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【マスターデュエル】現代遊戯王に疲れた決闘者に「レガシー100+」を布教したい。

皆さん、元気にマスターデュエルしてますか?

世は空前の大勇者時代。
空には渡り鳥が舞い、ハリはラドンとなり、地獄の不死鳥は何度でも舞い戻る。
苦し紛れに幼女を投げつけても墓穴に引きずり込まれ、こちらの墓穴は抹殺され……。

そんな大魔境で血飛沫舞い飛ぶ仁義なき殴り合いに興じるのも悪くはないですが、
ちょっと疲れたよ……ワシはもう先行制圧はイヤじゃあ……という皆さまへ、このnoteを送りたいと思います。

キーワードは「レガシーパック」です。


東大遊戯王サークル発「レガシー50」という遊びについて

皆さん、レガシーパックってどうしてますか?

なんとなく剥いては「お、UR出たじゃん」「でもこれ使えね~www」という感じではないでしょうか?

そんなこのnoteをご覧の皆さま、いったんいまあるレガシーパックを剥かずに、ありったけ置いておいてください

少し前になりますが、かの東大遊戯王サークル様が、こんなnoteを書かれていました。

詳細は記事に譲りますが、
レガシーパックを50パック引いて出たカードだけでデッキを組んで対戦するという試みです。

さて、レガシーパックを50パックで出来上がるデッキというのがどんなものかというと、
石器時代レベルを超えて古生代レベルです。

100枚(2枚×50パック)から40枚のカードの選定のなかで、どうひいき目に見ても採用に足るカードが30枚程度しかないという事象に頭を抱え、
場合によっては謎のバニラにすら声がかかる魔境となります。

採用されたケースあり。《岩石の巨兵》の完全下位互換ですね。

そんな混沌を抱えたこのレガシー50というレギュレーション、それだけでも面白いのですが、
何度か仲間内で遊ぶうちに、いくつかの課題が見えてきたんですね。

  • 単純なステータス勝負になることが多く、ステータスの高いモンスター召喚成功後はワンサイドになりやすい

  • ハイランダーという制約上、コンボ・シナジーの形成が難しく、下級アタッカー+アドバンス召喚の単調な試合になるケースがある

そこでこれを、もうちょっと発展させることはできないか、と考えました。

「俺のデッキ」のワクワク感

さて、話は変わり、巷でよく言われる(そしてよく燃える)「あの頃の遊戯王」という概念に少し触れたいと思います。

遊戯王黎明期に遊戯王に触れた、いわゆる30歳前後のプレイヤーたちの原体験は、
幼き日の、友達とデッキを持ち寄ってシノギを削ったあの日々であろうと思います。

なけなしのリソースでパックを買い、ないしは親にねだり、
今ひとつシナジーしないけどまあまあ強かったりカッコよかったりしたカードの束をデッキと称し、
少しずつ継ぎ足しては変容するキメラのようなあのデッキ。

デザイナーデッキのように洗練されてはいないし、キーカードは1枚しか持ってなかったりするけど、
限りある資源の中で「俺のデッキ」を組み上げること。

いまでこそ、あのころよりも強力なしもべを多数従えてはいるけれど、
あの頃のデッキって、今のデッキにはない、なんでしょう、
足りないがゆえの愛着というか、雑に言うとポケモンの旅パみたいな、そんな愛着がありませんでしたか?

そりゃまあ正解は【カオス】だったわけなんですけど、
《カオス・ソルジャー-開闢の使者-》や《混沌帝龍-終焉の使者-》なんてそうそう持ってるものでもなかったので、
我々は己の持てるカードプールの中で、可能な限りカードの可能性を探し、
環境最適解ではないけれど、自分の中での最強を詰め込んだデッキを「俺のデッキ」と称していたんですよね。

つまりそこには、自分にしかない混沌としたオリジナリティがある。

そんな「俺のデッキ」的原風景に立ち戻ってみたい、
あの頃の遊戯王はそれはそれで楽しかったなぁ、
という気持ちは、誰しも多少なり持ってるものかと思います。

なんで急にこんな話を始めたかというと、
レガシーパックを使えばこれができるんじゃないか?
と思い立ったからなんですね。


というわけで、レガシー50をベースとし、
一期一会で得たカードでデッキをオリジナルに強化する
という点にエッセンスを加えたのが、
今回みなさまに布教したい「レガシー100+」になります。


レガシー100+ことはじめ

ルール

  • まず100パックでデッキを作成する。投入カードはすべて1枚ずつとする。

  • まずはそのデッキで対戦。大いに盛り上がる。

  • 対戦後、さらに50パックを追加で剥き、好きなカードを追加する。

  • その際、追加できるのは各カード1枚まで。

  • すでにデッキ投入済みのカードがまた出た場合は、2積みにしてよい。

  • これで対戦後、また50パック剥いて……を繰り返す。

  • 追加できるのはそのタイミングで剥いたパックから出たカードのみ。過去剥いたパックのカードは後から追加できない。


このルールの狙いは、
原風景にある「キメラデッキを、なけなしの小遣いで買ったパックで強化して、俺のデッキを作っていく」という体験を再現することにあります。

このルールでいま、仲間内で3サイクル(200パックデッキ)まで回しましたが、
レガシー50とはまた違った、なかなか趣深い面白さが見えてきております。

ランクマの修羅に心折られた友人も、
「手持ちのレガシーパックなくなったらランクマ回すわ」
と、どっちがメインなんだか分からない世迷言を口走っておりました

しかし、そう言わしめるほどには、なかなか面白いゲームなのです。

長期的にやるのがおすすめ

このレギュレーションは、3~5人ほどの仲間と、ロングスパンで何度も繰り返し対戦するのがオススメです。
戦績表などもつけておくと、より競技性が増しておもしろくなっていくでしょう。
ちなみに私は現在勝率ビリです。なんでや。

レガシー100+の魅力

その魅力の一端を、少しばかりご紹介したいと思います。

無名の謎カードが活躍する

レガシー50でも言えますが、初めましてのカードを使うのが醍醐味のひとつです。
OCGやランクマではまず触れない、現環境では戦い抜くことが難しいカードが、環境水準を下げることによって途端に輝きだすケースが少なくなく、
全く新しい遊戯王を体感することができます。

これは、レガシーパックに収録されるカードの絶妙なパワーラインが成せる妙と言えるでしょう。

お察しの方はいると思いますが、
要するにこの試みは、ブロックオリパシールド戦に非常に近いので、
レガシーパックとは、極めて良質なブロックオリパのようなものなのです。

ATK4000まで肥大化し手がつけられなくなったミレニアムスコーピオン


切り札に愛着が湧く

鉄獣の切り札はシュライグで、電脳堺の切り札はVFDなわけで、これは周知の事実であり、驚きはありませんが、
この環境では様々なカードがエースたり得ます。

在りし日、なけなしのパックから引き当てたレアカードを、ピン差しで投入し、絶対の信頼を置いていたあの感覚に、それは似ているのです。

現在の私のエースカードである《雷仙神》


意外と高等戦術が成立する

ベースがハイランダーであるため、コンボが難しいように見えつつ、
ゲームスピードも遅いので、時間稼ぎは意外とでき、
カードさえ多少集まれば、コンパクトめなギミックであれば機能することも多いです。

ペンデュラム召喚だってできちゃう。
シンクロも意外とできる。誰だお前。


ときどき成立するコンボに盛り上がる

散り散りでまとまりのない効果の組み合わせが、時に思わぬシナジーを生み出し、
それを見つけることもまた、このレギュレーションの醍醐味です。

シャークさんのマジックコンボに近いレベル感ですが、仮に属性指定のバフカードがハマっただけでも、なかなかの感動が味わえます。

《不意打ち又佐》と《ロケット・パイルダー》は相性がいい
なんて知らずに死ぬところだった。


カードプールが広く、意外と戦術が多様化する

SR、URの収録数はそう多くないのですが、N、Rの収録数がそれなりにあり、獲得カードが散るので、
それぞれのプレイヤーでかなり異なるデッキに進化していきます。

引き当てたカードが自分のカード資産。
そのなかでしかデッキは組めず、ゆえに独自に多様化していきます。

縁が巡りあった絶妙なカードたちをどう活躍させるか、デュエリストとして腕の見せ所ですね。

パックを引くことでしかカードを獲得できない都合上、相手の持っているカードに羨望を覚えるという、久しくなかった体験も、このレギュレーションの魅力のひとつです。

現在環境屈指のパワーカード。
この環境でカード売ってたらたぶん4,000円くらいする。めっちゃほしい。


メタが回り、環境の定石が進化する

恐るべきことですが、200パックくらいまでくると、ぼんやりと「環境」が表れてきます。
ゲームスピード、カードパワーの進化とともに、取るべき戦術が変わり、それに適応していくプロセスが、意外とリアルに出てきます。

星遺物カードなんかサーチせずに直接ひき潰してくる星鎧

例えば、200パックくらいまでくると、1:1交換が可能な下級モンスターが増え、セットモンスターへの不用意な攻撃を避ける風潮が出てきました。

しかし、セットモンスターを放置すると《星遺物-『星鎧』》の特殊召喚を許す可能性があることが発覚し、
《星遺物-『星鎧』》を持っているプレイヤーに対しては、反転召喚を可能な限り封じる、という戦術選択肢が生まれました。

今後、メタを読み、対策カードを投じる、というムーブも起こってくるものと予想されます。

レガシーパック超剥きたい

ワンサイクルやってもらったら確実にそうなるのですが、追加のレガシーパックを超剥きたくなります

特に、負けてその日の対戦を終わった場合には「新しいカード欲じいぃいいい」という感覚にさいなまれ、
次の対戦日程も決まっていないのに、先に50パックを開封し、デッキ編集に勤しむことでしょう。

レガシーパック集めるためにランクマを回り出したら、あなたも立派なレガシーデュエリストです。

要するにソシャゲのガチャに近い、射幸心を煽られるような体験ができます。気持ちいいですよね、ガチャ。
それも無料で山ほど手に入る(ルールで開封数を縛ってるだけ)のですから、これはなかなかに中毒性が高いと言えるでしょう。

50パックというルールと、継続的なデッキ改修&デュエルという目的を持たせることで、
レガシーパックを剥く際に分泌されるドーパミンの量は、目的のないそれに比べ、飛躍的に高まっているのです(おそらく)。


紹介:レガシー100+環境推移レポート

実際にレガシー100+を遊んでみた経過を下記にまとめていますので、
興味が湧いたらぜひご参照ください!


いかがだったでしょうか?
あなたもレガシーパックを剥きたくなりましたか?

「うわあ漫然と剥いててもう無いわ〜」というあなた、今すぐランクマに潜りましょう。
100パック、できれば150パックを集めて、仲間を募りましょう。

レガシーパックのためのプロセスと考えれば、あの憎き水遣いもボウテンコウも、少しだけ心穏やかに向き合えるのではないでしょうか?














レガシー100+に興味がわいたあなた、
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