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読書体験の無自覚な違い

冒険家の皆さん、今日も海洋惑星オク=トーのツリー・ライブラリーに忍び込んでジェダイの聖典を読んでいますか。

さて、実は年末に防水の Kindle ペーパーホワイトを購入しました。どうして購入したのかと言うと、僕が読書中に風呂場でウトウトしてしまって、2015年ぐらいに購入した Kindle を水没させてしまったからです。

本題からは外れますが、もうSonyリーダーの時代(10年ぐらい前)から電子書籍は使っています。しかし、これまでも風呂場で本を読むことは日常的に行っていたのに、水没させることは一度もありませんでした。一度も水没させることがなかったのは、これまでは海外の仰向けに寝るタイプの洋式の浴槽で読んでいたことが理由にあったのではないかと今では思っています。日本の風呂の湯船は仰向けに寝るのではなくて、どちらかと言うと体育座りのような感じになりますよね。洋式の浴槽ではうとうとすると本が顔の上に落ちてくる一方で、日本ではうとうとすると簡単に本がお湯の中に落ちてしまうのです。

しかし、新しいタイプの Kindle は防水なので、もはやそんな心配はありません。

ただ、今日僕が申し上げたいのはそのことではありません。僕が言いたいのは、読書体験というのはかなりハードウェアの些細な違いに依存しているのではないかということです。

実は理由は僕もよく分かっていないのですが、専用端末じゃないとどうも読みにくいんですよね。前の Kindle が水没によって使えなくなってしまってから、新しい Kindle を購入するまで、僕はスマホとパソコンの Kindle アプリで本を読んでいました。 そうするとなぜだか、読むのが楽しくないんです。新しい本をダウンロードして初めてページを開くときも、「よっこらしょ」とか言わないと読み始める気がしないような感じなのです。

ただ、スマホとパソコンの Kindle アプリで読んでいる間はそのような感覚は全く自覚していませんでした。が、読書量は明らかに激減していました。その間、僕はたまたま重い本が続いているからだと思っていたのですが、実はそうではなかったのです。

なぜそれが分かったのかと言うと、新しい Kindle がやってきた時に、あのワクワク感とかドキドキ感が戻ってきたのです。最初のページをめくる時の「これからどんな世界が始まるんだろう」というような期待感。久しぶりにその気持ちを自覚することによって、スマホやパソコンの Kindle アプリでは実はそのような感じが全くなかったことに気がついたのです。

どうしてスマホやパソコンの Kindle アプリだとそのワクワク感がなくて、ペーパーホワイトという Kindle 専用端末だとそれがあるのかは、僕にははっきりとした理由は分かりません。でもこの感覚の違いはとても僕には明らかなのです。 Kindle ペーパーホワイトだとワクワクするのに、スマホやパソコンで読むと何となく義務感のような感じで読むしかなくなってしまいます。

パソコンの場合はやはり椅子に座って机に向かうという姿勢が求められますし、スマホを持っている間は読書よりももっと楽しくて刺激的なことが色々出来るからかもしれません。

そして留意しておかなければいけないことは、スマホやパソコンで読んでいる間は、僕はそういうネガティブな感じに全く気がついていなかったということです。

つまり、読書量が少ない人たちというのは、その理由が自分でも分かっていない可能性があるということです。読書が楽しいと思うか面倒くさいと思うかは、とても些細な違いから結果が別れてしまうことで、教育関係者は単に「本を読みなさい」というだけではなく、その人に合った読書環境を整えることにもう少し注意を払ったほうがいいのではないかと僕は思いました。もちろんそのようなことを常に考えた上で適切な読書指導をしている方もいらっしゃるとは思いますが、少なくとも僕自身はあまり考えたことがなかったので、今回の経験は非常に勉強になりました。

ということで、2021年もたくさん楽しい本を読んでいきたいと思っています。

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そして冒険は続く。

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