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わたしの中にある市民性とは?【ワークショップ体験レポート】

こんにちは!actcoin留学生の「すっちゃん」です。

今回の記事では、9/25(水)に開催されたイベント「わたしの中にある市民性 - PIECES活動紹介&ワークショップ-」をレポートします!
主催団体は、actcoinの公式イベントパートナーであるNPO法人PIECES(以下、PIECES)です🌱


1. PIECESの活動紹介

PIECESは、「子どもたちが孤立せず、優しいつながりが溢れる未来」を目指し、活動するNPO法人です。

子どもが孤立しない地域をつくるための市民性醸成プログラム「Citizenship for Children」や、子どももおとなも尊厳が大切にされる社会の土壌をつくるための啓発事業「Cultivate Citizenship」を展開しています。
今回のイベントは、「Cultivate Citizenship」の一環で開催されました。

ファシリテーターのご紹介:NPO法人PIECES 広報・寄付者コミュニケーション担当 佐藤 麻衣さん

認可保育園の運営会社で勤務後、青年海外協力隊としてキルギスへ。
地域コミュニティや子どもの居場所づくりに関心があり、PIECESと出会いました。
プライベートでは、一児の母として子育てに奮闘しながら、長年継続して関わっているNGOの役員としても活躍されています。

そんな佐藤さんがファシリテーターとなって、イベントがスタートしました!


2. 子どもを取り巻く「孤立」という問題

イベントの最初は、子どもを取り巻く社会問題について学ぶ時間でした。

今を生きる子どもや若者を取り巻く諸課題に、根深く関わる「孤立」。
「頼りたいけど頼れない」「頼っていいことを知らない」「周りに頼れる人がいない」、このような思いを抱えた子供・若者が実はたくさんいるのです。

実際にこども家庭庁の調査によって、以下のようなデータも公開されています。

こども家庭庁「子供・若者インデックスボードver.4.0」

子どもたちの70%近くは、「支援機関があることを知っていても、利用しようと思わない」と回答しています。

困っていても助けを求められない。そんな気持ちが分かる人も多いのではないでしょうか?

実は、「人に頼る」ことはとても難しいことなのです。なぜなら「人に頼る」までには、大きく3つのハードルがあるからです。

1. 自分の現状を問題だと認識する
2. 相談したい相手が思い浮かぶ
3. 実際に相談しにいく

このように「人に頼る」ためには、知識・人とのつながり・行動力などが必要なのです。これらのものを、課題を抱えた子どもたち自身に求めるのは、酷なことかもしれません。


3. PIECESの「一市民」を育むアプローチ

そんな「孤立」の課題に対してPIECESでは、親でも先生でも支援者でもない肩書きのない「一市民」として子どもに関わることを重視しています。
多くの人が「市民性」を育み、子どもたちが信頼できる「一市民」を増やすことで、子どもたちが周囲の大人に頼るときのハードルを下げられます。

イベントの後半では、PIECESの具体的な取り組みをご紹介頂きました。

3-1. やさしさのむしめがね

PIECESでは、「市民性」に関するエピソードを数多く集め、「市民性とはどういうことを指すのか」が分かる取り組みをしています。
今回のイベントでは、実際に佐藤さん自身が「市民性」を見つけたエピソードを聞くことができました。

畑の前を通りかかった際に、「自由にお持ちください」と書かれた小さな箱に夏野菜が入っていました。
地域のおじいちゃんが無人販売していたのです。

その箱を見て、「ここを通りがかる、誰かがおいしく野菜を食べてくれたらいいな」と、見えない関わりの先に思いを馳せてくれる人がいることに気が付きました。

このような、ちょっとした優しさの連鎖が、「何かあっても生きていける」と安心できる、まちの文化を醸成していくのかもしれない。と感じたんです。

イベント内の佐藤さんの語り

PIECESでは、このような素敵な「市民性」のエピソードを集めた「やさしさのむしめがね」を、SNSやリーフレットで発信しています。イベントなどでもらえますので、みなさんもぜひ今後のイベントに参加してみてください。

3-2. 市民性みっけ

続いては、今回のイベントのメインコーナーでもある「市民性みっけ」の時間がスタート。

「市民性みっけ」とは、市民性になじみのない人が、身近にある市民性に気付くためのワークです。

ワークの進め方は「周囲の人やモノとの関わりで嬉しかったこと・印象に残っていることを思い出して、3~4名のグループに分かれ発表する」という流れです!

まず最初に、以下の内容を各自でメモします。

1.場所・場面
2.登場人物
3.登場人物の言葉・行動
4.わたしの気持ち

ちなみに私は以下のような内容をメモしました🌻

1.場所・場面:地元で開催されたお祭り
2.登場人物:お祭りを運営する地元の方々
3.登場人物の言葉・行動:お神輿が狭い道路を通過する時、街路樹の葉にお神輿の鳳凰が引っかからないよう、長い竿で街路樹の葉をどかしていた。無事にお神輿が狭い道路を通過できた時、地元の方々から大きな歓声がわいた。
4.わたしの気持ち:歓声がわいた時に、その場にいた全員が同じ気持ちでお神輿を見守っていたのだなと感じ、地元の方々とこうやって集まり、同じ気持ちを共有できたことが嬉しかった。

各自でメモした内容を、3~4名のグループの中で発表していきます。そして発表を聞いた後は、感想を伝え合います。
私が参加したグループでは、以下のような素敵なエピソードを聞きました。

静岡の山奥に住んでいて、2人目の子どもを自宅出産した際に夫・実家からのサポートを受けられないとき、地域の方に助けてもらった。具体的には、1人目の子どもの面倒を見てもらったり、ご飯を用意してもらったりした。
その地域では、子どもが生まれることがレアなので、今でも地域で大切に子どもたちを育ててもらっている。

それに対して、周囲のメンバーからは「自分たちも地域の子ども・高齢者を見守っていきたい」という感想が出ていました。


「市民性みっけ」のワークの後は、同じメンバーで「実は市民性って○○なんじゃないか」というテーマで話し合いを行いました。

私のグループでは、以下のような意見が挙がっていました。

・血がつながっていなくても、赤の他人でも、そこの枠を超えて、人と繋がれること
・みんなの中に絶対に存在しているもの・何かをきっかけにふっと見えてくるもの
・出会った人に心を寄せてみる気遣いや関心

私もみなさんの意見を踏まえて、「市民性」とは「地元への愛着心」なのかなと考えるようになりました。みなさんは、市民性とはどんなものだと思いますか!?

最後にイベント参加者全員で写真撮影をして、イベントが終了しました。
とても有意義な時間を過ごすことができ、気づきの多いイベントでした!


4. 日常に溢れている「市民性」

今回のイベントを通して、「市民性」とは一人ひとりの中に存在していて、何気ない日々の中で見つける・気づくことができるものであると感じました。

一方で、あたりまえにある風景をあたりまえと感じず、一人ひとりが視野を広げて、社会と向き合う意識を持つ大切さも感じました。

私自身もこれから自分の暮らしの中にある「市民性」をもっと見つけられるよう社会との繋がりを意識していきます。


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