見出し画像

クーリンチェ少年殺人事件

エドワード・ヤン監督


くぅーーーーーーー!!!!

この作品を映画館で観れる機会が来るなんて☺️

最高です。最高でした!!!

パンフレットも即購入💸



早稲田松竹さんは初めて行ったのですが、事前予約制ではないのですね。Twitterで残席情報などを随時見ながら、ちょっとヒヤヒヤしながら1時間前くらいに劇場に到着しました。
が、既に結構人が並ばれてて、もう真ん中の列で二人並んで観れる席は無いという状況でした。
だから僕らは、埋まるな埋まるなと心に唱えながら右の列の後ろの真ん中側を陣取りました。

アブねー💧💦

学生の頃の5分前行動の大切さを、またもや感じる事となりました。この癖が永遠に付いてれば世の中うんと生きやすくなるのに笑


「クーリンチェ少年殺人事件」

この作品は、当時は180分ちょいで公開されてたみたいなんですが、今回は236分版でした。

実は二回目で、家で観た時も、236分版を観たんですが、正直に話しますと途中休憩を設けて、その間ちょっくら睡眠を取っておりました🙇‍♂️

しかし今回は、途中休憩無しという事で。

内心、トイレ大丈夫かな、カフェイン取っちゃってるしな。これ途中退出するのは周りにも結構ストレス与えるぞ、。。とか少し身構えていたのですが、

なんでしょう。映画館に来ての途中退出は自分の体が許さないのでしょうか。全く、尿意の気配などなく、ましてや睡魔に襲われるなんて事もなく、最高の映画体験をすることが出来ました!!!!

でもこの最高の映画体験ができたのは、周りの環境の良さもあったかと思います。

もう皆さん、
最初から集中する事を諦めてるのです。笑笑 
長いの分かってますし、人間の集中は4時間も続きません。ましてや途中休憩などもありません。

だから、どれだけリラックスしながらこの作品と対峙出来るか。というスタンス😁

始まった途端、お菓子の袋を開ける音とか、何かを食べ始めた音とかが、クーリンチェの作品の音と共存しておりました。それが何だか心地良くもあったなぁと思い出します。

この作品が自ら世界に引き込んでくれる事は分かっているし、そもそも、映画を観るのに構えていた自分の向き合い方のスタンスをまず、見直さなきゃいけないのかもとさえ、感じました。

とても楽しかったなぁ☺️
またあんな体験をしたい✌️
映画館ってこんなに楽しいんだと、
改めて思いました。



僕はこの作品が何故好きなのかなと、考えるのですが、凄く日常だからかなと思います。
小四(シャオスー)の人生が、とてもエンタメチックではなくて、ごく普通の、少し傾きかけてる、いち家庭から始まって。
勉強して、遊んで、喧嘩して、恋愛して、転入生が来て、この物語の発端となる事件が起きて。色々と始まっていく。

この作品の中で起こる全てが、ごく普通の日常なんです。これはカメラの撮り方の作法も、そう感じさせる要因の一つだと思います。

全体的に、人物の顔のショットよりもクーリンチェの街並みなどの環境の絵のショットの方がダントツに多い。そして、そのショットにおける明るさや、画角、絵の不明瞭さなど、役者の芝居や表情はもちろん、映画を撮る技術的な所が凄いと思って、
観ている僕らをどう世界に引き込みたいか。と、
その先までを考えられて作られている気がして、だからこそのこの上映の長さだとも思うし、この日常で、このショットで、この芝居で、この絵の流し方なんだろうなと、観て、パンフレットを読んで、感じました。

その日常が、僕には凄く自分の人生に寄り添ってくれてる様な近視感を感じます。この作品から。

主人公の恋愛観や、価値観を含め。
ストーリーの流れ方も。

だから、好きなのですな。この作品。


そして何度も観たくなる作品は、色々なものが色々な所に散りばめられてると思います。

僕はこの作品を観て、これからの映画や芝居の見方が変わるなとさえ思ったのですが、例えばこの作品で言うと家屋の屋根裏部屋から、日本刀が出て来る。とか。そもそもこの作品の家屋、木造建築でっせ。みたいな。

これはパンフレットに書いてあったのでなるほどーーーって思ったんですけど、そこにもちゃんと理由があって、いやそういうとこだよなって思います。

そういう所に疑問を持てないと、何一つ成長しない。そこはとても悔しく思った部分でした。

ただ、台湾の辿ってきた歴史を知らないと、その部分の意味も知れないし、結局はこの作品を楽しむ為にも、勉強が大切なんだと感じてます。



この作品は圧倒的に暗い。
ただ、その暗さは、人生そのものが持つ明るさだと思います。多分、誰もが自分の人生が常に輝いている事なんてない。自分じゃない誰かと居て、初めて人生に光が現れる。希望が生まれる。

それが、友達かも知れないし、恋人かも知れない。

そして、それは目には見えていなくて、
僕らが第六感で感じている何か。

この映画には、それが存在する。

この作品の視点は、そんな僕らの暗い人生を、表している様に感じました。


王茂(ワンマオ)が、本当に希望の光でした。
本当に救いだよねって一緒に観に行ってくれた友達と話をしながら帰りました☺️

そして、小明(シャオミン)は、本当に可愛い。
この可愛さが、僕ら男をどうしようもなくするんだよ。分かってくれ。笑笑


この作品、僕もとてもお気に入りだし、
少し長いし、サブスクじゃ見れない作品だけどTSUTAYAとかだったら借りれると思うし、もし機会があったら観てみて下さい。


この作品が、
僕の思う、
ドンピシャな「青春」です。




長々と、最後まで読んでくださってありがとうございました。


みどりやいずK

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?