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【中医学】 気血津液弁証 -気-

こんにちは
前回に気血水のお話をしました。今回はもうひとつ踏み込んでお話をしていきます。

まだ読んでいない方はこちらからどうぞ。前回の記事では気血津液は体内を流れており、それらの流れに問題が起こると症状が出るとお伝えしましたよね。では気とはなんなのか?そしてどんな病気があるのかについて解説してきます。


気の性質

気はいつでもどこにでもあります。そして絶えず気は体内を動いています。そもそも”気”とはエネルギーです。そのエネルギーがなければ臓器も働けませんからね。

人間は3つの気を持っています。

武装色の覇気
見聞色の覇気
覇王色の覇気

です。ごめんなさい。以下の通りです。

  • 先天の精気

  • 清気

  • 水穀の気

先天の精気:
 人間が生まれながら持っている気です。生きながらこの気を作り続けています。
清気:
 肺が呼吸することで自然界から取り入れることのできる気です。
水穀の気:
 脾、胃などの臓腑が飲食物を消化吸収することで得られる気のこと。

では気はどんな働きをするのか見ていきましょう。

気の働き

1.推動作用
 さまざまな生理活動を行い成長、発育させる作用
 ⇒臓器を動かしたりするのもここに含まれます。

2.温煦作用
 体をあたためる作用
 ⇒体を温め体温を一定に保つ働きです。現代で言うホメオスタシスですね。

3.防御作用
 邪気から体を守る作用
 ⇒悪いもの(邪気)を寄せ付けない+悪いものを追い出す

4.固摂作用
 体液や内臓を決まった場所に留める作用
 ⇒意味わからないですよね笑。例えば体液が体から漏れ出るのを防いだり、血が血管以外にあったら大変ですよね。あるべき場所に留めるのが作用のひとつです。また、内臓も同様です。胃が膀胱よりも下にあったら大変ですね。内蔵もあるべき場所に留めておくのがこの固摂作用の働きです。

5.気化作用
 
運動を通じて変化を起こす作用
 ⇒例えば、飲食物を体内に取り込んでエネルギーや栄養を作り出します。これは気(エネルギー)を使って別のものにしていますよね。このように気を使い変化を起こすことを指します。

いかがでしょうか?これから大きな気のはたらきになります。では最後に気が不足したりするとどんな症状が現れるのかみていきましょう。

気の病態

  • 気滞(気鬱):気の流れが滞る状態
     症状⇒イライラや抑うつ、ガスの貯留、移動性の疼痛など

  • 気逆:気が過剰に情報に向かうこと
     症状⇒躁うつ、のぼせ感、嘔吐、頭痛、など

  • 気虚:気の不足
     症状⇒倦怠感、脱力、息切れなど

  • 気陥:気が情報に上がらなくなる
     症状⇒内臓下垂、立ち眩みなど

  • 陽虚:熱エネルギーである陽気の不足
     症状⇒強い冷え、寒さで症状が増悪する

  • 内火:熱エネルギーである陽気の爆発
     症状⇒強いほてり、発赤

気の病態はこんな感じです。どれも言われてみれば納得ではないでしょうか?気が滞るとイライラしているイメージであったり、熱エネルギーが作れない=体が冷えてしまう、弱っているタイプの人なんてイメージなんとなくわかりますよね。

いろんな症状に当てはめてみてください。これもが原因だったかな?なんて症状はありませんか?

今回は気とはなにか?そしてどんな働きをしてどんな病態があるのかについて解説しました。中医学を行う際にはこのがめちゃくちゃ大事になってきます。元気を出して勉強していきましょうね!あと気合いも入れていこう。

ま、こんな風に【】という言葉は何気ない会話でもよく使われていますよね。それだけ言葉、漢字にも浸透しているということですよね。


勉強の励みになります!どしどしお待ちしております!