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マーケティング心理学って理解してます?ヒトの深層心理を捉えたテクニック

ターゲットを決めて、そのターゲット層に刺さりやすい文言を考えるといったのがウェブ広告をはじめとするマーケティングの基本だと思いますが、よりその効果を高めていくにはマーケティング心理学と呼ばれる人間の深層心理を応用したマーケティング手法を使うとより効果的です。人間は自分で意思決定をしていると思い込んでいますが、実は無意識の働きがほとんどを占めていると言われています。

今回はそんなマーケティング心理学のテクニックの一部を紹介します。ヒトの深層心理を捉えることで、自分の商材やサービスを魅力的にみせ成約に繋げてください。

1.返報性の法則

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返報性の法則とは、何かプレゼントをされたりいいことをされた人はその相手に対して何か御礼をしたいと無意識に考えてしまう人間の心理パターンの事を言います。

この返報性の法則をうまくマーケティングに取り入れている例として、最初に無料で何かを提供している事が多くあります。最近よく見られるホワイトペーパー(無料PDF資料)の配布はこういった返報性の法則の法則を利用している例と言います。

デパートの試食売り場も同じような例ですね。

あなたのビジネスでは、返報性の法則をうまく利用できているでしょうか

2.社会的証明の法則

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私たちは自分が商品の購入を検討する際には、色んな人の口コミや他のユーザー、消費者の商品に対するレビュー、評価を気にします。

ある研究によると、商品購入の際に7割もの人がカスタマーレビューを参考にするそうです。商品提供者側の説明よりも購入者や推薦者の声を信用する事を意味します。

最近ではインスタグラムやTwitterなどで活躍するインフルエンサーに推薦の声をもらったり、商品PRや広告に協力してもらう事例がありますが、これは社会的証明の法則を利用したものです。

3.アンカリング効果

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人は最初に提示されたり、見た情報の影響を受けやすいという心理的特性をアンカリング効果と言います。具体的には50万円の商品をみたあと、10万円をみると安く感じるといった心理です。

このテクニックはオンラインショップやスーパー、ショップなどありとあらゆる場所で使われています。元々2500円の商品かもしれませんが、5000円の商品がなんと今なら50%の2500円という値札をみるとつい消費者は衝動買いしてしまうといった心理的導線を作り出しています。

他社製品の価格を提示する事もよくあります。
比較表の利用もそのような類で使われています。

4.ナンバー9の法則

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小売店やオンラインショッピングの値段に2,999円、999円といった末尾に「9」の数字が使われているのをよく見ませんか。これは1円だけ値下げすることで消費者にとって安いと感じさせる事ができる「ナンバー9の法則」を用いています。

100万円の商品であれば99万円に設定しましょう。とはいえ、999,999円といった具合に9があまりにも並びすぎると不自然になるため999,000円といった具合に桁数が多い価格設定の場合は値引きする金額も検討した方がいいでしょう。

実際にアメリカのコラムニストであるウィリアム・パウンドストーンの著書である『プライスレス 必ず得する行動経済学の法則』によると、8種類の実験をした結果、数字の末尾に9を使った価格表示は、末尾が0の価格表示よりも24%も売上があがったといったデータが記載されています。

5.おとりの効果

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前回ではアンカリング効果で価格の見せ方についてお伝えしましたが、おとり効果というマーケティング心理効果も存在します。
これは明らかに選ばれない選択肢をあえて紛れ込ませることで、本来選んでほしい選択肢を選ばせる心理手法です。

イギリスの経済誌『エコノミスト』の定期購読に関する購入オプションの選択肢ですが、

1.雑誌の電子・デジタル版定期購読ー59ドル
2.紙による郵送定期購読ー125ドル
3.電子版と紙の定期購読ー125ドル

この選択肢のうちほとんどの人が3(1を選んだ人が16%、3を選んだ人が84%)を選択する結果となりました。一方で2目の選択肢は誰も選びませんでしたが、これは3つ目の電子版と紙の定期購読を選ばせるおとりだったわけです。
1と3の59ドルと125ドルだけの選択肢であればおそらく59ドルの1を選ぶという結果も出ており(1が68%。3が32%)、2の選択肢がおとりとして存在することで多くの人が3を選ぶという結果となりました。

小売店やネットショップなどで多くの事業者がおとり効果を使ったプライシングを使っています。

6.奇数の法則

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前回もナンバー9の法則をお伝えしましたが、奇数の法則という数字に関連した心理効果も存在します。
Faculty Focus社の調査結果によると人間の脳は偶数よりも奇数の方が心地よく感じる傾向があり、これを奇数の法則と呼び、マーケティングに応用されています。ヘッドラインの部分に奇数の数字を入れる事でクリック率があがるといったConductor社の調査も出ています。

『ベスト3』や『ラッキーセブン』『〇〇な方法5選』みたいなのよく見かけますよね?なんとなくで無意識にスルーしてると思いますが人が本能的に心地いいと感じてしまう心理効果が施されているのです。

いかがでしたでしょうか?

ウェブ広告の分野に携わっている人であればよくわかると思うのですが、広告文考える時って本当に大変なんです。
ある程度法則や心理など理解していると検証の軸も明確になるので楽になりますし、意外とこういう心理効果ってめちゃくちゃあるのでそのうち需要があれば用途別にまとめた記事でも書こうかと思います。

待てないという方はちょっと高いですが、
著者:ジョンケーブルズの伝説的名書『ザ・コピーライティング』にも一通り心理効果と解説が記載されています。

ちょっと値段は高いですが、アフィリエイターやWebマーケターを志すなら絶対読んでおいた方が後々のためになる本です。

今でもちょくちょく見返しますし、初めて読み終えた後はかなり自分がレベルアップした感覚に襲われます笑

ぜひウェブメディアなどマーケティング分野に携わっている人たちは参考にしてみてください。

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