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ダンジョン攻略【姫路城】西小天守 冬の特別公開

行きました。【姫路城】西小天守 冬の特別公開

この記事は予告編に対する本編となります。

まずは一般概要から。

「冬の特別公開」として普段は立ち入りが禁止されているエリアを公開されています。
今年は世界遺産登録30周年。
これをを記念して西小天守の内部が初めて公開されました。

期間: 2024年2月1日(木)~2024年2月29日(木).

公開エリア:「西小天守」 「イの渡櫓」、「東小天守(2階)」、「ロの渡櫓」、「乾小天守(2階のみ)」、「ハの渡櫓」

西小天守の配置上、通過ルートが特殊でマニアック、この点は後述します。

入り口で天守閣を望む

特別公開とはいえ、直接に乗り込めるショートカットはありません。冒険ファンタジーと同じですね。

まずは壮麗な姫路城を管理事務所横から堪能するのが作法です。

姫路城はやはり美しい。

大天守の横にふたつ小天守がありますが、手前にある天守が今回目指す西小天守です。
西小天守は地上3階、地下2階。見えているのは地上部分ですね。

ここで一般の冒険者、じゃなかった、お城ビギナーな方はちょっと萎えます。そう、意外と遠いのです。しかも小山の上にある。
姫路駅から歩きだとここまで既に15分くらいは歩いてますからね。まだ遠い。

サク梅・ほの門

ベテラン姫路城訪問の皆さんご存知、城内の1番梅の名所。ほの門手前からの乾小天守です。

冬型気圧配置でチョー寒いですが、
冬来りなば春遠からじ。

まだツボミが多いですが、ちゃんと咲いてるのもあります。癒されます。

いよいよ時別公開エリアへ入る

時別公開は通常大天守を見る通常チケットにオプションで追加される形となっています。

大天守内部内部は階段まで含めて一方通行であり、最上階を経由して出るので、普段歩いてない方には階段上り下りがかなりヘビーです。

しかし、今回のお目当ては西小天守。
いつもの大天守はパスしたい。
下駄箱の係のお姉さんに質問したところ「2階の柵をちょっと動かして下り階段にショートカットしてもらっていいですよ」と。

 なるほど、そうします。

一階に降りると、いよいよ冬の特別公開エリアの入場券売り場が。300円現金です。チケットがレトロで雰囲気あります。
昭和9年、戦前の復刻版ですね。

昨年の特別公開のときと同じです。

一枚ペラの案内紙をもらえるので、まずは読みます。

天守曲輪の内部へは、大天守の西側からアプローチするのが唯一のルートで、そのルート上には水の四門が配置されている。西小天守はそのルートと2つの城門を見下ろすことのできる場所に建っている。さらに、西小天守と大天守との間には水の五門を配置し、門の上にはニの渡櫓を設けて櫓門とする。水の五門から内側が天守曲輪になるので、水の五門に連続させて水の六門を西小天守地下に配置して枡形空間を設けることで、天守曲輪内部へは容易に入れないようにしている。

案内紙より

ちょっとなに言ってるのかわからない。

は⁈ なんだこのマニアックな説明は。
一般にわかるように書いて変ほしいものですね。

受付後に横の急な階段をいきなり昇ります。
スカート厳禁、冒険者はダンジョンへ。
攻略基本のマップを確認します。

西小天守へ至るルートとして、イの渡櫓、東小天守(2階)、ロの渡櫓、乾小天守(2階)、ハの渡櫓、西小天守とあります。

実に遠回りをする。まさにダンジョン攻略。
雰囲気出てきました。おもしろい。

東小天守(2階)

イの渡櫓、東小天守(2階)からです。
内部は明るく窓も多い。

天井の立派な梁のカーブと木の色合いを愛でる。

このエリアは普段非公開ながら実はよく公開されていて、整備も行き届いている感じです。

3階は立ち入り禁止です。


次のロの渡櫓が見どころで、その経路になるためです。

ロの渡櫓

ロの渡櫓は、東小天守と乾小天守を繋ぐ渡櫓です。
創建時は「北の長や」と呼ばれたそうです。
二重二階地下一階、1階は一般公開エリアで、2階が特別公開エリアです。

内部の東西の長さ約28メートルと見るものを圧倒します。

火縄銃やら長槍やら、小道具が充実していて、江戸時代のお城の雰囲気が満点。

真ん中あたりの床板が築城当時のオリジナルと言われています。釿(ちょうな)痕が残る古い床です。

ぜひ、しゃがんで触ってみましょう。
400年前の匠の技が、手に伝わってきます。

ここ、窓の外の眺めがとても良いのです。
大天守裏側の複雑な連立式天守構造を体感できます。

ところで、ここ、ダンジョン攻略だと、前後をモンスターに挟まれて戦闘が始まりそうな場所ですね。

「乾小天守(2階のみ)」、「ハの渡櫓」

乾小天守3階はお客様を招いた客間と言われるくらい展望が素晴らしい場所なのですが、今回は非公開。残念。

こから先が本邦初公開エリアになります。
なんだか窓が少なくなり、あちこちに痛みがあるな。

西小天守

とにかく窓が少ない印象。
行き止まりの質実剛健というか、あまり飾り気もない。ほんとに防御拠点だ。

あと、かなり新しい木で床やら階段やら手すりやら、修理が入っていました。
初の公開たいへんでしたね。

興味深いのが、この写真にある火灯窓(花頭窓)が内側から格子がはめられて、小さな四角枠だけで大部分が貫通していないこと。

尖頭アーチに似た形の窓で、寺社や城でみられる。上枠を火炎形または、花形にした華麗な窓です。

西小天守の3階火灯窓はふたつとも、見た目だけのなんちゃて火灯窓です。ビックリ。

なんか窓が少ないのはそれか!

西小天守の3階は外から見ると火灯窓がふたつ。
どちらも飾りで内側は縦格子状の小窓でした。

地上3階で急な階段で上がり降りですが、窓が少なすぎて位置関係が分からなくてなる。
まさにダンジョン、案内の係員さんが大量に配置されていました。わりと危ない感じがする。

石落としの蓋が開けてあって間接照明みたい。

ニの渡櫓

西小天守3階から階段で2階に降ります。

ニの渡櫓は立ち入り禁止ですが、入り口だけ覗くことが出来ました。実に狭い。非公開なのはこれが理由かなと。

白い観音開き扉が大天守への入り口

西小天守からのニの渡櫓越しに大天守への扉が見えます。

これはぜったいに迷います。
西小天守はダンジョン好きにも城郭好きにも刺さるマニアックな内部だと思います。

しかし、一般ウケはどうだろ?
正直、窓の少ない小部屋が最上階目的地となると地味かも。

西小天守2階からハの渡櫓の2階へ。さらに1階から地下に降りて、靴を履き替えて外に出ます。
90度曲がりつつ上下の移動。

備前丸

やはり姫路城とらいえば定番の備前丸。
美しい天守閣です。

iPhoneの歩数計はこの日、14000歩をたたき出しました。約10kmですね。お城は健康的です。


それではこのへんで、今回の記事は終わりです。
ありがとうございました。

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