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月刊プレイリストボーイ2023年3月号

【今月のプレイリスト】

1.Louisiana1927/アーロン・ネヴィル
1927年、米ルイジアナ州で起きた大洪水を歌った曲。3番の歌詞で被災地を視察に来た時の大統領・クーリッジが登場し、クズ発言を吐く。ただ災害を悼むだけでは終わらないところが風刺屋のランディ・ニューマン。それもアーロンが歌うと甘美に響く。今月観に行ったトシ新町Blues trioのライブでは3.11にちなんだ意味を込めて歌われていた。

2.putin/ランディ・ニューマン
そんなランディ・ニューマンが2017年に発表した、上半身を晒して馬に乗ったプーチンを揶揄した曲。こういうアングラ歌劇風の毒っ気タップリな曲はトム・ウェイツが歌うと様になりそう。

3. Snatch It Back And Hold It/
ジュニア・ウェルズ・シカゴ・ブルース・バンド
シカゴ・ブルースといえば真っ先に想い浮かぶ曲。若いジュニア・ウェルズとバディ・ガイのヤンチャ丸出し感がアーシーで最高。この曲もトシ新町Blues trioのライブで聴けてボルテージがあがった。

4.灰色の街/松田優作
ブルースはブルースでも「横浜BJブルース」本物のブルースを知る以前は、何となくこういうハードボイルドっぽい雰囲気の歌謡曲がブルースだと信じてた。ぜんぶ柳ジョージに聞こえるが。

5.N.E.W/
上原ひろみ,馬場智章&石若駿

映画「BLUE GIANT」から。葛飾ジャズフェスティバルにて、大トリのベテランバンドへの「マウント返し」をお見舞いするべく、オープニングにブチかました曲。

6.FA-FA-FA-FA-FA(SAD SONG)/
ザ・コミットメンツ

これも今月観に行ったライブで藤井康一さんが歌っていた。映画「コミットメンツ」のバージョンを先に聴いたので、オーティスよりこっちが馴染み深い。ジミー(ロバート・アーキンス)はデコ(アンドリュー・ストロング)みたいにSoulっぽくはないけど、いい声だ。

7.それはスポットライトではない(Live)/
金子マリ&バックス・バニー

キャロル・キングの元夫が作ってロッド・スチュワートが有名にした曲。日本語バージョンは浅川マキ。リズムが変わるとこうも重くうねるものか。クドクドのfakeも金子マリがやるとかっこいい。この曲は今月の自分のライブでも歌った。


8.Playing For Time/ピーター・ガブリエル
満月の日ごとに新曲を発表しているピーガブ。今月は3月7日にリリースされた。92年のアルバム「us」に入ってる「Washing Of The Water」を何となく思い出す。比較的シンプルなバラードだが、後半に躍動させる展開はジェネシス的でもある。入眠時にこの曲を流すと沈むような浮くような感じが相まってなかなか良い。

9.Taxman/高橋幸宏
確定申告にちなんで。ビートルズナンバーのなかではGeorgeの曲が幸宏さんにはシックリ来る。この曲もYMO時代から追求して来た、敢えてハネないリズムで構築されている。人は基本的にハネる(シャッフル)方が気持ちいいので、その逆をやるという実験精神こそがYMOの妙味だった。

10.This Is A Life
(feat.Mitsuki &デヴィッド・バーン)
/サン・ラックス

映画「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」のエンディング曲。しょうむない人生を諦観し、次にそれを肯定すればボンヤリとでも希望を持てるかも。。。そんな印象の曲。

11.春がいっぱい/大村憲司
YMOが全面バックアップしたテクノベースのギターアルバム。エキセントリックさ抑えめでキャッチーに聞こえるが、リズムのアプローチはやはりかなり面白い。これからの季節に散歩しながら聴くと良い。


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