すごいアドリブ力!036「失意を乗り越えるアドリブ力」
こんにちは、くらです。
(いつも「みんなのフォトギャラリー」からすてきな画像を拝借しております。今回は、Atochiさんの画像です。ありがとうございます。)
思った通りにならないとき、人は失意の淵を彷徨います。人と比べてどうして自分はダメなんだろう。どうして自分だけこんな扱いを受けるのだろう。運命を呪います。今を精一杯生きることが尊い、ということは頭では分かっていても、実際の生活で降りかかってくる様々なことを受け止めて、精一杯やっていても、報われないと落ち込みます。
「『君子は其の位(くらい)に素(そ)して行い、其の外(ほか)を願わず』
孔子の孫、子思(しし)が著した『中庸』にある言葉である。
立派な人物は自己に与えられた環境の中で、運命を呪ったり不平不満を言ったりせず、精いっぱいの努力をし、それ以外のことは考えない、ということである。
さらに本文はこう続く。
『富貴(ふうき)に素しては富貴に行い、
貧賤(ひんせん)に素しては貧賤に行い、
夷狄(いてき)に素しては夷狄に行い、
患難(かんなん)に素しては患難に行う。
君子入(い)るとして自得せざる無し』
裕福で地位が高い時も、貧しくて地位が低い時も、辺鄙な地にいる時も、苦難の真っ只中にある時も、驕らずへこたれず、その立場にある者として最高最善の努力をする。君子はどんな環境にいても悠々自適である、と『中庸』は教える。」
(『小さな修養論』藤尾秀昭(到知出版社)より引用)
上記のエピソードとして、旧西鉄ライオンズの伝説的投手、稲尾和久さんのお話が書かれています。
昭和30年代、稲尾さんは登板すれば必ず勝つという伝説を残し、「神様、仏様、稲尾様」と謳われていました。
その稲尾さんは、高卒の初任給6千円が相場の時代に、月給3万5千円、契約金50万円で契約。お母さんはちゃぶ台に積まれた50万円の現金を見て気絶したそうです。
球団には同期の新人が二人いたそうです。その二人と自分は扱いが違う。一人はコーチがついてブルペンでピッチング練習。もう一人もバッティングの練習をしている。稲尾さんは打撃投手で、手動練習機と呼ばれていた。
その後、稲尾さんはその二人と自分の違いを知った。二人は月給10万円と15万円、契約金は500万円と800万円だった。
普通ならここで心が折れるか投げやりになる。でも稲尾さんは違った。打撃投手を続けながら、4球に1球はボールを投げた。その方が打者はゆとりができて喜んだ。稲尾さんは、その4球に1球ボールを投げ、その1球で、高め、低め、アウトコース、インコースの練習をした。こうして稲尾さんは無類のコントロールを身につけた。(前著より引用)
逆境は、その人の自ら作っている壁を破壊する大きなチャンスである、ということを聞いたことがあります。壁に気づき、それを自らを研ぐ機会にする。素晴らしいアドリブ力だと感じます。
今回もお読みいただきありがとうございました。
「今日の一言:アドリブ力は、逆境を乗り越えるときに発揮される」
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