【マスターデュエル|レガシー100+】環境推移レポート(100P→200P)
先日紹介した「レガシー100+」という遊びが、
いま仲間内で最もアツい戦いを見せています。
(逆に仲間内で流行ったから記事にした、という流れ)
本記事では、レガシー100+というレギュレーションの「環境推移」に着目し、
デッキと環境の変遷をまとめることで、
個人的なログとするとともに、読者各位にレガシー100+を布教するものです。
レガシー100+についてはこちら。
これをお読みになって、ひとりでも多くの方が、
レガシーの世界に足を踏み入れることを願っています。
■100P環境
100Pの環境は、きわめて単純な法則に従ってゲームが展開します。
力こそがすべて。小細工の通用しない、古生代デュエルです。
モンスターのステータスの優位性が如実に出る
血で血を洗う、戦闘破壊をメインとしたゲーム展開になります。
採用されるのは攻撃力1700以上の下級モンスターが多く、
高い攻撃力のモンスターを引いたほうが序盤の盤面優位を握ります。
玉石混交、多くのモンスターが採用されましたが、
とりわけ《セイバーザウルス》《機界騎士アヴラム》など、
高火力の下級バニラアタッカーの活躍が目立ちました。
除去カードがほとんどない
盤面を直接はがせるカードは誰のデッキにもほとんど入っておらず、特に魔法罠に関しては、永続のものは基本的に残り続けます。
ゆえに、上級モンスターの処理のハードルが非常に高い
上級モンスターの質はお世辞にもいいとは言えず、
このカードプールでは確実に効果を発動できない《インヴェルズ・モース》なども、
火力面で採用されるほどでした。
しかしながら、除去の手段に乏しく、高ステータスのモンスターを処理するには
毎ターン壁モンスターが処理されるのをかいくぐり、より攻撃力の高いモンスターをアドバンス召喚する
装備魔法で下級モンスターを強化する
攻撃力を変化させる魔法罠を使う
と非常に手段が限られており、
《インヴェルズ・モース》を立たせておき、
壁モンスターを焼却していくだけでも、
なかなかの制圧力を発揮しました。
レガシー100+はまず、上級モンスターをめぐるシーソーゲームとして、
その幕を開けることとなりました。
活躍カードたち
◼️《絶体絶命》
このカードの利点は、自分の場にほぼ確実にモンスターを残せることにあります。
これは、次のターンで、現時点最強の制圧手段であるアドバンス召喚の成功率を飛躍的に高めることに繋がりました。
基本的に返しで殴ることさえできれば、怖い伏せカードもなかったため、
盤面の主導権を高い確率で握ることができたのです。
◼️《死者への供物》
生まれてくる時代を間違えたとしか言いようのないパワーカード。
前述のような環境において、
フリーチェーンでどんなモンスターでも処理できるというスペックは破格と言うよりほかなく、
そもそもデッキのカード全ての質が低い状況において、
ドロースキップなどは些末な問題でしかありませんでした。
◼️《バーニングブラッド》
意外な活躍を見せたのがこのカード。
100Pというこの序盤に、デッキ内でのシナジー形成を目論み、
モンスターのスペックが多少劣ったとしても炎属性メインでデッキを構築する猛者がひとりだけいたのです。
このような構築と、それがハマったときの盛り上がりが、
このレギュレーションの魅力のひとつと言えるでしょう。
なお、バーニングブラッド発動下で《フェニックス・ギアフリード》にけちょんけちょんにされたのは私です(^o^)
◼️150P環境
100P環境の反省を活かし、各々の構築に変化が見え始めます。
具体的には、「どちらが先にアドバンス召喚に辿り着くか」を、
各々が意識し始める環境となりました。
やっぱり先攻有利だと皆気づく
カードパワーが低く、効果による制圧など望むべくもない環境では、
先攻を与えるリスクが限りなく低いと推定し、
単純に手札が多い後攻が有利なのでは、と後攻を選択していた100P環境に対して、
アドバンス召喚が圧倒的制圧力を発揮することが分かった今環境では、
最速でアドバンス召喚に向かうべく、
コイントス勝利時には、先攻を選択するのが定石となりました。
ゆえに、上級モンスターが大事
最速で攻撃力のマウントを取るためには、
最上級ではなく、上級モンスターを多く採用することが重要です。
場のマウントの取り合いが、
概ね攻撃力2400以上の上級モンスターが中心となり、
そのなかでも、2500ラインに乗り、連続攻撃能力を持つ《ゴーレム》などが活躍していました。
生け贄を残すために、高守備力モンスターが採用される
そうなってくると、大切なのは、
生け贄となるモンスターを残しつつ、自分のターンを迎えること、になります。
このゲームのデザインとして、レベルごとのステータス上限ラインは、
攻撃力よりも守備力が高い傾向にあります。
ゆえに、生け贄を残すことを考える場合に、
高打点アタッカーを置くより、高い守備の壁モンスターを置く方が、
信頼度が高いことがわかってきました。
下級守備モンスターのステータスラインはおおよそ1900〜2200で、
《ジェムナイト・サフィア》や《アステカの石像》など、
2000以上のモンスターはそう珍しくないのに対し、
攻撃力でそれを上回る下級モンスターはほぼ存在しませんでした。
逆に、《X-セイバー アナペレラ》や、《火炎木人18》などの、
攻撃力1800そこそこのアタッカーは、
もはや盤面有利を取ることはほとんどできず、
攻撃力1900未満の下級バニラアタッカーは、
早くも環境変化の波に飲まれて消えていくことが決まったのです。
活躍カードたち
◼️《セキュリティー・ボール》
高打点モンスターでも、守備力が意外と低いモンスターは多く、
相手が出力した大型モンスターを、ワンチャン下級で刈り取ることができるカードです。
破壊された時の効果を発動する機会は、
この段階ではまずないのですが、
それでも相手の思惑を外しつつ痛手を与える効果は、
発動できればゲームの流れをガラリと変えうるものです。
◼️《破邪の魔法壁》
デュエルリンクス初期での活躍が有名ですが、
この環境においては、それと同等の猛威を奮っているパワーカードです。
たかが300、されど300。
攻撃力300アップというラインは、
前述の、下級アタッカーが壁モンスターを越えれない問題を解消するのに十分かつ、
逆に壁モンスターが下級アタッカーに絶対に越えられなくなる絶妙なラインであり、
かつ2400〜2500打点の上級アタッカーが、
2700〜2800の最上級スタンダードラインに乗ってくることもあり、
数値のインパクト以上に、有利盤面の形成への貢献度が高いカードです。
装備魔法のように、バフがかかったモンスターをなんとか処理すればよい、というものでもないため、
自軍に強烈な制圧力を、継続的に与えるカードとして重宝されています。
今後、独自のリミットレギュレーション適用を予定していますが、
次回の制限候補筆頭カードのひとつです。
この環境がOCGであったなら、
おそらく1枚1,000円はくだらない人権カードとなっていたことでしょう。
◼️《雷仙神》
上級モンスターの出力速度で盤面を取り合っているゲームスピードのなかでは、
明らかにオーバースペックのパワーカードです。
ライフ3000と引き換えに、およそ3ターン分(生け贄2体+最上級1体の召喚権)のテンポを踏み倒すことができ、
そもそも相手を、シンプルな打点勝負のテーブルにつかせない、
理不尽な戦いを強いることができました。
同環境では《The Blazing Mars》なども登場してはいたものの、
特段下準備を必要とせず、ライフさえ足りていれば出力できる運用の柔軟さから、
「引ければほぼ確実に強い」ことが大きな強みです。
また、この環境下で破壊以外の除去手段は乏しく、
ライフ5000回復効果の確度がかなり高いことも地味に嬉しいです。
◼️200P環境
ここまでくると、各々のデッキに、
これまででは考えられないパワーカードが続々登場し始め、
インフレが進んでいきます。
簡単に上級・最上級アタッカーが出る場面が増え始める
前述の《雷仙神》を筆頭に、
《ギラギランサー》や、《星遺物-『星鎧』》など、簡単な条件で特殊召喚が可能な高打点モンスターが明らかに増えています。
エクストラのギミックも、このころになるとかなりワークするようになり、
シンクロでは《ダークエンド・ドラゴン》なども召喚成功する場面が出てきました。
除去カードが少しずつ充実しはじめる
高打点モンスターへの解決札となる除去効果を持つモンスターが増え始め、
《黄泉へ渡る船》、《ハイパーハンマーヘッド》など、
戦闘を介して大型モンスターを処理できるカードが増えていきます。
これにより、アドバンス召喚を基軸とした戦術が、
カードアドバンテージ、テンポアドバンテージの観点から雲行きが怪しくなってきます。
現段階では、高打点モンスターのパワーは、高打点というだけでもまだまだ十分に高く、
アドバンス召喚でも出力できれば強力ではあります。
しかしそう遠くないうちに、
アドバンス召喚が戦術的価値を失う未来が、徐々に見え始めています。
活躍カードたち
◼️《強制転移》
元準制限カードということもあり、カードパワーは折り紙付きです。
相手の盤面依存ではありますが、うまく決まれば除去以上の効果を発揮し、
ゲームの趨勢をひっくり返す力を持っているカードです。
◼️《こけコッコ》
後攻1ターン目にレベル4チューナーとして展開でき、
主軸となるレベル4モンスターとあわせて
8シンクロへ即座にたどり着ける強力なカードです。
ここから呼び出される《ダークエンド・ドラゴン》は、
返しの札として十分な効果とスタッツを併せ持っています。
また、先攻1ターン目でも、
シンクロレベル7、ないし上級モンスターのアドバンス召喚のリリースコストに使うこともでき、
運用の柔軟性が非常に高いです。
カードプールの関係上、チューナーの層が厚いとはいえず、
《チューン・ウォリアー》も採用圏内となる環境においては、
破格の効果を持っているといえるでしょう。
◼️《飢鰐竜アーケティス》
ランクマッチでは主にVFDの素材として登場するこのカードも、
この環境では正規の扱い方で活躍することとなりました。
コストが重いとはいえ、フリーチェーンで除去を飛ばせる効果が強力なのは、
《死者への供物》が証明した通りです。
効果を使うごとに弱体化していくため、
さすがに長いターン維持することは難しいですが、
展開済みのモンスターを潰すだけでなく、
相手の展開自体を阻害できる数少ないカードです。
◼️《スクープ・シューター》
突如脚光が当たった超マイナーモンスター。
ステータスの高いモンスターを一方的に葬ることができる効果を持ち、
返しの札として非常に優秀です。
表側表示のモンスターしか破壊できないため、
裏守備モンスターを破壊して盤面を取ることはできませんが、
多くの場合で仕事ができるため、来るべき時まで手札でガメておくのがよいでしょう。
地味に、相手の《破邪の魔法壁》適用下で破壊対象が増える副次作用があり、
メタカードっぽい立ち位置になっています。
◼️《カラテ魂 KURO-OBI》
簡単に貼れる高スケールとして活躍しました。
この環境では、EMモンスターがペンデュラムスケールの中心を担うのですが、
スケールが低いものが多く、このカードと合わせることで、
手札の最上級モンスターを一気に出力できる可能性があります。
この環境においては、一度に複数の最上級モンスターを出力することは、ほぼゲームエンドと同義であり、
手札次第とはいえ、決まった際の爆発力は、他の追随を許さないものがありました。
おわりに
以上、200Pまでの変遷を振り返ってみました。
直近登場したパワーカードも顔を出すようになり、
時代的には古生代→中世くらいまでには急速な進化を遂げたのではないでしょうか。
必然、デッキの質が上がることで、毎回のパック開封で投入に値するカードは減っていくので、
進化速度自体は今後、落ちていくことが予想されます。
発展停滞や、リストの固定化が発生した際には、何らかの形でテコ入れをしようと思います。
魔法罠カードのパワーは依然低く、《破邪の魔法壁》が猛威を振るうあたりからも、
モンスターによる戦闘が主軸の環境であり、
《炸裂装甲》や《死者への手向け》、《サンダー・ブレイク》など、
お手軽な除去カードが横行していた少年時代のOCG3期ごろの環境とは、
また一味違った環境に仕上がってきています。
カードの追加で、今後どういった変化がみられるのかが楽しみです。
9/20:250P環境のnoteをアップしました!
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