建仁寺は天井に描かれた「双龍図」も見どころ
建仁寺の特別展「スミソニアン国立アジア美術館の名宝」は11月3日文化の日で終了しました。
素晴らしい展示だったのですが、もちろん建仁寺はそれだけにあらず。
京都市東山区にある建仁寺は、禅の教えを伝える京都最古の禅寺で、方丈は慶長4年(1599)移築の建物もあります。
いまやってる大河ドラマ「どうする家康」放送回とちょうどお揃い。
当時の建仁寺のご近所に、今は残ってないとんでもないものがありました。奈良より大きかった幻の「京都大仏」です。
大仏の大きさは約19メートル。そのため大仏殿は、桁行が約90メートル、梁行が約55メートルの巨大さで奈良の東大寺よりデカい。
建仁寺が出来たのはそんな頃でした。
建仁寺に歩いて到着。
阪急四条河原町駅から歩いてもほど近い。
立派な石造りの看板。
臨済宗建仁寺派の大本山。
圧倒されます。
まずは法堂の天井に描かれた「双龍図」を見なければ。
双龍図は、建仁寺創建800年を記念して平成14年(2002)に小泉淳作氏が描いたものだそうです。意外にも新しい。
天井いっぱいにダイナミックに描かれていて、大きさに圧倒されます。よく見ると愛嬌のある顔をしています。
お鼻の穴がイヌ的というか、触るとしっとり濡れてそう。
続いては、いちばん古い建物の方丈の中の襖絵を見に行きます。
描かれているのは雲龍図の襖絵です。
オリジナルは約400年前に海北友松が描いたものですが、こちらは複製ですのでご安心ください。
かなり豪快なタッチです。
建仁寺は庭が美しい。
方丈前に広がる「大雄苑」、作庭家・加藤熊吉により昭和初期に作庭されたものです。
昭和?それ以前はちがう庭園だったのでしょうか。
綺麗に整備されていて、日陰が刻々と動いていきます。方丈の縁側に座ってゆっくり眺めるのがおすすめです。
縁側で瓦をよく見ると、オリジナル瓦。
建・仁・寺・禅
禅の字体がキュート。
しめすへんに、「口口」、「日」、「十」
「禅」の旧字体ですね。
禅・一字で、心を落ち着かせて集中することを意味します。
続いて、裏の庭にまわります。
自然に囲まれた建仁寺の霊照堂。
水盆に映る青空は秋の気配。
紅葉が美しく染まるのはもうちょい先みたい。
内部の四方を囲まれた庭は、造園家・作庭家である北山安夫氏が監修した潮音庭(ちょうおんてい)
小ぶりながら、木々が美しくレイアウトされていて、光の入り方が素晴らしい。石の表面の凹凸と影がつくる印影が見ていて飽きない絵画的。
これぞ禅寺という、ココロの平穏を得る空間です。
今日はこのへんで。
また次回お楽しみに。
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