あいしてる。 だけど。

愛してるから、別に嫌いにはならない。
そんな僕を、友人は「君は優しいね」と言う。

愛してるからって、信じてるわけじゃない。
それのどこが優しいんだろう。
優しいと言われるのが嫌なわけじゃない。
本当に優しく在れたなら、どれほど嬉しいことか。

だから、覚えておいて
中途半端に優しいというのは残酷だから
僕を優しいと言って傷つくのはあなただから
お願い、覚えておいて
優しさは毛布の様だけれど
毛布でも人は殺せるの

貴方のことを愛してる。
友人のことを愛してる。
でも、誰も信じてない。
それを許して欲しいの。

愛してたって愛してもらえるとは限らない。
愛してもらえたってそれは同じ温度じゃない。
愛してたって誰かは僕を嫌いなる。
愛していることは何の確証にもならない。
愛していても僕から離れるのを止められない。

だから信じない。

愛しているけど、それを理由に人は縛れないから。

自由に生きる人が好きだから。

貴方のことは信じないよ。

信じたくないの。

信じたところで僕はいつか裏切られる。

愛することは信じることじゃない。

愛することは許すこと。
愛することは裏切られること。

僕は愛した君を恨まない。

でも忘れない。
忘れられると思わないで。

愛してるんだ。
忘れるわけない。

他人から見れば、僕は優しいらしい。
誰にだって優しいらしい。
反抗しないから。
理不尽に怒らないから。
滅多に声を荒げないから。
意見を押し付けないから。
認めてくれるから。
応援してくれるから。
素直だから。
人のために行動するから。

だって愛してるんだから、そりゃそうでしょ。

愛してない人に対する行動を見てないから。

勿論安心して欲しい。

君のことは愛しているさ!

だから、僕は君に優しいまま。