見出し画像

みずがめ座

『占星術の鏡』に記載の香りの情報から星座について連想し再び香りに帰結させるNOTEの3回目。著者のマックス・ジャコブはモンパルナスでピカソやコクトーとつるんでいた自称アーティスト。

香りはラベンダー・ベチバー、味は珍味、色はピスタチオグリーン
意外だけれど、みずがめ座の香りラベンダーもベチバーもどちらかというとドライ感がある。水気を帯びたしっとり系の香りではない。
どちらもアロマセラピー用途の精油でもポピュラーなので香りは想起しやすい方が多いかもしれない。

万能選手
ラベンダーは万能精油と言われ、基本希釈して使う精油の中で直接使っても差し支えないと言われている。私自身も料理をしている時に熱いものに触れてしまった時など、すぐにラベンダーオイルを患部に落とす。
これまで100%、治癒している。こういう火傷は大事には至らないけれどしばらくは赤く腫れて痛みを伴う。が、ラベンダーをすぐに使うと、この後遺症自体がないのだ。
もともと、創始者といわれるルネ・モリス・ガットフォッセ博士が急な火傷の時に、近くにあったラベンダー水に手をつっこんだところ、治癒したところから、アロマセラピーの体系ができた、という有名な話もある。

ジェントルマン
一方のベチバーはイネ科の植物だけれどメンズフレグランスにはこのベチバーを主香にした名作が多い。もちろん性別を問わずいろいろな役割を朝護の中でも果たしてくれる。古くから薬効がある植物として療法ににも用いられてきた。

香料植物は薬用植物でもあるけれど、ラベンダーやベチバーは特に薬用が知れ渡っている感じもある。
瓶に満ちた水は潤し浄める。そういえば、ラベンダーの語源は洗うに関係したものだったはず。

癒し、救い、浄化
香りの情報を手掛かりに、そんなイメージが形作られてきた。それで思い出したこと。
最後の晩餐に何がいいかというよくあるお題になった時に、一度「美味しいお水」と答えたことがある。
究極の美味しい水、自然の中で日の光や風に運ばれる草木の香りととともに味わう少し冷えた優しいのど越しのお水。

シスレーの田舎の水(eau de campagne/sisley)を思い出した。

オードカンパーニュ・ユニセックスでハーバルでフレッシュなグリーン。
意外とロングセラーでリリースが1976年とある。
そしてなんと調香師はジャン・クロード・エレナ。

戦争とグリーンタイプ
田舎の水が出た70年代はグリーンタイプの流行期と言われていた。一概に言い切れないけれど、40年代末、70年代、90年代とグリーンタイプが一定の指示を得る時代というのは世界情勢として大きな戦争があったと言われている。第二次世界大戦、ベトナム戦争、第一次湾岸戦争。疲弊した心が自然回帰をする影響とする見方もある。
田舎の水は、透明感のあるグリーンだ。それでもその香調に自然に根差した大地を感じるところがあって、妙味あるナチュラル感。

香り、思い、呼吸

#note100日
#コルクラボ
#adams
#みずがめ座


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?