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オーストラリアの音楽が弾きたいピアノ弾きの独り言

25年ちょいメルボルンに住んでいて、大学もこちらで音楽やっていて、大学時代も今も変わらず現代音楽好きで弾くレパートリーも、そしてコンサートで聴きに行くような曲も比較的最近の作曲家に偏っていて。
大学時代も作曲科の人と交流あったりオケやアンサンブルでオーストラリアの音楽とちょこちょこ出会って、ピアノ弾き友人何人かも割とオーストラリアの作曲家の作品を弾いていて。
基本的に出会ったオーストラリアの作曲家の曲は高確率で好きになりますし、録音があれば即購入とかもよくあります。

なのに未だにこれは自分の大切なレパートリーといえるオーストラリアの作曲家の作品を懐に持っていない、というのがここ数年の悩み。

先ほど書いたようにこれまで全く縁がないとか弾いてないとかいうことではなく、むしろ積極的に縁や接点は作ってきたはずですし、オケや室内楽やピアノソロでも弾いた経験そのものはある。でも長期的に自分のものとしたいくらい思い入れのある曲を捕まえられていない。
それをそろそろ変えないと、今年こそなんとかしなきゃという状況です。

色んなジャンルでそうですがクラシック音楽もオーストラリアの魅力はその多様さにあって、ただその多様さ故に「オーストラリアの音楽で弾きたいものを探そう」となると情報量がすごいことになって追い切れなくなる。
それでこれも色んなジャンルでそうですが多様なだけでなく数に対する散らばりがすごいというか、それぞれの作曲家が個人事業主みたいな形で存在・発信しているので把握するのが難しい。
(一応こういうウェブサイトこういうウェブサイトでデータベース兼楽譜購入みたいな場もありますが)

最近は本当に魅力的な作品を書く作曲家がたくさんいて、でもコンサートでそういう作品に触れるのは大体そこで弾いてる奏者・アンサンブルの委嘱作品で、かつ初演で録音も無く、あるいはまだ作品に改訂入るよ、みたいな状態だったり。
そういう作品でも作曲家に直接問い合わせて楽譜を取り寄せたりということも可能なのですが、もう今は完全なる趣味だし人前で弾く予定も無いしそもそも顔を合わせる形態でなくても激しく人見知りだしちょっと気が引けるなあ、と。

あとオーストラリア以外でもあることなのですが、オーケストラ演奏で出会ってこの作曲家良いな、と思ってもピアノ曲を書いてなかったり、ピアノ作品では作風が違ったり。あとピアノ曲を書いていてもグレード試験用のとか子供向け作品ばっかりだったり。データベースの迷路に迷い込むとそういう袋小路にも出会います。

でもなるべく近い未来に少なくとも一つ、大事に弾きたいオーストラリアの作品を持っておきたいし、そう思える曲に出会いたい。
どんな曲がいいかというとまず自分がオーストラリアを感じることができる音楽が良いですし、難解な曲の方が(特に弾くには)理解しようとする過程で愛着が湧きやすく長く楽しみやすい。
できれば(人前で弾く予定がないにしても)メシアンと相性がいい、もしかしたら自然を題材にした作品がいいかなあ。

それには実際に楽譜を(主に電子媒体で)買ったり弾いてみたりして探検に出るところからですね。一応ここら辺から始めようかな、みたいな目処は付けています。それが純粋に音楽的なきっかけでなく、こちらで暮らして音楽に少なからず携わった中での縁によるものなのは今後探って広げていく上でも何かのヒントになる要素なのかもしれません。

室内楽だと作品を探すアンテナもコネも曲の好みも感性もその人数分あることで色んな作品に出会う、そして弾くことに積極的になるという印象があるのですが(またはその反対で迷宮入りする場合もあり)、一人で弾く曲を探すには一人分の脳みそと知識しかないのでなるべくオープンな姿勢で探していきたいと思います。

弾くことに迷っていても最初に書いた通りオーストラリアの音楽で好きなものはたくさんありますし出会いもたくさんあるので今後また何かにつけてできる範囲で紹介していく予定です。(とはいえやっぱり多様なのと散らばってるのは記事にうまくまとめるのにも苦労ですね、なにか良いきっかけを作れますように)