心に余韻がのこる日をつくりたい
家族とGW
うちは、比較的仲のいい方の家族だと思う。
そりゃ、長く「家族」というものを続けていれば、介護や誰かの看護など、それなりに家族・親族間でのもめごとの一つや二つはあるが、私からみたらみんな結局のところは愛情深くて、引くとこはひく、親族であっても気を遣うところは遣う、頼るところは頼るなどのつきあいができる人たちだ。
GWは実家に帰り、親戚も多く帰ってきていたことからお正月ぶりに挨拶まわりをしてきた。
24歳にもなったが、帰れば父・母にとっては子どもは子どもなわけで、おじいちゃん、おばあちゃんにとっては孫は孫である。
仕事も3年目に入って、普段はそれなりに大人に生活している(と思ってる)自分でも、家に帰ると昔のように子どもに戻ったようにぐでぐで甘えて過ごしてしまうのだから家というのは恐ろしい。そして帰ると家のことを手伝うよりも、ご飯を出してもらったり、なんだりとまぁ、結局お世話してもらってしまうことばかりになってしまう。なんだか申し訳ない。
甘えまくりではあったが、このGWは良い時間を過ごせたなとは思う。
心に余韻がのこった日
父方の祖父
母方の祖父母
どちらにも会えて一緒に時間を過ごし、思い出を作れた。
父方の祖父
去年、おばぁちゃん(祖父のツレ)を亡くしてから、耳も遠くなったり、足が思うように動かなくなったり、少し弱ったかなと思うおじいちゃんと一緒に近くの芝桜を観に行った。
孫二人と、久々に外出をして非日常を過ごしたおじいちゃんは、
「綺麗だねぇ」
「あそこもここも行ってみるか」
と、楽しくなったのか饒舌に喋っていた。
こんなふうに、近場であっても、おじいちゃんと出かけるというのはあと何回できるのだろうか。そう思うと少し寂しくもなる。
「いい写真だねかぁ〜、はぇプリントしたのかぁ」
(いい写真だね、もうプリントしてきたの!)
プリントした写真を見せたらとても喜んで「こりゃいい写真だ」と何回も見つめ直していた。
私たちが帰ってからも、たまに写真を見返したりするのかな、そんなふうに思ったらなんだかじんわりした。
母方の祖父母。
二人とも80を超えているのに、びっくりするぐらい元気。
特におばぁちゃんはよく喋る。夜12時まで元気に起きているし、この家系のお化けみたいな体力はここからきているのかと思う。
同じ時間に寝ようと床についても、修学旅行の夜友達と話すようなテンションで、ひなたは最近仕事どうなのかとか、結婚はよく人を見てからしなさいとか、私の方が先に寝落ちをしてしまうくらいによく喋る。朝も早起きでたくさんご飯を作ってくれる。
おじぃちゃんは年相応で、言葉が思い出せなくて、喋るのも反応もゆっくりになっていたりなどはあるけど、一緒に昔よく行った広い公園に、往復1時間ちょっと歩いて行った。思い出を上書きしているようで嬉しかった。
「昔、ここでよく鯉に餌やったよね!」
「そうだったかいねぇ〜〜」
と、もうだいぶ忘れていることもあるけど、よく一緒に餌やりをした池の前で写真を撮ると、おじいちゃんは満足げであった。
なんか、いい時間だったな。
心にのこる日は、その一瞬一瞬を過ごしている時には感じにくいけど、余韻で心に刻まれていくものがある。
じんわりと、あったかな、今後の人生でふと思い出したら心の支えになってくれそうな、そんな余韻がある。
こんな瞬間を、他の人にものこせないか。
今回帰省して、こうして充実した日々を過ごして、こんな瞬間や思い出をつくることをお手伝いする、そんなサービスをつくれないかなと思った。
誰かにとっての、「もう1回これやりたい」をかたちにするサービス。
私にとっては、これやれてよかったなと確実に思えた出来事であったし、「おじいちゃん一緒に散歩行こう!」「一緒に芝桜見に行こう!」
そう言えたから叶えられた時間であったけど、なかなか仕事や学校で時間をつくるのが難しかったり、「こんなことをもう1回してみよう!」なんて言葉にするのが照れ臭かったりする人もいるのではないだろうか。
単純に、自分がいい時間を過ごせたから、大切な人と心にのこることを他の人にも味わってもらえたらと強く思ったという、エゴなのだと思う。だけど、これは絶対に大切なことではあると思う。
”もう1回やりたい”がどんなワンシーンであっても良いと思う。
・お母さんと小さい頃に一緒に作った料理を作る
・昔行った公園で思いっきり遊ぶ
・プロポーズを受けた日を再現する
本当にどんなことでも良いと思うのだけど、”もう1回過ごしたい”そう思える1日を再現するお手伝いをするようなサービスをつくれないだろうか。
イメージは結婚式のプランナーやお葬式の段取りを組んでくれるひとみたいな感じだけど、もっともっと身近で良い。
もっともっと気軽に「こんなこと、やってみたいんだよね」それを気軽に頼めて日常により沿うような、そんなことをやりたい。
似たようなサービスは、もうきっとあるのかな。
探すところから始めてみよう。
わくわく。
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