ヤマザキ・マザック美術館に行ってきました
こんにちはRYUです。皆さんアートはお好きですか?私は自分で描けるような才覚は無いですが、アートはスキでよく見に行きます。今回は投稿大好きなウチの奥さんが美術館のペアチケットに当選した!ので、非常事態宣言開け早々に美術鑑賞に行ってみることにしました。
さて、会場は名古屋市中心部「新栄駅」近くにある「ヤマザキマザック美術館」です。工作機械メーカーとしてBtoBの世界では超有名な企業、「ヤマザキマザック」の前社長である山崎照幸さんの収蔵品を公開する形で、2010年に開館に至りました。
まずは展示室が凄い
私は約30年にわたって名古屋を離れていたので、この美術館については知らなかったのですが・・・入ってみて驚きました。めちゃ豪華です。
収蔵品は18世紀~20世紀のフランス絵画が主体なんですが、作品を語る前に・・・展示室からしてすごい。作品の年代に合わせたのか?コストが掛かったクラシックな造作。天井のシャンデリア!も豪華絢爛です。ちなみに撮影禁止の作品以外は撮影OKです。
大きめのソファも随所に用意されているので、休憩しながらゆっくり観覧できます。美術館で長居できるのって楽しい。
古典絵画が凄い
こちらはニコラ・ド・ラルリジェール「ジャッソ婦人と2人の子供」。1707年ごろの作品です。キラキラした髪の毛の1本1本!金糸の光沢の1本1本!が細密に表現された、ロココ時代らしい作品。日本でヨーロッパの絵画というと圧倒的に印象派が人気ですが、たまには古典絵画も良いです。
次はビジュール・ブランの「リラを弾く女性」。こちらは19世紀の作品であるせいか、盛らずにリアルに当時の女性像を活き活きと描いています。娘を持つ私としては、この肖像の女性がその後幸せになったのか?も気になったりします。
こちらはフランソワ・ブーシェの「恋文」。樹の下で若い女性が、スマホ・・・じゃなくラブレターを読んでいます。背後の草むらには、手紙を出した本人の姿が(笑)。この設定、なかなか気に入りました。
彫刻もあります。こちらはオーギュスト・ロダンの作品で、古代ローマの詩人「オイディウス」の著作「メタモルフォーゼ」(変身物語)がモチーフになっています。人間が自己愛によって様々な形に変身していくシュールな作品なので、ストイックなロダンの作風にピッタリです。ちなみに体に蝋(ロウ)で羽を付けて飛ぼうしたイカロスの説話も、このメタモルフォーゼの一節だそうですよ。
印象派以降の絵画も凄い
次の展示室では、印象派前後の新しい年代の作品が展示されています。このあたりから撮影NGの絵画が増えます。
こちらはユトリロ。ユトリロといえば、モンマルトル近辺の白壁の家の絵が有名ですが・・・。郊外でスケッチした際も、やはり白壁の絵を描いていたみたいですね。ブレてない。
こちらはモディリアーニの「ポール・アレクサンドル博士の肖像」。モディリアーニの特徴である「長い顔」「長い首」「細身」の要素が揃っています。ちなみに当初彫刻家を目指していたモディリアーニは、アフリカ原住民が祭礼に使う仮面に傾倒していた時期があるそうで、「長い顔」はこの頃に得たモチーフだろうと解釈されています。
アール・ヌーボーの所蔵も凄い
別フロアには、日本でもバブル時代に大流行した「アール・ヌーボー」のアイコンたちが展示されています。こちらは「なめこ」じゃなくて・・・余りにも有名なエミール・ガレのスタンドです。曲線が追求されたこの時代に多用された「つる草」のモチーフが美しいです。
こちらのモチーフは海藻柄。これもガレの作品に多くみられる柄です。ヨーロッパ人って海藻をほとんど食べないハズなんですが・・・この頃は、あらゆる曲線にアーティストの視線が向けられたのではないかと推測します。
こちらは松?ですよね。日本製と言われても信じてしまう作品です。1900年に開催された「パリ万博」前後の、「ジャポニズム」の影響なんでしょう。
家具・調度品も充実
アール・ヌーボー来の所蔵は絵画だけでなく、家具や調度品にも及んでいます。こちらは私が気に入った、ドラゴンフライの足を持つテーブル。ガレって木工品も作っていたんですね。食卓に使ったら虫除けになりそうです。
収蔵品が多いので、アール・ヌーボーがお好きな方は長時間楽しめます。ちなみに音声ガイダンスも完備です。
こちらはレコードが発明される前の、ディスク・オルゴールの展示です。真ん中の家具にある銀盤を交換することで、異なる曲が奏でられます。1日に何度かオルゴールを実演!するらしいので、時間を合わせて行くのも良いかと思います。
いかがでしたか?初めて知ったヤマザキマザック美術館、個人収蔵ながら豪華な作品!豪華な展示室で、ゆっくり楽しめました。場所も名古屋市の中心部「新栄駅」に直結なので便利です。また駐車場も余裕があって、美術館を利用すると30分無料になります。非常事態宣言も解除されたことだし、アートがお好きな方はぜひ訪問してみてください! (RYU)