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[Netflix]人間の死なんか出来事でしかない The Discovery

Netflixに入ってよかったと思えた作品

Netflixでは多くのオリジナル作品が配信されています。
ケヴィン・スペイシーのハウス・オブ・カードはネットサービス発信の作品ながらアメリカのエミー賞を総なめ。
アメリカABCのフルハウスの続編、フラーハウスは日本でも多くのユーザーから反応がありました。

ただ、これらの作品は触れても、どこか他人事というか、どこか「うーん」とハマり切ることはありません。

そんな中、2017年Netflixのオリジナル映画「The Discovery(ザ・ディスカバリー)」の予告がYoutubeとNetflix上で配信されました。

主演は人気テレビドラマ「ママと恋に落ちるまで」に出演のジェイソン・シーゲルと「ドラゴン・タトゥーの女」に出演のルーニー・マーラ。

Youtube上のサムネイルを見ると、女性が海に入水しているところ。

ストーリーはWikipediaから以下の通り

科学者トーマス・ハーバーは、“死後の世界”の存在を証明したと世間に公表するが、それは皮肉にも世界の自殺予備軍の背中を後押しする形となる。大量の自殺者を出した一連の騒動の半年後、トーマスはテレビ・クルーを自宅に呼びインタビューに応じていた。“死後世界の証明”は厳密には「死後に肉体から離れる脳の波長を補足した」までのものであり、「脳波がどこに行き着くか」までは解明出来ていないものだった。にもかかわらず死後世界発見を発表し100万人もの自殺者を出したトーマスに対しインタビュアーは責任を問う。トーマスが「自分に責任はない」と答える中、番組スタッフの一人がその場で拳銃自殺を行い、その映像が生放送で世に発信されてしまう。

私は基本的に映画を見る際にはあらすじは極力見ないようにしています。
自分でこの作品のフィニッシュを考えてしまうから。
ただ、この作品は多くのネットニュースで予告され、嫌でも目に付きました。

しかし、この作品は見たいなと、配信日まで待つほど期待しました。
そして、見終わったあとに思ったことは、
「Netflixに入ってよかった」と思えました。

ちなみに、ガッツリSFなのかと言われれば「?」となるし、ラブストーリーとなれば「いや・・・」となります。
そこは見る側が臨機応変に対応したいところです。

低予算で制作されたこの作品。Netflixだからできたことなのか、大手の映画会社だと却下されそうな展開と独特の暗さ。これが妙に癖になります。

人間の死はどこか身近で遠くにある

小さい頃から死んだらどうなるんだろうと宇宙の果まで飛んでいくような考えを巡らせることが多かった。
でも大人になったらそんなことはどこかへ。

テレビやネットを開けば、誰かが死んだとか死にたい人の冷たい文字をTwitterなりFacebookなりで見る。
言葉では死というものは毎日・毎時間気づかないうちに触れています。
死ぬのは怖い。
その先を誰もが知りたい。
でも、現実は死んだらどうなるのかの前に、
「死ぬなんてバカげたことはやめろ」と考えるのをやめてしまう。

この作品に惹かれたのは、人間の死と死後世界そして死んだ後の意識をテーマにしているから。
そうだ、僕は「死」に興味があったんだと気付かされました。

作品のはじめから人々が死後世界に喜んで飛び込みます。
この作品内では自殺者が世界で400万人を突破。
でも、死後を研究する人々はそんなことはお構いなし。

根本的にこの映画は「SF映画」。
死んだ後どうなる?死後世界?意識と肉体の関係は?と死をきっかけとしてストーリーを展開していきます。

登場人物の多くが、死ぬということをただのきっかけや出来事としか捉えていない。
ましてや、死ぬことが怖いなんて思ってもいなさそう。

だから、MRIを改造したような機械を使い、簡単に「死んで」、簡単に「生き返り」をしていきます。
あまりにもインスタントすぎる。

死ぬことは救われること?

あまり突っ込んだことを書いていくと最後のところまで書いてしまいそうなので断片的にしか書けていません。

ラストシーンへ向かっていく中で、登場人物の多くが生きる間に「後悔」というものに囚われています。
だから作品内で400万人が死ぬことを選んだ。
死後世界があるんだったら死んだほうがマシじゃない、と。
辛いことなんてリセットされるんだから、と。

世の中にはいっぱい死にたがっている人がいます。
お金のこと、仕事のこと、男女関係のこと、家族のこと。
多くの面倒で辛いことがある。
だから死ぬことを選ぶ。
何故なら最大の救いだから。

でも、もし死んだ後もその後悔とまた向き合い、また「選択」するとしたら。
それでも、死ぬのか。

*纏まりがない内容で申し訳ありません。

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