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触媒ということ。ツールとしての香り。

嗅覚ワークショップ、香るあり方のサロン、匂いの哲学対話、いろいろな言い方をするけれど、共通して嗅覚や芳香がキーワードになっている。

ゴールは香水や香りではない。
自己変容、あるいは変容を感知しやすくするための”触媒”のようなもの。
私の香りのサロンがどんな場所かを伝える上で、使う4つの要素「ときめく会話」「目から鱗の大刺激」「穏やかな風」「エレガントな尊重」の主体はあなたであり、わたしである。
けれど、ほんの少し香りがそこに関与することで、それらが促進されていく。
嗅覚に訴える、香りというツールを使うことで、起こってくる何か。
それは前向きな感情であったり、癒しであったり、自信だったりする。あるいは、人とのつながり、思い出とのつながり。

何かに行き着くための、ツールとしての香料、香水、香り。
行き着く先は、人それぞれ。開花時期や咲き方が違うように、どんなことを持ち帰り、どんな影響があるかは人それぞれ。

ある人は香りを創るプロセスを通して迷う自分の背中を押し、ある人は忙しかった自分を休ませようとする。
調合した作品を、人前で話すときに自分を信じるために使う人もいるし、新しいパートナーとの我が家の香りとして玄関先に常に漂わせている、という人もいる。

どうなるかの物語は一人一人の中にある。香りという触媒がその物語を引き出し拡張させていく。時に飛躍させることも。

やはり形がないビジュアルでとらえられないものゆえの気楽さが大事なのだと思う。視覚的な判断は優劣につながりやすいからスキルがあることや万人受けのセンスが幅を利かせがちだけれど、嗅覚のジャッジは完全に個の世界。
本当の自分の感性をしっかり抱きしめるために、香りが介在するのだ。

夢を見に来てほしい。
心を自由に遊ばせに来てほしい。
それも気楽に。誰もあなたを笑わないし、何かと比べたりしない。
(ということは同時に、あなただけを称賛することもない)
そのために、心を尽くして香りを準備したい。

香り、思い、呼吸

#note100日
#コルクラボ
#adams






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