アマゾン 1月11日~365日の香水
AMAZON/ Hermes/1974
驚いたことにこの香りは健在だった。ファウンダーフレグランスコレクションとして、エルメスのフレグランスの歴史の創世記に名を刻む一つとして。
70年代にカレーシュやエキパ―ジュと共に続々と登場した香水の一つがアマゾンだ。この時期はエルメスが香水に本腰を入れ始めたフェーズらしい。
カレーシュとエキパージュは馬具商から出発したこのメゾンの看板香水として各々「四輪馬車」「二輪馬車」の意味で前者が女性用、後者が男性用だ。
強い女性という価値観
アマゾンのネーミングは、最強の女性部族アマゾネスからのよう。そしてこの香水が出た70年代の女性は海辺を馬で駆け抜けるカッコ良さ、ということで馬とつながるらしい。
前にも書いたけれど、勇猛果敢、のビジョンはやはり女性開放のムーブメント、ウーマンリブの影響なのだろうか。
平等、参政、雇用機会、活躍推進、看板を変えながら、開放という模索が続いてる。
心に描く疾走する馬
現在のものはおそらく、再構築されていると思う。
私のコレクションはこれも譲ってもらったもの。
柔らかいフローラルに落ち着いたウッディが見え隠れし、アマゾネスとは程遠いイメージ。
面倒なしがらみや、克服できない自分の弱さがあっても、時に心の中で疾走する馬に乗って進む自分を描けていたら、うまくいかないことも優しく抱きしめることができそうだ。
この香りは、そんなふうに柔らかい包容なのかもしれない。
1月11日がお誕生日の方、記念日の方、おめでとうございます!
香り、思い、呼吸。
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