皇居 三の丸尚蔵館(宮内庁の持ち物は国宝になれない)
今回は、先日買った本で知ったことから、話がはじまります。
その話の前に、皇居三の丸尚蔵館でただいま記念展を開催中。行きたい!みたい!
記念展「皇室のみやびー受け継ぐ美ー」
皇居三の丸尚蔵館 開館記念展「皇室のみやびー受け継ぐ美ー」2023年11月3日から来年6月23日まで開催中。
《蒙古襲来絵詞》、伊藤若冲《動植綵絵》、高階隆兼《春日権現験記絵》、小野道風《屏風土代》、藤原定家《更級日記》、狩野永徳《唐獅子図屏風》と、とんでもないラインナップです。
美術の教科書、というか、日本史の教科書ですね、ここらへんの絵は。絵の範疇を超えた、まさに日本の宝です。
今回は、国宝8件のうち6件のローテーションで、多様で多彩な各時代を代表する名品の数々が約8か月にわたり、4期にわけて紹介されます。
つまりは、一回訪問では全部が見られない。
疑問に思ったのが、これだけの美術品が国宝に指定されたのが、2021年。実につい最近だということ。不思議じゃないですか⁈
で、ここで冒頭に紹介した本に戻ります。
物語で読む 国宝の謎100
物語で読む 国宝の謎100 かみゆ歴史編集部(著/文) - イースト・プレス | 版元ドットコム
宮内庁の持ち物は国宝になれない
p118になんと、宮内庁の持ち物は国宝になれない、とあるではないですか。
有名な奈良の正倉院。内部に眠る大量のお宝はどれも国宝ではありません。
だから都道府県別で国宝保有数で、奈良は大きく東京283件に差をつけられて206件。2位は京都の237件。まぁ京都ならしゃぁないわ、しかし東京が1位とは。
宮内庁、つまり皇室の所有物については、国宝保存法を踏襲して、国宝指定対象外だった。
管轄が宮内庁だと、文化庁が介入できないという、まさかの状態。
三の丸尚蔵館が、宮内庁から独立行政法人国立文化財機構へ移管
それが2021年に画期的なニュースが。
文化庁は宮内庁三の丸尚蔵館が収蔵する皇室ゆかりの美術工芸品のうち5件を正式に国宝指定されたと発表しました。
おそらくは、三の丸尚蔵館が、令和5年10月1日付で、管理・運営が宮内庁から独立行政法人国立文化財機構へ移管されるから、オープンに合わせて「国宝に指定できた」という話なのでしょう。
「皇居三の丸尚蔵館」
展示空間などを大幅に拡大し新たな名称(旧称・三の丸尚蔵館)のミュージアムとして皇居東御苑内にオープン。
堺の古墳群など、宮内庁の持ち物は調査発掘の許可が降りることがありません。
美術品もそうだったとは、この本で初めて知りました。世の中には知らないことがまだまだありますね。
実際に皇居三の丸尚蔵館に行った方のnoteを紹介して、今回の記事を終わります。
時期は昨年のオープンしたての一期。いまは一期が終了、展示していない国宝も紹介されています。古地図も江戸、明治、大正、昭和と引用されていて見応え抜群です。
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