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オーストラリア・カップをもっと楽しみたい

何度も書いていることかもしれませんがオーストラリアのサッカーは夏が本場と思いきや今年の冬はとにかくサッカーが熱い冬。
外国からチームを迎えた親善試合やカップ戦などここ数年なかなかうまいこと実現しなかった、盛り上げられなかった分が今年は満開となっています。
前者・後者どちちらもChannel 10が放送・配信局なのですが、高視聴率が望めるプレミアリーグのチームの試合だけでなく国内のセミプロチームも含めたオーストラリア・カップ(旧FFAカップ)にもしっかりリソースと労力を割いてくれていて宣伝してくれるのがありがたいです。

Aリーグや外国の試合とはまたひと味違うこのトーナメントをさらに楽しめるようにしてくれている公式各位にまず感謝しながら、ファンとしてさらにさらに楽しめるよう(オーストラリア国内向けになりますが)ちょっとしたガイドのようなものをこれからの試合に向けて、そして来年以降に向けてちょっと書いて置いておきます。

この記事を書いている現在、トーナメントは本戦の最初のラウンドであるRound of 32が行われています。ここまで勝ち残ってるチームの一覧はWikipediaに丸投げしておきますがプロであるAリーグのチームだけでなくNPL以下のプロじゃないチームも混ざっていること、それから州によって枠の数が違うことをざっと分かってもらえればと思います。
今の時期はAリーグ勢にとってはプレシーズン、そしてプロ以外勢にとってはシーズン後半、多くの場合シーズン終わりでコンディション的には差が縮まっていて「Cupset」(=ジャイキリ)が起こりやすい環境、と思いきやプロ以外勢はリーグの大事な時期でそちらの成績なども考慮して平日のカップ戦と選手のやりくりをどうしようか悩ましい状況でもあります。

オーストラリア・カップでは試合の組み合わせ抽選の時に「プロリーグとそうでないリーグのチームが当たる時はそうでないリーグのチームのホームが優先される(※NZ本拠のウェリントン以外)」というルールがあるため特に今のステージではスタジアムでなくグラウンド開催が主。これにより試合が盛り上がったりプロ以外が少し有利になったり、他にもAリーグの試合では見れないハプニングや景色などが見られます。

そしで予選まではAリーグ以外は各州のリーグ内で枠を争う試合だったのがRound of 32からは一発勝負の全国規模のトーナメントになり、セミプロのチーム同士が当たると州外遠征が生じます。もちろん所属元のリーグ試合との両立が大変になる要素ではありますがレアイベントとあって選手達も遠足のように楽しそう。
オーストラリアは国の中でも時差があったり気候や日の長さに違いがあるのでまるで異国のようとまでは行かないものの同じ国でリアルタイムで様々な環境の試合が行われているちょっとした不思議も味わうことに。

さらにRound of 32の試合数の都合上、サブチャンネルという形ではありますが地上波で4試合同時放送とかあったりします。もちろん各試合に配信スタッフがいるので普段Aリーグであまり見ない実況・解説者やピッチサイドコメンテーターが出てきたり、セミプロなどに精通したコメンテーター(テレビに限らずポッドキャストなど)がテレビ出演したり。
特にFeature Matchに選ばれた試合では試合前・後にしっかり時間を取ってクラブの紹介や特集映像、現地の様子やインタビューなども充実。初日のfeature matchは接戦になったのできっとこれからもうまいことセレクトしてくれるはず。
あともちろんガチ勢は複数画面で同時視聴したりとかします。それも楽しそう。

今回そんな複数試合視聴をナビゲートすることも兼ねてAustralia Cup公式Twitterにより開催されるTwitterスペースも良い新企画。
スペースの「リクエストして話す」仕様を賢く使って現地中継をしたり、各州のNPLをよく知るコメンテーター(よく聴いてるポッドキャストの人もいて親しみを持って聴けます)なども参加したり、ジャーナリストや試合休憩中・試合後の実況担当の人やなんかも顔を出したり(オーディオのみですが)。
試合自体の話もそうですがセミプロやアマチュアクラブのグラウンド名物であるスタグルや実況席の「タワー・オブ・テラー」についての話なども。若いスピーカーが多いですがオーストラリアのサッカーを良く知っていてめまぐるしい状況下での仕切りもうまくしゃべりも面白いです。
毎回やるわけじゃないみたいですし最初の2回で色々とお試し要素があってフォーマットがちょっと変わっていますがとりあえず参考に第1回のアーカイブをリンクしておきます。

その話ばっかりになってはどうかという声もありますがセミプロクラブ、特に移民コミュニティがベースとなったクラブにおけるスタグルの話はやっぱり欠かせない。そこは家で試合観戦してると言葉で聴いて想像するだけしかない要素なのですが、せめて雰囲気を出すだけでも今後カップ戦の試合視聴に合わせた時間・内容で夕飯デリバリー頼むのもありかなと思ってます。
例えばギリシャ系のクラブであるOakleigh Cannonの試合の時にグラウンドで食べられるスヴラキの雰囲気を味わうためにOakleighのギリシャ料理屋さんでスヴラキを頼むとか。Oakleighは調子いいので生き残ってるうちに試したいです。(とりあえず水曜日以外に試合をしてくれれば・・・)

色々楽しみ方はありますが基本的には
(1) オーストラリア・カップ公式Twitter(およびハッシュタグ「#AustraliaCup」)をフォローして事前に流れてくるクラブ紹介映像、それから全国様々なクラブ公式からRTされる情報・様子を楽しむ
(2) 「Feature match」はChannel 10の10 playで試合前番組から試合後までしっかりカバーしてるので一画面ならそちらをオススメ
(3) 余裕があればTwitterスペースにリスナー参加しておしゃべりを聞く
(4) 環境が整えば10 playを色んなデバイスで開いて複数の試合を同時視聴
(5) 近くに該当する地域の料理屋さんがあれば仮想スタグル的にスヴラキなりチェバピなりそれらしい食べ物を頼む
・・・あたりを程よく組み合わせて、というところでしょうか。

ちなみに応援してるメルボルン・ヴィクトリーは水曜日に初戦、よりによって前シーズンのセミファイナルで負けた相手のウェスタン・ユナイテッドとの対戦。カップ戦のチャンピオンかリーグのチャンピオンのどちらかがこのラウンドですでに敗退するいきなりどでかい試合に。
なんとか勝ち進んでなるべく長く当事者としてカップ戦を楽しみたいですが敗退した場合も最後まで傍観者として楽しむ予定でいます。
ヴィクトリア州のNPL勢も4チーム次のラウンドに進出してますし直接対決でないところはメルボルン界隈全般がんばれ!