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子どもを叱れば叱るほど、「我慢できない人間」になる。

最近はもっぱら、子どもの「自制心」について勉強しているのですが、実際に現場で子どもたちと関わっている感覚が学術的、科学的な知識と繋がってきたのでシェアします!

まず自制心が大切なのは言うまでもないでしょう。「やり抜く力(グリット)」が世界的に注目されているが、それも言い換えると「自制心」と言える。

学生が勉強をしたり、社会人がスキルアップや筋トレをしたり、個人で毎日発信をしたりと、やるべきことを地道にコツコツやる時や、何かの目標に向かって計画的に努力する時も「自制心」がキーになる。

また、誰かを思いやり、自分が妥協して、優しい振る舞いをすることも感情を上手くコントロールする「自制心」の働きが関わっている。自制心が強い人はすぐカッとならなかったり、イライラを抑制できたりするので人間関係も良好になる。

そう考えると、「自制心」が強い人は成功するという研究は、めちゃくちゃ"あたりまえ"の話をしているように思う。

しかし、世の中には、
「他人をすぐに叩いてしまう」
「なかなかルールや約束を守れない」
「お菓子やおもちゃを我慢するのが難しい」

そんな子どもがたくさんいる。
そしてそれに悩む親御さんもたくさんいる…

「自制心」を学んだ結論からを言うと、
子どものこういった問題行動は心配ない!

全く問題ないということが分かりました!

この記事を最後まで読んで頂けたら、
☑︎子どもの我慢や感情のコントロールの下手さに悩む親御さんが苦しみから解放される!

☑︎子どもの自制心を育むためにどうしたら良いのかが明確になり、明日からすぐに実践できる!

そんな状態になることを願って書いています!!


自制心についての前提知識

自制心について学んだ結果、僕らが「自制心」について勘違いしていたり、誤解していたりしてるコトがいつくかあったので、それをまずは紹介します!

❶自制心は生まれつき強い子と弱い子がいる。

❷自制心は筋トレと同じで鍛えられる。

❸自制心はゆっくり時間をかけて成長するモノ。

❹2歳以下の子は自制するのはほぼ不可能で、7歳までは自制心が弱いのはあたりまえ。

❺「〇〇しなさい!」と叱ることで自制心の成長は阻害される。ストレスが自制心を鍛える最大の敵。

これらは科学的な研究で明らかになっていて、専門家の中ではかなりあたりまえとされていること。以上の5つを踏まえた上で、さらに詳しく解説していきます。

自制心を理解する

そもそも「自制心」を働かせるのは、脳の「前頭前野(実行機能)」という部分で、3歳から7歳にかけてが急速に発達していく。そして完全に成熟するのは20代前半で、ゆっくり時間をかけて成長していく。

つまり、「自制心」(=「前頭前野」)」は、3歳から少しずつ発達して、子どもが社会に出る20代前半までに、じっくりと鍛えていくもの。

自制心を低下させるモノ

子どもの自制心を鍛える時に、
絶対NGなのは「〇〇しなさい!」と叱ること。

「〇〇しなさい!」や「何度言ったらわかるの!」は、すぐに変えようという親の強欲から出る言葉だ。そういった親の「焦り」や「強制」は禁物。これでは子どもの自制心は上手く成長しない。それどころか自制心が弱くなる。

なぜなら、ストレスが「理性的に考える脳機能」(=「前頭前野」)を低下させるから。

要はストレスで「自制心」の成長が阻害されるということ。これは様々な研究で明らかになっていて、脳科学や心理学、精神科学などでは定説であることが少し調べてみれば分かる。

さらに、文頭にも書いたように「自制心」(=「前頭前野」)は、ゆっくり時間をかけて成長していくもの。親が注意してすぐ明日から変えられるものではない。

つまり、叱っても子どもは(発達的に)すぐに直すことは難しく、子どものストレスが増えていくだけ。そして、そのストレスが「自制心」の成長を阻害するという負のループに陥る。

だから、「我慢しなさい!」と叱れば叱るほど我慢できなくなる。

※しかし、叱らないのは不可能。
親も人間ですから。時にイライラしたり、感情的に怒ったりすることは自然現象なので気にしなくて大丈夫!

「ストレスを長期的に受けやすい環境は、子どもの自制心の発達に対して、とてつもなく悪影響」ということは絶対に忘れない方がいい。

自制心を高めるモノ

①人は「楽しい!」や「面白い!」などの「ポジティブな気分」になると、自制心が高まることが研究で明らかになっている。

「良い親子関係」が自制心の発達を助ける。たとえ経済環境が悪くても、親子関係が良好な家庭では自制心が健全に育まれる。しかし、経済的に余裕がある家庭であっても、親子の関係が希薄だとネガティブな影響が現れる。
(京都大学准教授で発達心理学者の森口佑介先生より)

以上の2つを踏まえても、やはり子どもの問題行動に焦って、厳しく叱るという方法はリスク。叱ることでポジティブな気分も親子関係も失ってしまいがちだから。

ここまで「自制心」を正しく理解した上で、これからが本題!

どうやって子どもの自制心を育んでいくか?

子どもの自制心を育む方法

子どもの自制心を鍛えるために最も重要なことは、
親が気長に待つスタンス」

親が焦らずじっくりと向き合えれば、
子どもは社会に出るまでに「自制心」を必ず鍛えられる。

専門家に人達に共通していたアドバイスは、「自制心を育むには、一つずつ自分の行動による失敗から学び、次に活かす経験をさせることが大切」ということ。

自制心は筋トレと同じようにじっくり鍛えていく。
我慢は失敗しながら反省して上達していく。

その時に大切なポイントは、
「無理のない小さな我慢を"少しずつ"積み重ねる」こと。
小さな我慢の積み重ねで、大きな我慢ができるようになっていく。

その子にとって、いきなり高いレベルを求めて叱るのではなく、少しでも自制や我慢できたことを褒めてあげる。この習慣こそが、子どもの自制心を鍛える鍵になる。

例えば、「〇時までね!」という約束を時間通りやめることができたら褒める。お菓子やおもちゃを我慢できたら褒める。自分でイライラを抑制できたら褒める。

もしできなかったら、子どもに共感し寄り添いながら、「これからどうしたらできるか?」を一緒に考えたり、話し合ったりして模索する。

この小さな積み重ねが、「自制心」という筋肉をドンドン強くしていく。

具体的に効果的な方法は何か?

自制心を育むための具体的な方法の一つとして、
「たくさん遊ぶこと」を専門家達が推奨してる。

遊びにはルールが必ず存在する。みんなで楽しむために、遊びの内容話し合いも必要になる。時には誰かと喧嘩をすることもある。その体験がとても重要。

「怒って、相手の子を叩いたらどういうことになるか」「それは自分にとって得なのか損なのか」といったことを知ったり、他人との譲り合いも学ぶことができたりする。

つまり、遊びは子ども達にとって、楽しみながら「自制心」を鍛えられる。自分の感情や行動をコントロールする力を養っている最強ツール。

あとは「規則正しい生活をする」ことも言われてる。健康的な睡眠と食事の習慣は人をベストな状態に保ってくれる。その状態であれば自然と自制心が働きやすいから。(ストレスが悪影響の話に近い。)

「遊び」と「規則正しい生活」の重要性は、僕自身が子ども達とか関わる中でかなり実感しています。遊びを重ねる毎に子ども達は確実にルールを守ることや、妥協することが上手くなっていきますし、子どもが疲れている時ほどわがままになりがちな状況を日々よく目の当たりにします!

すぐに明日からできること10個

子どもの自制心を高めるために大人がすぐに実践できることを10個ピックアップしました!

①焦りが禁物であることを徹底的に意識する。

②自制心は気長にじっくり鍛えていくことを念頭におく。

③叱ると自制心の成長を阻害することを忘れない。

④絶対に子どもに過度なストレスが溜まらないようにする。

⑤親子関係を良好にすることに集中して徹底的にやる。

⑥子どもの遊び時間を増やす!ポジティブな気分を増やす!

⑦何をする時にも「これは何時までね!」と時間を意識させる。

⑧小さな我慢ができたら、その場ですぐにしっかりと褒める!(※我慢できないことに関しては基本的には目を瞑る。)

⑨イライラから気を逸らす「具体的な工夫」を親が優しく教えてあげる。

⑩子どもがクールダウンできる「自分なりの方法」を親子で一緒に模索する!

これは明日からすぐにはできないかもだけど…

子どもが問題行動を起こした時はガッツポーズ!
もし子どもが我慢できなかったり、喧嘩してしまったりしたら、子どもと一緒に「どうしたら感情をコントロールできるか」を話し合ったりする。具体的な手法を学んだり、考えたりして、親子で模索したりする。そうすることで、自制心を鍛える大チャンスに変わるから!

・親自身が自制心を学び鍛える!
勉強や運動など毎日コツコツ何かに取り組んだり、子どもに対するイラッする感情をコントロールする方法を学んでみたり。親のセルフコントロールは子どもにもポジティブに伝染していくから!

まとめ

自制心を勉強して分かったことは、
『焦らずじっくりと気長に信じて待つ』
という姿勢がとても大切ということ。

焦ると、ついついキツく叱ってしまったり、
厳しく強制してしまったりするので…

しかし、それは逆効果であることを理解しました!

ストレスは子どもの自制心を阻害するから。
自制心はじっくり鍛えられるものだから。
失敗しながら少しずつ上達していくから。

とは言え、叱らないなんて不可能です!笑
(意識することが重要だと思っています)

僕はこれらを日々意識して忘れずに、
子ども達と「どうしたら上手く自制できるか?」を、
一緒に考え、話し合い、模索していこうと思います!

お互いに気長に楽しみながら頑張っていきましょう!!


(補足↓)

・生まれつき自制心が弱めな人もいる。ADHDが分かりやすい例で、男性より女性の方が自制心が強い傾向にあることが研究で明らかになっているそう。しかし、自制心が強いとは、慎重になり過ぎてリスクを取れないという弱みがある。圧倒的な成果や成功、ベストで楽しい人生を送るためは、時に計算されたリスクの取り方も大切。衝動的に挑戦する姿勢が大切なこともある!つまり、自制心が弱めな人にはだからこその強みがあるということ。

・「怒られるのが怖いから我慢する」というのは、本質的には自制心が強いわけではないでしょう。怖い人がいなくなれば、解放され暴走する。本当の意味での「我慢」とは、自分のやりたいことや目的のために、自分で考えて「我慢」を自らが選べることです。


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