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ブラックジーンズ 8月26日〜365日の香水

ブルー、ホワイト、ブラック
デニムのブルーはカジュアルで根底には若者、反抗というイメージを持ち、そのアイコンがハリウッドスターで若くして儚くなったジェームス・ディーンと思える。
ホワイトは、かなり新しいイメージでリゾートや明るく健康的なイメージ。
ブラックは、フォーマルにも通じるし、ミニマルにも通じて、シックでシンプルなイメージ。

ブラックにこだわる
ブラックデニムの歴史は古く、こちらのサイトでは、1903年のリーバイスのカタログにブラックデニム(Black Denim)の記載があったと紹介されている。
馬車の幌から生まれ、アメリカ西部文化の象徴のようなデニムの世界に「ブラック」が早々に登場していたというのも興味深い。19世紀の終わりに登場した時は丈夫な作業着、だったはずなので、1903年にすでに黒があったとすすると、勝手な想像だけれど「カッコいい」「おしゃれ」へのこだわりとそれに伴うオーダーなりマーケティングがあった結果と思える。
100年以上前の人たちも「丈夫なら何でもいい」というわけではなく、「好み」があり、好みとして「ブラック」を指名する人も少なくなかったのかもしれない。

デニムはフランスのニーム
そういえば、デニムは南仏のニームに由来する言葉で、このニーム産の生地をリーバイ・ストラウスが買い付けていたことに由来している。
「Serge de Nimes セルジュ・ドゥ・ニーム~ニーム地方の綾織物」からきている。

ジーンズはイタリアのジェノバ
それではジーンズは英語なのだろうか?香水はブラックデニムではなくブラックジーンズ、となっている。
有力な説は、ジーンズはイタリアのジェノバが由来とのこと。
ニーム産の織物はおそらくマルセイユ港から新大陸へ運ばれたと思われるが、当時そのライバルとしてジェノバ港も輸出品の集荷地であったよう。
「ジェンズ (Genes)~ジェノバ製」から。
この香水はヴェルサーチのジーンズクチュールからきているけれど、それも含めて確かにイタリアを代表するブランドであったから、デニムというはずもない、ということか。

BLACK JARNS/Gianni Versace/ 1996
ウッディーとレザーノート、ムスクなどをベースに、ジンジャーやラベンダーなどのインパクトあるトップノートから香りが徐々に落ち着きを見せていく。
ヴェルサーチのジーンズクチュールには実際にブラックジーンズが目立つし、懐古ロマン的な装飾をブラックジーンズがうまく吸収していくように、個性ある香料を温かみのあるベースが受け皿になっている。
ラストノートに近くなって、ハーバルな感じが増して香りが軽くなっていくのも趣があり面白い。

香り、思い、呼吸。
8月26日がお誕生日の方、記念日の方、おめでとうございます。


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