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第68回「名古屋まつり」を見てきました

こんにちはRYUです。秋も深まり、各地でお祭りが開催されているかと思いますが皆さん参加されてますか?名古屋の中心部では、昭和30年から続くちょっと風変わりなお祭りがあります。ここ数年コロナのため開催中止だったのですが、今回3年ぶりの開催となりました。さっそく見に行ってきたので、今回はこちらの報告をしてみたいと思います。

全国的にも珍しい「商業祭」

このお祭りは、神社仏閣や広場などの会場内で開催される「会場型」の祭りではなく、市内中心部を山車が練り歩く「パレード型」のお祭りです。また主催は名古屋商工会議所で、開催目的は地元経済の発展。「商業祭」という位置づけは全国的にも珍しいそうです。

愛知県出身の郷土3英傑「信長・秀吉・家康」に扮した方々がパレードします。

起源は江戸時代

この祭りの起源をさらに遡ると、始まりは江戸時代。徳川家康を祀る例祭(東照宮祭)が山車パレードで、現在の名古屋まつりはこの流れを汲んだものだそうです。

江戸時代の東照宮祭

絵では分かりにくいので、現代に残る山車をカラー画像で紹介します。こちらは名古屋市緑区の「有松宿」で開催される山車祭りの画像。上段には精巧なカラクリ人形が仕込まれていて、当時の制作費用は1台1億円!(現在の価値で)、重量は1台3トン!あります。

有松は東海道53次の宿場町。現在も街並みが保存されています。

ちなみに1910年(明治43年)に「名古屋開府400年大山車祭」が開催された時には、紹介した有松の山車も含め、市内に残る全ての山車が集められたそうです。トラックも重機もない頃ですから、人力だけで3トンの山車を引いて集めたわけで・・・名古屋の人の「パレード熱」は相当なものです。

名古屋開府400年大山車祭の画像。112年前です。

ルートはこちら

前置きが長くなりましたが、では今年の名古屋まつりを見てみましょう。土曜日は名古屋駅→名古屋城、日曜日は市役所→大須までがパレードの経路です。

待っていたらやって来ました

私が観覧したのは日曜日。栄の錦通あたりで待っていたら、さっそく先陣隊が到着しました。こちらはジャズダンスのサークルで、演舞しながら練り歩きます。

楽器を演奏しながら&踊りながらのパレートなので大変です。

続いては「日本ど祭り」に参加しているチーム。「よさこいソーラン」みたいな賑やかさです。

「ど祭り」もパレードだからか?こちらのグループはパレード慣れしてました。

シニア年代の方も参加しているんですが・・・この日は秋とは思えない猛暑。辛そうな方もいて、ちょっと心配です。

シニア層の方には過酷な暑さでした(汗)。

どこかで見た・・・と思ったら、「綾瀬はるか」さんのそっくり芸人「沙羅」さんも登場。名古屋出身なんだそうです。知らなかった。

横顔も似てる気がします。

こちらは祭のスポンサーである愛知トヨタとバトンチーム。歩きながらのバトン演舞は難度が高そうです。ちなみに、このクラウンのオープンカーは・・・

バトンを4mくらい投げてキャッチ!お上手でした。

この車と同一と思われます。今年6位に終わった中日ドラゴンズ、来年はこの車を使う機会が来るのでしょうか。

続いてこちらは、シンガポール航空の協賛がついた「日本一輪車協会」の皆さん。安定感は抜群でお上手!でしたが、これで4kmくらい移動するとなるとキツそうです。

こちらはミス日本ファイナリスト。日焼けしそうで心配ですが、そこはプロ。沿道に笑顔を振りまいてくれました。

いつも名古屋城でパフォーマンスしている「戦国武将隊」の皆さんも登場。演技も手慣れています。ちなみに普段は広告会社の社員だそうです。

4トントラックをフルカバーした山車。

いよいよ3英傑登場

さて、いよいよパレードのクライマックス?である「郷土3英傑」の登場です。オーディションで選ばれた一般人が「信長・秀吉・家康」を演じるのですが・・・。緊張してカチコチかと思いきや?皆さん上機嫌で振るまっています♪ 見ていて面白いです。
ちなみにこの3人のうち、愛知県での人気は圧倒的に信長。名古屋城を築城したのは家康なんですが、どうしても秀吉=大阪城、家康=江戸城のイメージになるんでしょうね。

3英傑の最初は「信長隊」。

3英傑の先陣として、まずは信長が到着しました!ずっと乗馬なので歩かなくて済みますが、お尻は痛いかも・・。一緒に歩く随行者の方々も、猛暑ののなか重装備で大変です。

手を振ると扇子で応えてくれます。

こんな感じで、足軽部隊も引き連れています。かなり暑さでバテてますけど・・。

駆り出される皆さんも大変です・・・。

こちらは信長の正妻だった濃姫さん。ドラマ「麒麟が来る」では川口春奈さんが演じていました。斎藤道三の娘とされていますが、記録がなく正確な出自はわからない人なんだそうです。ちなみに山車に乗った女性は、地元のデパート「名古屋三越」「松阪屋」「JR高島屋」の店員の中から選ばれているらしいですよ。

普段はデパート店員の濃姫さんと随行者の皆さん

つづいて秀吉隊が到着です。秀吉さんは山車に乗っての登場でした。
秀吉さんもノリノリ!で振る舞って沿道の拍手に応えていました。

今年は秀吉の実母、「大政所」さんも登場。秀吉の母ですが、演じているのは20代の若い女性です。

この方々も、普段はデパート店員です。

そして最後に家康さんが到着。今年の3英傑の中で、「成り切り度」は一番でした。ほぼ自己陶酔されてます(汗)。でもお祭りですから、これくらいパフォーマンスしてくれて丁度良いと思います。

表情も「なりきっている」家康さん

こちらは家康の孫娘で家光の姉、千姫さん。そういえば以前、仕事で「日光千姫物語」という旅館に滞在したのですが・・やはり東照宮のある栃木は家康推し!なんでしょうね。

この方もデパートにお勤めです。

パレードはこの「3英傑」が通過すると終了になるのですが、久屋大通公園の会場では、その後もステージイベントが続いていました。早くビールが飲みたかったんですが、ちょっと覗いてみることにします。

凄い数の観衆!

会場である久屋大通公園エディオンパークに着いたら、いきなりこんな人だかり。誰のステージイベントかと思ったら・・・。

すごい人だかり♪

先ほど山車に乗っていた、綾瀬はるかさんソックリ芸人の「沙羅」さんでした。綾瀬さんのパナソニックCMモノマネから浜崎あゆみを挟み、最後に演じたのは椎名林檎!レパートリー増えてました。

声質が似ていてクオリティ高かったです!

会場内には飲食ブースもあったのですが、なぜか「飲食する人は座るな」との張り紙が・・・じゃ座れるお店で飲んだほうが良いので、今日はここで会場を後にしました。

いかがでしたか?この名古屋祭りは「経済活性化のための商業祭」という変わった成り立ちですが、起源となった江戸時代の例祭から数えると200年以上!開催されており、「実はかなり派手好き?」な名古屋の価値観を反映しているように思います。また、「信長・秀吉・家康を輩出した地域なんだ」という並々ならぬ自負があることも感じます。ぜひ自信をもちつつ、内に籠もらず、外の世界にもっと積極的に出ていく!県民性になってもらいたいです。 (RYU)