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珍しいナローゲージのミニ電車「三岐鉄道」を体験してきました Vol.1

こんにちはRYUです。皆さんローカル線ってお好きですか?アドパブリシティが所在する名古屋の近辺にも、いくつかユニークなローカル線があります。そんな中でも、特にユニークなことで知られる「三岐鉄道」を初めて体験してきたので、今回はこちらの報告をしたいと思います。

まずは三岐鉄道とは?

こちらが三岐鉄道の路線図です。名古屋から三重県の伊勢方面に伸びる近鉄線の「桑名駅」(・・の隣の西桑名駅)と「富田駅」を起点とする私鉄ですが、同じ会社なのに路線がつながっていません。繋がっていたとしてもゲージ(線路の幅)が違うので共用できない!という、全国的に見ても変わった路線です。本来は三重県から岐阜県の関ケ原方面に延伸する予定だったので「三岐鉄道」という名がついたのですが、計画は中止になったので路線は三重県内のみです。

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太い青線が三岐鉄道

1日で2路線に乗る

今回は三岐鉄道の「北勢線」「三岐線」を1日で体験する予定ですが、前述のとおり路線がつながっていないので、普通に考えると路線図の「北勢線」と「三岐線」をそれぞれ往復して起点に戻る必要があります。

本数の少ないローカル線で2路線を往復すると、それだけで4時間くらい掛かってしまう!ので、今回はまず車で北勢線の終点である阿下喜駅に行き、阿下喜(北勢線)→西桑名(北勢線)→桑名(近鉄線)→富田(近鉄線)→伊勢治田(三岐線)のルートで1周することにしました。調べてみたら、伊勢治田駅から阿下喜駅までは1.7kmの距離。これくらいなら徒歩で行くことにします。

阿下喜駅に到着

そんなわけで出発点の阿下喜駅に到着。めちゃ美味しかったランチの後(Vol.2で報告予定)、駅の無料駐車場に車を置き、乗車することにしました。

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終点なので、小さくてもターミナル型の駅です。

駐車場の傍らには、小さな鉄道博物館が設置されています。開館時には旧車両の体験乗車もあるようなので、「鉄」の方はお試しください。ちなみに電車が小さいのに気づきましたか?北勢線は全国的にも珍しいナローゲージで、線路幅はわずか762mm!。JR在来線(狭軌)は1067mm、新幹線は1435mmで、新幹線のレールの約半分の幅です。

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レール幅のウンチクについては、こちらを確認ください。三岐鉄道と同じ762mmのナローゲージは、全国にあと2箇所あります。

さて、三岐鉄道の改札は自動化されているのですが、ICカードは使えません。基本的に磁気キップのみです。時刻表はというと・・・

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磁気キップ専用の自動改札

基本的に1時間に1~2本の運行です。朝の通勤ラッシュはかなり早く、AM6時台の発車が最多です。AM7時台は1本で大丈夫なんでしょうかね??

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AM6時台が通勤ラッシュ

北勢線に乗車

ホームで間近にみると、ホントに小さくて可愛いです!ちゃんと動くのか?心配になります。

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横幅が小さいので、顔が縦長に

乗ってみると車内はさすがに幅が狭いのですが、空いているのでさほど気になりません。画面左側に見えるのはトイレ・・ではなく、エアコンのユニットです。

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走り出してみると・・・モーターは唸るしサスペンションはガタピシ音を立てるし、昭和の香り満点です。スピードも上がらないのですが、やはりローカル線はこうじゃないと(笑)。この電車に乗りたかった奥さんもノリノリで楽しんでました。

ランチのビールのせいもあってノリノリ

車窓には、広大な田園風景が広がります。ちょうど田植えの後だったので壮観でした。日本人から見ると平凡な地方の風景ですが、外国人には、もっと魅力的に見えるかも?ですね。

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ちょうど田植えの直後でした

単線なので、途中何度か駅で対向の電車を待つ時間があります。阿下喜を出発してから西桑名に到着するまでの12駅に50分ほど掛かりましたが、逆に早く着いたらもったいない気もしました。

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単線なので、途中で反対路線の電車待ちがあります。

富田駅で乗り換え

その後、桑名から富田までは近鉄線で移動し、近鉄富田駅でホームを共有する三岐鉄道・三岐線に乗り換えます。ここで注意なんですが・・・三岐鉄道はICカードに対応していません。ICカードで近鉄に乗車して乗り換えた三岐鉄道で下車しようとすると、下車駅では近鉄分の精算が不可能になります。後が面倒なので、三岐鉄道に乗り換えるなら近鉄はキップで乗るのがオススメです。

ちなみに三岐線のホームに来てみたら、なんだか見覚えのある電車が・・・。関東の西武線の電車でした。私の第2の母校がある高田馬場駅でよく見た電車が、引退後に三重県に来るとは・・ここで再会するとは思いませんでした。

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懐かしい昔の西武線電車。オレンジ色が追加されてます。

三岐線は全14駅なんですが、今回は徒歩で阿下喜駅に戻るので、阿下喜駅に一番近い伊勢治田駅で下車します。

見慣れた昭和の通勤電車なんですが、先に乗った北勢線が狭かったので、とても広く感じます。この電車も西武線を走っていた頃は、床が見えないほど満員になったんでしょうけどね・・・。

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貸し切り♪

北勢線と違って、三岐線は車窓から広大な「麦畑」が見えました。ウクライナの国旗は「青空の青」と「小麦畑の黄色」が由来だそうですが、こちらも同じ色合いで壮観です。最近、国産小麦は人気なので、こちらのほうが現金収入になるのかも。

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青空と小麦畑!ウクライナ国旗色です。

こちらは下車した伊勢治田駅のホーム。昭和の風景です。左側に線路がたくさんありますが、セメント工場の物資を運ぶために作られたそうです。

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昭和を感じるY字ホーム

伊勢治田駅で電車を見送って下車。旅の最後に、ここから1.7km先の出発地「阿下喜駅」を徒歩で目指します。

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また乗れるかな?
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伊勢治田駅から阿下喜駅までの徒歩経路

道中はこんな風景で、お店も無いので特に見どころは無かったんですが・・(汗)。

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途中の風景は・・・あまり特徴なし

歩くこと約20分。予定通りスタートの阿下喜駅に到着しました。ヘトヘトになるほどではない距離ですし、小旅行には丁度良いかと思います。今回のルートは駅に無料駐車場があるから出来たことなんですが、三岐鉄道は多くの駅に無料駐車場があります。ぜひ利用してみてください。

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4時間後のゴール!

そんなわけで「旅行は車で行くのが基本」の私も、今回はローカル線の小旅行を楽しめました。本数が少なく時間の成約がありますが、事前にしっかり調べていくと時間のロスも少ないと思います。私と同じ「車派」の皆さんも、ぜひたまにはお試しください。次回は阿下喜のランチスポットを紹介します♪ (RYU)