありがとう。

凛「ねぇ、お姉ちゃん、私…竜くんのこと好きになりそう…奪ってもいいかな?」

だ、ダメに決まってるでしょ!りゅうは、私の大切な旦那だよ!

凛「ふふふ、冗談だよ!…でも、私も話す相手ぐらいならいいでしょ?」

いいけど、彼に困らせないことにだけは、やめてね。

凛「わかってるって、…お姉ちゃん、本当にいい人でよかったね!おめでとう!」

お祝いのメッセージを頂いて、妹にも感謝だよ。

すると、りゅうは、私の顔を覗き、ニヤニヤと笑いだしていた。

竜「随分、嬉しそうだね。」

聖「そうでしょう!今日は、本当に素敵な日だよ!」

あんなに口を開かなかった父が突然、聞く耳を持ったのか。不思議だよ。でもどうして口を開いたのか、謎だけど…

竜「それは…さっき、小さい女の子を助けたろ…あれを見て信用したらしいよ。」

聖「そういうことだったのね…。でもりゅうって凄いよ…困っている人をたすけるなんて。」

竜「ああ…、まあ亡くなったばぁっちゃんのお陰だよ。」

りゅうから聞くとおばあちゃんは、人に厳しく、時には、優しく、どんなことでも困っている人がいたら、助けることそれがばぁっちゃんの流儀らしく。困っている人がいても身体が動いちゃうって言っていた。
ふと、思い出したことがある。りゅうの次男玄明さんが言っていたことが…

玄『竜輝は、どんな困っている人がいていても助ける奴なんだよ。』

本当にどんな人でも助けるそれがりゅうなんだね。

竜「なんだ、俺の顔に何か付いているのか?」

聖「ううん、なんでもないよ。」

私は、りゅうの身体に寄せて小さい声で『ずっと、一緒に居ようね。』と伝えた。

それにお母さん、お父さん、本当に…本当にありがとうね!私…りゅうとの出会って本当に幸せだよ!
りゅう、大好き!

~つづく~

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?