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オケ仕事の7つ道具的なもの

なかなか諸々落ち着かない状況のなかメルボルンももう気候が春に向かい始めています。
今年もコンサートやリハーサルで夕方から出かけて夜に帰るようなこともあんまりない冬だったのでなんだか短いような、普段より寒くなかったような、少なくとも暖かい上着はあんまり着てない冬でした。

3月のオケのコンサートが終わった後に感謝のメールとともに「人数制限の関係で今はゲストオケ奏者呼ぶような大編成のプログラムは組めないけどこのまま落ち着いたらプログラム変更も考えてる」とまで言っていただいて嬉しかったのですが今の状況を見るとまた呼んでもらえるのはだいぶ先になるかなあ。

ということでこの話もしばらくすることがないかなと思ってこのタイミングで。オケの一員としてピアノやチェレスタを弾くリハーサルなどの際に私が持つようにしてる「七つ道具」の紹介です。
ピアノ弾きは楽器を自分で持って行かなくていいので楽譜さえあれば最低なんとかありますが、様々な状況でちょっとした不都合が起こったりなんだりすることも珍しくないのでこれさえ持っておけばだいたいのリハーサルは不便ない、というものを揃えてみました。

鉛筆

オケのリハーサルでは鉛筆が必須なのは言うまでもありません。とりあえず一本持っておくのはマストですが私は少なくとも2本持っておきたい。

一本目は固すぎず柔らかすぎず広く使える普通の鉛筆。二本目は小さいスペースにキューや指使いを書くためのシャープペンシル。そして三本目は紙が古く破れやすく茶色くなってるようなパート譜に書き入れる時や大きく太く書きたい(曲の途中にカットが入ってるときとか)と時に使う6Bとかの柔らかい鉛筆。ただし三本目は持ち歩くよりは必要になったら家の引き出しから出してくるやつ(ペンケースの中汚れたりとかするし・・・)。

ピアノ・チェレスタは主に待ってたまに弾くようなパートがほとんどなので楽譜に書き入れる事といえば休みの小節を数えやすくするための書き込み、どこで入るかわかりやすくするための書き込みがほとんど。私はとにかく休みを数えるのが苦手なので書き込みもちょこちょこ工夫しています。キューとなる音符を書き込む時にシャーペンは特に大事です。

消しゴム

自分が間違えて書いたものを消す以上に「他人が書いたけど自分の役に全く立たないもの」を消すために重要なアイテム。書き込みの個人差はかなり大きい場合が多く、既に何度も書いて消したりした後から消しゴムをかけることもよくあります。
特にこっちでは前述ふっっるい紙の楽譜も多々あるため、楽譜を痛めないためやさしく消せる良い消しゴムを常備したいところ。日本の定番MONOの消しゴムを普段使ってますが絵描き用に買ったファーバー・カステルの消しゴムも良い。あと角ケシとかノック式消しゴムみたいな細かく消せるタイプも持っていると快適な場面も。

鉛筆削り

上記のように鉛筆をよく使うので鉛筆(特に普段使いの)は使いやすい状態にしておきたい。とはいえ「しまったそろそろ削らなきゃ」という段階で気づくタイプの人間なので中に削りカスが収納される小さいタイプの鉛筆削りを携帯しておくのがいつでも使えてお手軽。ただしこのタイプの人間は「しまった削りカスでいっぱいになってしまった」という段階で気づくので実際にはいつでも使えるわけではなかったり。

耳栓

リハーサル場所により、曲により、そしてステージのフォーメーションによりものすごく重要になります。とにかく耳のダメージはなんとでも防がなきゃいけない。木管楽器の人達が使うようなスタンドタイプのプロテクターは使えないので自分の耳は自分で守らなきゃ。
スタンダードなオーケストラの並びだとピアノ(チェレスタ)の左側そう遠くないところにはホルン軍団がいますしその後ろには打楽器軍団。なので耳栓が必要な場合左耳だけしてることがほとんどです。お客さんからも見えない側。
とはいえ持ってるのは安い使い捨ての耳栓なので片方だけ使うにしても今の残りがなくなったらもうちょっと良いものを選びたいところ。

付箋

いつも使うわけじゃないですがあると便利。いつもお世話になってる指揮者さんは多数愛用しています。ピアノだとそこまでは必要でないものの数ページ飛ばすような時行き先に貼り付けたり、直接楽譜に書き入れたくないメモを書いたり(電子キーボードで弾くことになってるときその設定とか)、あると痒いところに手が届くことも。はがれたらちゃんと回収するのも忘れずに。

指なし手袋

コンサートではお客さんも入るし照明も増すのでそんなに問題ないのですがリハーサルは寒いことが多いので(季節、時間、場所の関係で)特にほとんど休んでたまに弾くみたいなパートの曲をリハーサルする時は手袋はめたまま弾けるのがありたがたい時もあります。

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これは手編みの手袋で概ねピアノが弾けるくらいのものなのですが全体的にもっと薄めな方が手が動かしやすいかも。

ちなみに本番で手に限らず全般に寒い時は演奏着の下にヒートテック重ね着です。それでもダメならカイロ、と思ってはいますが本番でそこまでのシチュエーションには今の所出会ってません。

カバン

七つ「道具」に数えるのはちょっと違うのかもしれませんがオケで使う用のカバンはそれはそれで色々必要条件がたくさんあります。

まずはサイズ。A4以上、そして普通の楽譜より大きいサイズの楽譜+楽譜を挟むフォルダーが引っかからず入ること(実際今使ってるカバンを買うときはフォルダ持って買い物に行きました)。
それから細々したものが迷子にならないよう、そして飲み物が楽譜にかからないよういくつかポケットなどがあるのも大事。
ついでに他の楽器の奏者と違って控え室では楽器といっしょに置いておくわけではないので遠目でわかる何かを付けておくと良いかも。

自分が何かと身の回りに置くもの使う物にこだわりたい、細かくありたい性格だということももちろん関係しているのですが、特に楽譜に書き込みする事となると適切な書き込みで仕事が劇的に楽になる曲も多々あったので書く内容だけでなく鉛筆のこだわりは大事だと思います。
その次ぐらいに重要なのが耳栓のこだわりですかね。最近は音楽する人用の耳栓とかも売ってるらしいので必要になった(あと手持ちが無くなった)ら改めて見てみたいです。