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40代のADHD: アトモキセチン(ストラテラ)10週経過記録

アトモキセチン40mg/日を服用しはじめ、効果を感じはじめたのは4〜5週目でした。

同居の義母が骨折し、家事の責任がすべて降りかかってきた事も、変化を感じる大きなきっかけだったかもしれません。

触覚や嗅覚が過敏なせいもあり、それがたとえ清潔な水であっても、なにか濡れたもの、臭いのするもの、汚れたものに触れるのは苦手、だめ、気持ち悪い、えんがちょ。すぐ手を洗わないと無理。

そうすると、水回りの清掃・管理は「見てみないふり」になりがちで、結局は義母に任せきりでした。

しかし、義母が歩けない今、どうにかしなくてはならない。うぇぇ。まじか…。

自己嫌悪や罪悪感や義務感は感じる。…なのにできない。

いままでにも似たような「家事を避けては通れない」系イベントにぶち当たったことはありました。
結果はいつも「死にはしなかったけれども、健康被害をもたらしかねない程度の状況に陥り、家族や自分自身をドン底まで失望させる」
…料理以外の家事スキルは、誰からももうとっくに期待されていません。
それでも毎回あまりに酷くて家族を激しく動揺させてしまいます。

あまり具体的に書いてドン引きされても辛いので、やめておきますが…
ゴミに埋もれて孤独死とかテレビであるじゃないですか。
あの姿は、うっかり夫より早死にしないかぎり「わたしがどう人生を終えるか」のリアルな予想図としてわたしの頭にこびりついてます。

報酬シグナルが「普通にふつうのことができる」の鍵

…ところが!
今回、いままで嫌悪感しかなかった…たとえばキッチンの片付けに、仄かながら「報酬シグナル」が発生しているのです。

報酬シグナルって強い。
濡れたものや汚れたものに触れる嫌悪感より、目の前のタスクが片付いていく「スッキリ」感が勝つ。

生理的な「やりたくない」感情より「先に片付けたほうが楽だし」という理論が勝つ。
だってそんな風に論理的に考えて行動できるわたしには、報酬シグナルがチリンチリン鳴るから。

砂漠でオアシスの汚水を飲めるか

こういった脳からのシグナルは、人がどういった行動をするかの大きな要素です。
報酬シグナルが出ないことを人は基本的にはやろうとしません。エネルギーの無駄だから。

そして、ADHDの特性として、この報酬シグナルが平均的なひとより出にくいんだそう。

たとえば、「喉が渇いた」というのも大切な脳からのシグナル。
このシグナルがあるからこそ、砂漠の真ん中でオアシスを見つければそれが濁っていようが動物の死体が浸かっていようが歓喜の声をあげて飲みます。
どんな臭い水でも飲みます。
一口飲めば報酬シグナルも全開放!やったー!生き延びれる!

…でも、「喉が渇いた」がシグナルがでていないとそうはいきません。
「えええ、臭い、汚い。こんなんないわ…」
オアシスの水だろうが臭くて汚い水は臭くて汚い水。

「いや、飲まないと死ぬから」と自分に言い聞かせて一口すすってみても、報酬シグナルがなければ「臭い、変な味する、ヤバい、もう飲みたくない」と、それ以上飲めません。
そしてそのまま渇いて死んでいきます。

副作用はあるのかもしれない。だからなに?

…というわけで、アトモキセチンのおかげで、「生理的にやりたくない事」への抵抗感に「とりあえずやろう」という気分が勝っている毎日。

キッチンの片付けだけではなく、結構いろんなことが以前よりスムーズにこなせている実感があります。
部屋が片付いてきたし、字が整ってきた!

でも、生産的に行動するということは単純にトータルにこなしている仕事量が増えているので、肉体的に疲労感します。
慣れない報酬シグナルラッシュで肉体疲労を感じにくくなっているので、そこは気を配らないとなぁ。

あとは、おそらくアトモキセチンのせいで、服薬しはじめた数週間は、夜中にしょっちゅう目が覚めて困りましたが、飲む時間を夜→朝に変えたことでかなり改善しました。(そもそもなぜ最初から朝のまないんだ?)

まぁ、人生の大半を睡眠障害と付き合っているので、多少眠れなくてもそこまで気にせず服薬を続けられたのはラッキー。
不安障害や睡眠障害でメンタルクリニックに長く通い続けているので、定期的な通院や服薬し続けることも慣れたものです。
効果を感じはじめたら、マイナス要素なんて些細なものですしね!

引き続き、気づいたことがあれば書き残していきたいと思います。

ADHD仲間ができればいいなーと思っているので、気軽にコメントいただけたら嬉しいです!

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