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Aリーグ簡単にまとめてみた (part 1:全体的にまとめてみた)

ACLでの超ギリギリの歴史的快挙の余韻に浸りながらメルボルン・ヴィクトリーのみなさんが隔離期間を経てメルボルンに帰ってくるのを待ってたらもうAリーグのシーズン開始まで10日になっていました。大変大変。
まだ移籍やその他色々動きが落ち着かないところもありますがとにかくシーズンが始まるのでその前に一つざっとまとめてみようと思います。

地理

Aリーグはオーストラリアの男子サッカープロリーグです。トップリーグとは言いますが現在下部リーグや他のプロリーグは存在しません(が、近い将来全国からクラブを募って第2部が出来る予定。そういう話は一応進んでいるそうです)。

2020/21シーズン現在Aリーグは12クラブ構成で、州ごとの分布でいうとNSW州に5クラブ、VIC州に3クラブ、WA州・SA州・QLD州に1クラブずつ、そして海を渡ってニュージーランドのウェリントンを本拠とする1クラブがあります。
そのウェリントン・フィーニックスはAリーグでちょっと特殊な立ち位置なのでちょこちょこ話を出しますが今シーズンは豪NZ間の行き来がまだ難しいので一時的にオーストラリアのWollongongという町を拠点としています。

シーズン

最初にも書きましたが今シーズンは12月27日に開幕(ちなみに今回は女子のWリーグも同日に開幕)。5月末まで全26節に渡って全クラブが少なくとも2回ずつ対戦する仕組み(3回対戦する組み合わせも有)で、シーズン終わりでの上位6位がファイナルステージのプレーオフに参加となります。そのためリーグ優勝=Premiersとプレーオフ優勝=Championsが別々に設定されています。

AリーグはAFC=アジア所属のリーグなのでACLに出場権があって今のところグループステージ1つ、プレーオフステージ2つ枠が割り当てられています。
ただしウェリントンはAリーグの一員でありながらOFC=オセアニア所属のためACLに出場権はない、というちょっと複雑な事情があり。
その結果ACLには今期はシドニーがチャンピオン&リーグ優勝でグループステージ出場、メルボルン・シティが2位でプレーオフ出場、そして3位がウェリントンだったので4位のブリスベン・ロアーが繰り上がってプレーオフ出場の予定です。

選手・監督など

選手層はクラブによってある程度のバリエーションがありますが5つある外国人枠はベテラン年齢のヨーロッパの選手で占められることが多いです(今シーズンはでも日本からの移籍も結構ありますね)。こちらに来る前に色んなところでプレーした経歴があってからのまさか地球の裏で再会して一緒にサッカーやるとは、みたいな縁もたまに見られるのがちょっと面白いです。
また、外国生まれ・育ちでもオーストラリアのパスポートを持っているため外国人扱いにならない外国人選手がかなり多くいます。最近でいうとアフリカの方から来た若い選手が新しい戦力になる傾向が。

選手の入れ替わり以上に大きかったのが監督の入れ替わり。ここ数年で全クラブの監督が代替わりしていて、特に今シーズンから初めてトップチームの監督を務めるという人も多く(年齢でいうと40代がほとんど)、現役選手時代は豪代表だった新監督が結構いるようです。そういう視点からもこのシーズンはどうなるかわからない部分が大きい印象があります。

クラブ間のエトセトラ

Aリーグの歴史はまだ15年と短く浅いですがそれでもクラブ同士のライバル関係やダービーなどがある程度根付いています。Aリーグで一番盛り上がるダービーといえばウェスタン・シドニー・ワンダラーズとシドニーFC間のシドニー・ダービー、またはメルボルン・ヴィクトリーとシドニーFC間のThe Big Blueですかね。同じダービーでも特定のスタジアム・日時の試合の方が盛り上がるみたいなこともあったりします。
あとちょっと変わったものだとパース・グローリーとウェリントンのディスタンス・ダービー。現在(ロシア方面の状況が変わらない限り)一つのリーグ内では世界一遠いクラブ同士の試合だそうです(ただしウェリントンは上記の通り本拠を一時的に移しているので今季はそんなにディスタンスではなかったり)。

女子のWリーグについても少しだけ

男子のAリーグと対になっているのが女子プロリーグのWリーグ。女子は男子よりクラブ数が少なく9クラブ構成なのでシーズンもずっと短いです。Wリーグのほとんどのクラブは対になるAリーグクラブが存在しますがキャンベラ・ユナイテッドのみ対応する男子チームがありません。一日に女子の試合・男子の試合と同じホームスタジアム(男子と同じなので大きいスタジアム)でダブルヘッダーとして開催される試合も観戦の楽しみの一つ。

以前別の記事で書きましたが女子豪代表の面々を中心に多くのトップクラス選手が海外に移籍したため、また元々クラブ間の入れ替わりが多いリーグなのでどこも新しい顔ぶれの選手が多い状態でシーズン始まりとなります。なのでどこがどうなるかはAリーグ以上にわからない。なので別に記事を書きたいけど開幕後になりそうです。

まだまだアジアでは苦戦しますし長いこと経済的な問題だったり方針やアイデンティティなど様々な課題を抱えていて発展途上というかちょっと伸び悩んでいるところもある小さなリーグですが、オーストラリアのサッカーを取り巻く様々な人がこのリーグがより良い方向に進むように願って頑張ってくれています。あと今現在それなりの数の観客が入れるようになっているのでそれもかなりわくわくしています。

できたら開幕前にAリーグ各クラブの展望について書きたいですしシーズンが始まったあともそのほかオーストラリアのサッカー周りで引き続きお届けできたらと思っていますので2020/21シーズンもよろしくお願いします。