【中医学】 脾のはたらきについて
こんにちは
今回は3日目の脾のはたらきについてまとめていきます。現代で言えば脾臓は古くなった赤血球の破壊や血小板の貯蔵を有しているなど免疫系にも関係の深い臓器になっています。では中医学でいう脾のはたらきについてみていきましょう。
脾のはたらき
1)運化を受け持つ
運は運ぶ、化は変化させる。という意味です。そのため消化吸収のことを指しています。飲食物を消化吸収し(変化)体全体に栄養を運ぶためです。消化吸収は胃や腸では?と思うかも知れませんが、中医学の考えは脾のはたらきによるものが大きいです。
脾の運化(運ぶ)作用を正常にはたらかせるには気が必要ですし、飲食物には血や水も含まれそれらも一緒に全身に送っています。つまり脾も気血津液とは切っても切り離せない関係です。水分に関しては余分なものを腎臓や肺(⇒皮膚⇒汗として排出)に送る作用もあります。
また重要な作用の1つとして気血を生み出すこともしています。かんたんに言えば消化吸収の際に気と血も作っているよということです。【水穀の精微】しかし脾が弱まるとこの水穀の精微も作れなくなり、気血の不足として症状が現れます。
まだ読んでいない方はこちらもあわせてお読みください。
ではこれらの作用がだめになってしまうとどんな事が起こるのでしょうか?
また脾には血を外に出ないようにするはたらきもあります
2)血が脈の外に出ないようにする
正常な状態では血は脈の中を流れ外に漏れ出ることは有りません。中医学では脾気が血脈に作用し血が外に漏れないようにしていると考えられています。
脾と思い
脾は「思い」の感情と対応しています。思いには思考、思慮、願いなども含まれています。通常では問題にならないのですが、思いすぎ、考えすぎなどといった状況が(不正常な状況)が続くと脾のはたらきに影響するとされています。
なぜなら気の流れが滞り、脾のはたらきを弱まらせてしまうと考えられます。思いや意識が体に症状として現れるのは今も昔も同じだったのかも知れませんね。
というわけで今回は脾についてまとめてみました。まだまだはたらきの一部の紹介です。ただ中医学は現代医学とも重なる部分も多く、頭が上がりません。
昔の人は【人をよく見ていた】とここの意味が少しわかったような気がしましたね。
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