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【読書】 DIE WITH ZERO vol.1


●アリはいつ遊ぶことができるのか?

アリとキリギリスのイソップ寓話はご存知だろう。私たちはキリギリスの末路を知っている。そう、飢え死にだ。しかし、アリはどうなったのか?短い人生を働いて過ごし、そのまま死んでいくのだろうか?いつ、楽しい時を過ごすのだろうか?


もちろん、誰もが生きるために働かなければならない。だが、ただ生きる以上のことをしたいとも思っている。「本当の人生」を生きたいのだ。
本書のテーマはそれだ。
ただ生きるだけではなく、十分に生きる。経済的に豊かになるだけでなく、人生を豊かのするための方法を考えよう。

RULE1 「今しかできないこと」に投資する

●あなたは喜びを先送りしすぎている

普段私たちは、まるで世界が永遠に続くかのような感覚で生きている。もちろん、
そう考えるのはある意味で合理的だ。毎日、人生最後の日のような気持ちで生きるのは難しい。そんなふうに考えていたら、誰も仕事なんかしないし、勉強もしない。喜びをある程度先送りにするのは理にかなっている。だが残念なことに、私たちは喜びを先送りにしすぎている。手遅れになるまでやりたいことを我慢し、ただただ金を節約する。人生が無限に続くような気持ちで。

●今しかできないことに、惜しみなく金を使え

人は老化には逆らえない。いつかは誰もが死ぬ。だからこそ、限られた時間の中で最大限に命を燃やす方法を考えなければならない。90歳になって水上スキーを始めるのは難しい。今それを我慢すれば、その分のお金は貯まるだろう。だが、十分なお金を得たときには、すでにそれが出来ない年齢かもしれない。過去に戻って時間を取り戻すことは出来ない。金を無駄にすることを恐れて機会を逃すのはナンセンスだ。金を浪費することより、人生を無駄にしてしまうことのほうがはるかに大きな問題ではないだろうか。
かといって、この経験を得れば必ず幸せになるというものはない。当然、人によって違う。大切なのは、自分が何をすれば幸せになるか知り、その経験に惜しまず金を使うことだ。
とはいえ、何に自分が幸せを感じ、どんな経験に金を使うのが有益かを判断するのは簡単ではない。それは、人生を通じても変わっていく。つまり、時間と金を最大限に活かすためのカギはタイミングにある。人生の充実度を高めるのは、”その時々に相応しい経験”なのだ。

●金やモノのために、あなたが失っているもの

金は「ライフエネルギー」を表すものである。ライフエネルギーとは、人が何かをするために費やすエネルギーのことだ。働くときも、この有限のライフエネルギーを使っている。つまり仕事で得た金は、それを稼ぐために費やしたライフエネルギーの量を表している。給料の額は関係ない。仕事はライフエネルギーを奪い、代わりにお札という紙切れに変えているだけなのだ。このライフエネルギーを意識すれば、衝動的、習慣的の行動せず、理性的に判断しやすくなる。

●節約人間への警告

何かを経験するのに必ずしもお金は必要ではない。だが、価値のある経験にはある程度の費用はつきものだ。一生心に残るような旅、夢の追求など、これらの経験には金がかかる。ときには莫大な額が必要になることもある。だが、それは値打ちのある金だ。心理学者の研究でも、人はモノではなく経験にお金を使う方が幸せになれることを示している。モノは買った瞬間の喜びは大きいが、次第にその喜びは減っていく。だが、経験から得られる価値は時間の経過とともに高まっていくのだ。節約ばかりしていると、そのときにしか出来ない経験をするチャンスを失う。その結果、世界が必要以上に小さい場所になってしまう。人生は経験の合計だからだ。

RULE2 一刻も早く経験にお金を使う

●人生で一番大切なのは思い出作り

人生は経験の合計だ。あなたが誰であるかは、毎日、毎週、毎月、毎年、さらには一生に一度の経験の合計によって決まる。だからこそ、この人生でどんな経験をしたいのかを真剣に考え、それを実現させるために計画を立てるべきだ。人生最後の日に、満足のいく経験に満ちた人生を送れなかったと気づいたときの後悔がどれほど大きいものか、想像してみてほしい。テレビドラマ『ダウントン・アビー』の執事、カーソンはこのことを見事に表現している。
「人生でしなければならない一番大切な仕事は、思い出作りです。最後に残るのは結局それだけですから」

●「思い出の配当」はバカにできない

経験は私たちに、尽きることのない「配当」を与えてくれる。
それが「記憶の配当」だ。経験は継続的な配当を生み出す。なぜなら、人間には記憶があるからだ。経験からは、その瞬間の喜びだけでなく、後から思い出せる記憶が得られる。

●「老後の蓄え」より大切なこと

多くの人は何のために稼ぎ、金を貯め、砥石するのかを忘れているように見える。
何のために貯金しているのかを尋ねると、たいていの人は「老後のため」と答える。もちろんそれは正しい。だが、歳を取れば取るほど、行動に移せる経験の種類は減っていくのも事実だ。老後の備えは必要だ。だが、老後で何より価値が高まるのは思い出だ。

RULE3 ゼロで死ぬ

●「金を稼ぎたい中毒」の末路

どれだけ金を稼いでも、まだ稼ぎ足りないと感じる人は多い。しかし、莫大な時間を費やして働いても、稼いだ金を全て使わずに死んでしまえば、人生の莫大な時間を無駄に働いて過ごしたことになる。その時間を取り戻すすべはない。

●老後のための貯蓄は、ほとんど使わずに死ぬ

現役時代に老後のために貯蓄をすると言っていた人の大半が、いざ退職したらその金を十分に使っていない。歳をとると人は金を使わなくなるからだ。ここで、「歳をとれば長生きするために医療費を確保しておかないと。」と思う人がいるかもしれない。日本における老後(60歳以降とする)のかかる一般的な医療費は年間で約7~ 8万円である。60歳~90歳までの30年間生きたと仮定すると、総額で210万~240万かかることになる。18もしくは22歳から60歳までの約40年間働いたとして、月々たった1万円の貯金でも総額480万貯まることになり、医療費の倍以上無駄に貯めてしまうことになる。もちろん例外として、医療費が年間数百万〜数千万かかるようなことになることもあるだろう。しかし、そのような高額な週末医療に備えて多額の貯金をするのは大多数の人にとって現実的ではない。人は遅かれ早かれ死ぬ。最期の数日、数ヶ月を生き延びるのに必要な医療費を貯めるために、人生の貴重な数年間を犠牲にしてまで働きたいと思うだろうか?
「とにかく若いときに金を使うことに価値を置き、老いて体が弱った時のことは考えるな!」と言いたいわけではない。今の生活を犠牲にしてまで、備えすぎるのは大きな間違いだということだ。

RULE4 人生最後の日を意識する

●寿命を予測したことはあるか?

自分の人生の残り時間を予測すること(寿命計算機というツール)は、あまり楽しいことではないかもしれない。だが、たとえ面白くなくても、自分があとどれくらい生きれるかを真面目に考えてみることには価値がある。自分がいつ死ぬか想像すらしていなければ、適切な判断がしにくくなるからだ。その結果、慎重派の人は150歳まで生きるかのような過度な貯金をしてしまう。人は自分が思ってるよりも早く死んでしまう。自分の寿命をおおよそでも予測しておくだけで、これからの人生でどれだけ稼ぎ、貯め、使うかについて、はるかに良い決断ができる。

●人生が変わる死のカウントダウン

私たちは、死から目を背けることで人生を最適化できていない。死から目を背けているから、いざ死が眼前に迫った時に、ほんの数週間の延命に数十万ドルもの大金を費やすことになる。その金は、若い頃に何年、何十年も懸命に努力して稼いだ金だ。病床に伏して身動きも取れなくなった状態で過ごす数週間のために、健康で活力に満ちた時間を何年分も費やしたのだろうか?


RULE5以降は、【読書】DIE WITH ZERO part2の方でお読みいただけます。
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